ルーベラのステルス値上げ情報

ルーベラのステルス値上げ情報
メーカー 株式会社ブルボン
商品名 ルーベラ
内容量 5.2g×10本(52g)
参考小売価格 150円(税別)2022年販売終了
原材料 小麦粉(国内製造)、砂糖、マーガリン(乳成分を含む)、液卵白(卵を含む)、バター、マルトース、アーモンド粉末、液全卵、加糖脱脂練乳、食塩/香料(乳由来)、乳化剤(大豆由来)
栄養成分
2本1袋(10.4g)
エネルギー 56kcal
たんぱく質 0.7g
脂質 3.1g
炭水化物 6.3g
食塩相当量 0.06g
発売日 1972年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
~2008年6月 6g前後?×12本
(約72g)
150円
2008年6月~ 10本 150円
2010年~ 5g×12本
(60g)
150円
2014年10月~ 5.2g×10本
(52g)
150円
2022年3月~ 販売終了

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
12本→10本 原油価格の高騰や国際的需給バランスの変化などによる諸原材料価格の高騰に対処するため。
10本→12本 10%増量。
12本→10本 なし

参考サイト
公式サイト 株式会社ブルボン
~2008年 2本64kcal×6袋 コンビニ菓子日記
2008年 10本に実質値上げ 食@新製品
2010年 12本に増量 食@新製品
5.0g×12本時 Heart Place
2014年 5.2g×10本 ブルボン 商品情報

ルーベラの値上げ解説

ラングドシャと呼ばれる薄いクッキーを巻き上げたブルボンの「ルーベラ」。ルマンドやホワイトロリータなどと同様に袋ビスケットシリーズのひとつで、1972年から販売されている歴史の長いお菓子。

内容量の推移を調べてみると、2008年までは2本1袋×6本の計12本入だったことが確認できます。

1本の重量については明確な数字を見つけることはできませんでしたが、その当時の2本1袋あたりのカロリーは64kcal。その後5.0gになった際は54kcal、5.4gの現在が56kcalである点を鑑みるに、2008年までは1本6.0g前後あったと推測されます。

2008年6月になると、それまでの6袋12本から5袋10本にステルス値上げ。

ルマンドやバームロールなどブルボンの袋ビスケットシリーズがこの時期に1本あたりの重量減&本数減を同時に行っているため、ルーベラも2本減に加え1本1本の重量を減らした可能性もありますが、確認は取れず。

しかし2010年には再び12本入に増やします。パッケージに「10%増量」と書かれているため期間限定かと思いきや、12本入は2014年まで続けられたことから、期間限定ではなかったらしい。

10%増量時のルーベラ

ちなみにこの時の1本の重量は5.0gで、前述したとおりカロリーは1本27kcal(2本1袋 54kcal)。「ルーベラって昔に比べて短くなったな」と感じている人の感覚は正しいといえるでしょう。

12本入に戻され4年ほどが経過した2014年には、再び10本入に減らす実質値上げが行われます。ただ、同時に1本の重量を5.2gに微増する措置も。

そうはいっても、5.0g×12本の計60gから、5.2g×10本の計52gになったのだから、立派なステルス値上げですよね。ちなみに価格は税別150円で一貫しており、値上げは一切行われていません。

バターの香りとサクサク食感が特徴的なルーベラですが、ブルボンの他の袋ビスケットシリーズに比べると内容量がかなり少ないんですよね。

ルマンドが88.8g、ホワイトロリータ98g、チョコリエール110.6gと、同シリーズの他ブランドは100g前後の内容量になっているなか、ルーベラは52g。目方最優先の私が「コスパ悪くない?」と感じてしまうのも無理はない。

しかし、ルーベラのようなラングドシャを巻いたシガレットクッキーって、基本的に贈答用などの高級菓子なんですよね。

シガレットクッキーの代名詞でもあるヨックモックの「シガール」や、東京風月堂の「パピヨット」なんて、基本的に百貨店やネットショップでしか購入できないうえに、シガール1本約70円、パピヨットは1本50~60円だからね。

シガールとパピヨット

そこへいくと、ブルボンのルーベラは実売価格100円としても1本10円…そう、袋ビスケットシリーズの中で見るとコストパフォーマンスは悪く感じるが、シガレットクッキーとして見れば非常に安価なのだ。

ただ…味や風味、食感は当然ながらシガールやパピヨットの方が上品だし、1本1本の大きさを比べてみてもシガールやパピヨットの方が長いうえに巻きも多く、1本の重量はルーベラの約2倍と満足感も高い。

ただね、これら高級菓子と比較してみれば確かにルーベラは劣るものの、単体で食べれば十分美味しいし、何よりスーパーで気軽かつ安価に購入できるというのが大きな強み。

自分が食べる目的でシガールやパピヨットをポンっと買えるようなブルジョワならいざ知らず、我々庶民は普段ルーベラで我慢し、人からシガールを貰った際に「やっぱ本物は美味しいね~」と感動するのが関の山だよ。

ちなみに、ルーベラは1972年発売と長い歴史を誇る人気のお菓子ではあるものの、シガールはさらに古い1969年発売。

パクリ…といえば聞こえは悪いが、当時のブルボンには「シガールのような高級菓子を手軽に食べられるようにしたい」という思いがあったのかもしれない。ま、単純に売れそうだからパクった可能性も十分あるけどね。

そんなルーベラ、2022年3月に販売終了になってしまいました。50年の歴史にいったん幕を閉じたわけだ。

しかし、ルーベラ販売終了の直後に期間限定の「ホイップショコラルーベラ ビター」を発売しているし、2022年10月には「贅沢ラングロール」なる、ルーベラをよりヨックモックのシガールに寄せてきたであろう商品を発売。

ブルボン 贅沢ラングロール

もしルーベラが現在も販売されていたとしたら、ルマンドやホワイトロリータ同様2022年7月に170円に値上げされているはずで、内容量は5.2g×10本の計52g。贅沢ラングロールは9.7g×6本の計58.2gで価格は240円。

歴史は長いものの大して売れていないルーベラに見切りをつけ、利幅の大きい「贅沢シリーズ」として似たような商品を展開したということなのだろう。

「ヨックモックのシガールに近い美味しさで価格は半額だよ」とでも言いたいのか?

原材料を見比べてみてもシガールとほとんど一緒。ただブルボンの贅沢ラングロールには加糖脱脂練乳やマルトース、乳化剤などが使用されており、シンプルなシガールに対し贅沢ラングロールは味をこねくり回している印象。

ルーベラの「味も食感もシガールより安っぽいけど、十分美味しいし価格も圧倒的に安い」という立ち位置が心地よかったんだが…

贅沢ラングロール?(という名の劣化シガール)…いらね。

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