キットカットミニ オトナの甘さ(大袋)値上げ情報

キットカット ミニ オトナの甘さ(大袋)の値上げ情報
メーカー ネスレ日本株式会社
商品名 キットカット ミニ オトナの甘さ 11枚
内容量 11.3g×12枚(135.6g)
参考小売価格 635円(税別)
原材料 植物油脂(国内製造)、ビスケット(小麦粉、砂糖、ショートニング、ココアパウダー、食塩)、砂糖(外国製造、国内製造)、小麦粉、カカオマス、乳糖、全粉乳、ココアバター、ココアパウダー、イースト/乳化剤(大豆由来)、膨脹剤、香料、重曹、イーストフード
栄養成分
1枚(11.3g)
エネルギー 63kcal
たんぱく質 0.73g
脂質 3.9g
炭水化物 6.5g
食塩相当量 0.02~0.07g
発売日 2010年9月

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
2010年9月~ 11.6g×13枚
(約150.8g)
500円
2014年3月~ 11.3g×13枚
(約146.9g)
500円
2020年9月~ 9.7g×14枚
(約135.8g)
500円
2021年9月~ 11.3g×13枚
(約146.9g)
500円
2022年6月~ 11.3g×12枚
(約135.6g)
500円
2023年3月~ 11.3g×11枚
(約124.3g)
500円
2024年3月~ 11.3g×12枚
(約135.6g)
635円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
2014年3月
11.6g→11.3g
なし
2020年9月
13枚→14枚
11.3g→9.7g
従来品と比べ砂糖の使用量を15%減らし、1枚当たりのサイズを食べやすい一口サイズに変更。
2021年9月
14枚→13枚
9.7g→11.3g
より満足度の高いブレイクをお届けするために、主力製品をリニューアルし、製品当たりの総重量を増やす仕様変更を行った。
2022年6月
13枚→12枚
カカオ豆や砂糖、全粒粉、小麦といった原材料価格の高騰や円安進行により。
2023年3月
12枚→11枚
原料価格の高止まりや円安の進行が続いており、日頃からコスト削減に取り組み対応していたものの、企業努力で吸収することが困難な状況であるため、価格改定ならびに内容量の変更を実施。
2024年3月
11枚→12枚
500円→635円
原料価格の高騰に加えて円安進行が続く中、可能な限りのコスト削減に取り組み対応してきたが、企業努力で吸収することが困難な状況にあるため価格改定を実施。

参考サイト
公式サイト ネスレ日本株式会社
2010年 11.6g×13枚 PR TIMES
2014年 11.3g×13枚 ネスレ 商品ラインナップ
2020年 9.7g×14枚 ネスレ プレスリリース
2021年 11.3g×13枚 ネスレ プレスリリース
2022年 12枚に実質値上げ BCN
2023年 11枚に実質値上げ ネスレ プレスリリース
2024年 635円に大幅値上げ ネスレ プレスリリース

キットカット ミニ オトナの甘さ(大袋)値上げ解説

キットカットのビター版ともいえる「キットカット ミニ オトナの甘さ」は2010年9月より販売が開始され、「普通のキットカットはちょっと甘すぎる」と感じている人達から多くの支持を得ています。

ベーシックなキットカット ミニ オトナの甘さは現在3枚入と14枚入がラインナップされており、特に人気があるのは大袋である14枚入。

2010年にキットカット ミニ オトナの甘さが発売された当初の内容量は、1枚あたり11.6g×13枚入、計150.8gとなっていました。価格は普通のキットカット ミニ(大袋)と同じ税別500円。

ただ、通常の赤いキットカット ミニは当時1枚12.3g×15枚入だったため、オトナの甘さは少し小さく、枚数も2枚少ない規格。当時まだ2枚入だった100円(18g×2枚)のキットカットに対し、オトナの甘さは17g×2枚で120円だったことからも、やや高級なキットカットという位置付けであることが伺えます。

2014年になると、枚数・価格を据え置いたまま1枚の重量を従来の11.6gから11.3gへとこっそりステルス値上げ。ちなみに、同タイミングで赤のキットカットも12.3gから11.6gに減らしています。

衝撃的だったのは2020年のリニューアル。それまで11.3g×13枚という規格だったキットカット ミニ オトナの甘さを、枚数こそ14枚に増やしたものの、一方で1枚の重量を9.7gに激減させたのです。

当然ながら1枚増えた程度でこの減量分を補えるはずもなく、全体の内容量は146.9gから135.8gに。「カロリーコントロールしやすく、食べやすい1口サイズに変更」という、消費者心理を逆なでする建前も素晴らしい。

カロリーコントロールを心がけている人間は、キットカットのカロリーが多かろうが少なかろうが他で調整するから! カロリーコントロールなど考えもしないデブは、1枚が小さくなった分食べる枚数増やすだけだから!

…ま、あくまでも内容量減らすための“建前”であって、ネスレからすりゃ理屈や道理、説得力なんてどうでもいいんでしょうけどね。まだ「原材料価格や人件費の高騰」と言ってくれた方が納得できるわ。

ただ、この大幅な減量に対し批判も多かったのでしょう。2021年9月には内容量を再び11.3g×13枚に戻すリニューアルが行われました。

「やったー、キットカット増えたー!」と喜んだのつかの間、2022年6月に原材料価格の高騰などを受け13枚入から12枚入に実質値上げ。さらに2023年3月には11枚に減量…嫌な世の中になったもんだ。

びっくりしたのは2024年に行われた値上げ。

それまでステルス値上げでガンガン内容量を減らしてきたネスレ。しかし2024年3月には枚数を1枚増やして12枚入り戻したうえで、価格をそれまでの税別500円(税込540円)から一気に税別635円(税込685円)に値上げしたのだ。

増量率9.1%に対して値上げ率は17%…えげつねぇ…

ちなみに、ビター感と甘さを控えた点が売りの「オトナの甘さ」ですが、ベーシックな赤のキットカットよりカロリー高いからね。オトナの甘さは1枚11.3g・64kcal、通常のキットカットは11.6g・62kcal。

キットカット オトナの甘さのビター感はハッタリ

オトナの甘さはビター感があるからカカオポリフェノールが多そう…というイメージもぶち壊す、まさかの赤キットカットより少ないカカオポリフェノール。決して高カカオというわけではなく、“高カカオ風キットカット”。それがオトナの甘さ。

もしや「オトナの甘さ」というネーミングは、大人向けに甘さを控えたという意味ではなく、高カカオチョコやカカオポリフェノールに過度な幻想を抱いた甘い考えのおっさんおばさんに対するアンチテーゼや皮肉なのか?

「値段も高いし高カカオチョコっぽいし、なんかちょっと身体に良さげだよね」というアホな期待を打ち砕くキットカット ミニ オトナの甘さ。意識高い系(笑)は価格が高い方がありがたがる傾向にあるという点も計算しての値上げ戦略か。

こんな深い商品を出すあたり、ネスレ侮れん。

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