市場価格の推移と価格転嫁の状況

「値上げ」や「実質値上げ」という言葉を耳にすると、ついつい個別の商品に目が行きがちですよね。「普段買っているあの商品が値上げされる!」「あの商品の内容量が減ったから別の商品に切り替えよう」など。

しかし、こういった商品価格の値上げや内容量を減らす実質値上げの根幹には、日々価格が上下動している様々な相場が大きく関わっています。

よく知られるところでは、小麦価格や原油価格が挙げられるでしょうか。

年度が替わる4月や、年度の中間である10月が近くなると、小麦価格の上昇を理由とする粉物の値上げや、原油価格の高騰を背景とした商品の値上げのニュースを度々耳にしますよね。いわゆる価格転嫁です。

一方で小麦価格や原油価格など、市場価格の下落を商品価格に反映した値下げという話はまったく聞こえてこない。市場価格の上昇を価格に転嫁する動きは活発でも、市場価格の下落時はだんまり…どうも腑に落ちない。

ここでは小麦や原油など市場価格の変動と、それが商品価格にどう反映されてきたのかについて検証・考察していきたいと思います。

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