キットカット ミニ(大袋)の実質値上げ情報

キットカット ミニ(大袋)の実質値上げ情報
メーカー ネスレ日本株式会社
商品名 キットカット ミニ 12枚
内容量 11.6g×12枚(139.2g)
参考小売価格 500円(税別)
原材料 砂糖、全粉乳、植物油脂、小麦粉、乳糖、カカオマス、ココアバター、おからパウダー(大豆を含む)、ココアパウダー、イースト/乳化剤、重曹、イーストフード、香料
栄養成分
1枚(11.6g)
エネルギー 62kcal
たんぱく質 0.90g
脂質 3.5g
炭水化物 7.0g
食塩相当量 0.029g
発売日 1973年(日本での発売)

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
1997年1月時点 13g?×17枚
(約221g)
500円
2007年頃~ 13.5g×16枚
(約216g)
500円
2008年~ 13.5g×15枚
(約202.5g)
500円
2010年8月~ 12.3g×15枚
(約184.5g)
500円
2014年3月~ 11.6g×14枚
(約162.4g)
500円
2020年9月~ 9.9g×15枚
(約148.5g)
500円
2021年9月~ 11.6g×14枚
(約162.4g)
500円
2022年6月~ 11.6g×13枚
(約150.8g)
500円
2023年3月~ 11.6g×12枚
(約139.2g)
500円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
17枚→16枚 不明
16枚→15枚 不明
13.5g→12.3g ウエハースのサクサク感がさらにアップ。
15枚→14枚
12.3g→11.6g
カカオ感をアップさせ、チョコレートとウエハースのコンビネーションがさらに進化。
14枚→15枚
11.6g→9.9g
従来品と比べ砂糖の使用量を15%減らし、1枚当たりのサイズを食べやすい一口サイズに変更。
15枚→14枚
9.9g→11.6g
より満足度の高いブレイクをお届けするために、主力製品をリニューアルし、製品当たりの総重量を増やす仕様変更を行った。
14枚→13枚 カカオ豆や砂糖、全粒粉、小麦といった原材料価格の高騰や円安進行により。
13枚→12枚 原料価格の高止まりや円安の進行が続いており、日頃からコスト削減に取り組み対応していたものの、企業努力で吸収することが困難な状況であるため、価格改定ならびに内容量の変更を実施。

参考サイト
公式サイト ネスレ日本株式会社
1997年 13g?×17枚 500円 ネスレ 商品紹介
2008年 13.5g×16枚 ネットのみで誰にでもできる簡単お小遣い稼ぎ
2010年 12.3g×15枚 ネスレ 商品ラインナップ
2014年 11.6g×14枚 ネスレ 商品ラインナップ
2020年 9.9g×15枚 ネスレ プレスリリース
2021年 11.6g×14枚 ネスレ プレスリリース
2022年 13枚に実質値上げ BCN
2023年 12枚に実質値上げ ネスレ プレスリリース

キットカット ミニ(大袋)の値上げ解説

無数に存在するチョコレート菓子の中でも屈指の人気を誇るのがネスレの「キットカット」。特に大袋入りのキットカットミニはお得感があり、かつ置き菓子や小腹が空いた時のちょい食べおやつなど、様々なシーンにおいて使い勝手がいい人気商品。

しかしステルス値上げっぷりはなかなかに激しい。

キットカットの大袋「キットカットミニ」について、なるべく古い情報を調べてみると、1997年時点で17枚入となっていました。一方1枚当たりのグラム数は不明ながら、栄養成分を見てみると13g程度だったと推測されます。

17枚入だったキットカット ミニ

というのも、栄養成分の中で「たんぱく質」「脂質」「糖質」を足した数値の和は、1枚9.9gの現在で9.63g、1枚11.6g時は11.42g、1枚12.3g時は12.08gと、栄養成分を足していくと商品のグラム数より0.2~0.3g少ないことが判明。

で、1997年当時の栄養成分を足すと1枚12.8gとなるため、当時は13.0~13.1gくらいだったと推測されます。仮に1枚13gとして17枚入だと、内容量の計は221gということに。

その後2010年頃までは情報が断片的ではあるものの、2008年時点では1枚13.5g×16枚入だったことが確認できます。17枚入から16枚入に減らされた詳しい時期は不明ながら、1枚13.5gの情報は散見されるため信頼性は高い。

2008年頃には1袋15枚入にステルス値上げし、2010年には1枚12.3gへと縮小。ネスレ曰く「ウエハースのサクサク感がアップした」とのことだが、いらないから、そんな取ってつけたような言い訳は。

2014年のリニューアルでは「カカオ感をアップさせた」と商品の質を高めたことを強調しつつ、枚数を1枚減らして14枚入とし、かつ1枚の重量もそれまでの12.3gから11.6gに減らす質の悪いステルス値上げを実施。これで内容量は約162gに。

そして2020年、枚数を1枚増やし15枚入としたうえで、1枚の重量は9.9gに激減。15枚計148.5gへとさらなる減量を行います。

補えてないから! 1枚増やしたところで全く補えてないからな!

しかも言い訳がまた腹立つ。「従来品と比較し砂糖を15%減らし、1枚当たりのサイズを小さくして食べやすくした」だと。消費者の神経を逆なでする見事な建前で。

食べやすい、気軽に食べられるサイズを謳うのであれば、1枚当たりのサイズを小さくしたうえでそれを補うだけの枚数を追加し、内容量(グラム)の合計を維持すればいい。それをしないならステルス値上げと言われても仕方ない。

キット(コスト)カット。

2000年頃には220gほどだったキットカットミニも、この時点で148.5gと約3分の2へ。それでも半減以下のロッテ パイの実や不二家のアーモンドチョコレートあたりに比べれば、まだましな方…なのか?

キットカットに関してはネット上でも「小さくなった」「減った」という意見をよく目にします。そりゃそうだよね、キットカットって横長のイメージなのに、近年は正方形に近い形になりつつあったからね。

小さくなったキットカット ミニ

ただ、この9.9g化で「短くなった」「小さくなった」という批判の声が巻きあがったこともあり、1年後の2021年9月になって以前の大きさと枚数…つまり1枚11.6g×14枚に戻す措置が取られました。

ただ、その時の理由がまた腹立つ。

ネスレ曰く、「キットカットでより満足度の高いブレイクをお届けするため、今秋より主力製品をリニューアルし、総重量を増やす仕様変更を行った」だと。重量を増やしたことを誇らしげに語っているのだ。

キットカットが大きさを戻す

いやいやお前、1年前の内容量に戻しただけだからな。9.9gにして暴利を貪ろうと目論んだけど、消費者の反発が予想以上に強かったから戻さざるを得なかっただけだろうが。なんだその無駄な上から目線は。

しかも、2022年6月に原材料価格の高騰などを理由に13枚に減量し、2023年3月には12枚に実質値上げ。結局満足度の高いブレイクをお届けできてないじゃん。

一昔二昔前に比べ人件費は確実に上がっているし、原材料も上昇傾向、それに伴って梱包資材なども高くなっているので、ある程度の値上げや実質値上げは致し方ありません。

ただね、「原材料価格や人件費の高騰で限界」といったアナウンスをせずに、「食べやすくした」「1枚のカロリーを減らした」などと取り繕いつつガッツリ量を減らすあたりに企業のスタンスが垣間見える。

味? そりゃ美味いさ。ウエハースとチョコレートの組み合わせに不味くなる要素など微塵もない。ただ、価格があ時に見合っているかと問われると「う~ん…」というのが本音でもある。

会社や何らかの集まりなどで周囲の人にお菓子を配る環境にある人であれば、貰う人に喜ばれる存在であるキットカットは重宝する。貰う方からすればステルス値上げなんて関係ないからね。

でも自分で買って食べるなら他に手が伸びる…私の中でキットカットはそんな商品。

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