ルマンドのステルス値上げ情報

ルマンドのステルス値上げ情報
メーカー 株式会社ブルボン
商品名 ルマンド
内容量 7.4g×12本(88.8g)
参考小売価格 190円(税別)
原材料 小麦粉、砂糖、植物油脂、マーガリン(乳成分を含む)、全粉乳、脱脂粉乳、液全卵、クリーミングパウダー(乳成分を含む)、マルトース、水飴、ココアパウダー、乳糖、ホエイパウダー(乳成分を含む)、食塩、洋酒/乳化剤(大豆由来)、カゼインナトリウム(乳由来)、香料(乳由来)、膨脹剤、着色料(カロテン)
栄養成分
1本(7.4g)
エネルギー 37kcal
たんぱく質 0.5g
脂質 1.6g
炭水化物 5.2g
食塩相当量 0.03g
発売日 1974年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
~2008年3月 7.4g×16本
(118.4g)
150円
2008年3月~ 7.4g×15本
(111g)
150円
2008年6月~ 7.4g×14本
(103.6g)
150円
2013年10月~ 7.4g×13本
(96.2g)
150円
2019年9月~ 7.4g×12本
(88.8g)
150円
2022年7月~ 7.4g×12本
(88.8g)
170円
2023年7月~ 7.4g×12本
(88.8g)
190円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
16本→15本 原材料価格の高騰。
15本→14本 原油価格の高騰や国際的需給バランスの変化などによる諸原材料価格の高騰に対処するため。
14本→13本 円安や原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇に対応するため。
13本→12本 各種原材料や燃料費、運送費などの値上がりが続き、自助努力のみのコスト吸収が困難であるとの判断に至ったため。
150円→170円 世界的な需要拡大や天候不順等に加え、世界情勢の混乱や不安定化により、穀物や油脂類、資材関係費、エネルギーコストが高騰。現状の価格設定による商品提供の継続が難しい状況に。
170円→190円 世界的な需要拡大や天候不順等に加え世界情勢の不安定化により、穀物や油脂類、エネルギーなどの価格が高騰。自助努力によるコスト削減だけで現状の価格設定による提供が難しい状況に。

参考サイト
公式サイト 株式会社ブルボン
~2008年3月 7.4g×16本 コンビニ菓子日記
2008年3月 15本に実質値上げ 柏崎日報
2008年6月 14本に実質値上げ ブルボン ニュースリリース
2013年 13本に実質値上げ 流通ニュース
2019年 12本に実質値上げ ブルボン ニュースリリース
2022年 170円に値上げ ブルボン ニュースリリース
2023年 190円に値上げ ブルボン ニュースリリース

ルマンドの値上げ解説

ブルボンの袋ビスケットシリーズの中でもNO.1の人気を誇る「ルマンド」。…というよりは、ブルボンのお菓子の中でも人気はトップクラス。同社を代表するお菓子のひとつと言っても過言ではないでしょう。

ルマンドの発売は1974年と古く、当時の価格は150円だったらしい。この150円という価格は2022年7月までの約48年間守られていた。

1974年に150円というのはそれなりに高価だったと思われますが、それから物価が順調に上がっていたバブル崩壊までは「値上げしない=実質的な値下げ」という構図だったのかもしれない。

1974年発売当時のルマンド

ただ、値上げしなかったと言っても、本数はかなり多そうに見える…現在7袋入のバームロールやチョコリエールが発売当初9~10袋入っていたことを考えると、当時のルマンドは20本くらい入っていたのかもしれない。

内容量が確認できる範囲では、2008年まで16本入だったということは間違いない。1本あたりの重量は現在と同じ7.4gなので、内容量計は118.4gということになります。

2008年3月、原材料価格の高騰などを理由に16本から15本に減量。

それから半年も経たない2008年6月には、やはり原材料価格の高騰などを理由に、価格や1本あたりの重量を据え置いたまま、それまでの15本から14本に実質値上げ。この時点で内容量は103.6g。

2013年にも円安に加え原材料、エネルギー価格の高騰を理由に13本に減らすステルス値上げを実施し、とうとう100gを割ってしまいます。

これでステルス値上げは終わり…かと思いきや、2019年9月にはさらに1本減って12本入に。極薄の生地をふわっと焼き上げている都合上、良くも悪くもスカスカ感があるルマンド、パッケージングもスカスカ感大幅アップですよ。

そして2022年7月には、発売以来維持してきた税別150円に別れを告げ、一気に170円へと値上げ。さらに2023年には190円に。もちろん内容量に変化はない。

ブルボンの袋ビスケットシリーズはこれまで複数回行われたステルス値上げにより、ルマンドは88.8g、ホワイトロリータは98g、バームロール91g、ルーベラ52gと軒並み100gを割る中、チョコリエールだけは110.6gと奮闘。

チョコリエール派の私大歓喜!

…ま、チョコリエールは他の袋ビスケットシリーズと違い、2019年に行われたステルス値上げを見送られているから、次にブルボンが行う値上げや実質値上げ時には真っ先に狙い撃ちにされそうだけどな。

それにしてもこのルマンド、食感は唯一無二ですよね。一応“層”にはなっているものの、パイ生地とは全く食感が異なる独特のサクサク、パリパリ感。“クレープ生地をカーテン状にまとめて焼いたお菓子”というのが一番しっくりくるか。

しかしまあルマンドは食べにくいよね。何も考えず食いつこうものなら確実に食べこぼす。一口目を食べルマンドから口を離したが最後、パラパラポロポロとルマンドの雨が降る。

ボロボロこぼしながら食べるその様を見た日にゃ、百年の恋も醒めかねない。

すでに人生のイベントとは無縁の枯れた人生を送っている私のような世捨て人であれば、ルマンドをボロボロこぼしながら食べようが、鼻から牛乳を出そうが何の問題もないが、まだまだ人生に色がある人はルマンドに気を付けろよ。

好きな人の前でルマンドを食さなければならないシチュエーションには危険がいっぱい。…というか、そんな状況でルマンドを食うな! 「あたしルマンドアレルギーなんだ~」とか言っときゃ無理強いもされるまい。

佇まい、商品名、パッケージなどから、そこはかとなく上品さが漂うルマンド。しかしこのお菓子を上品に食べきるのは至難の業であり、綺麗に食べようと心がければ心がけるほど「美味しく食べる」というお菓子本来の趣旨とはかけ離れていく。

ルマンドを美味しく食べる最大のコツ。それは食べこぼしなど気にせず、好きなようにかじりつき食感と味を楽しむこと。一気にバリっといってもいいし、層を剥がすようなみみっちい食べ方でもいいでしょう。

だから「ルマンドは自室に一人きりの時に食え」。

これ鉄則だからな。

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