ご飯・パン・麺類のコスト比較(カロリーベース)
米の値上がりが凄まじい。
2024年から始まった米の異常な価格高騰。2025年には1年前の約2倍の価格という事態に陥っています。いや、ホント勘弁してほしい。
ここでたびたび議論となるのが「ご飯とパン、どっちが安いの?」というもの。家計に直撃するのは分かっていても、お菓子やお酒などの嗜好品と違い「食べない」という選択肢はないに等しいから困りもの。
だからこそ「ご飯とパン、どっちがコスパに優れるか」という話になり、それに答えたサイトも散見される。もちろん私もそういったサイトを複数確認してみた。専門家など、もっともらしい肩書を引っさげた人の意見・見解だ。
そういった「専門家」曰く、多くのケースで「値上げされてもご飯がお得」という結論に達している。こういった記事を見て「なんだかんだ言ってやっぱりご飯がお得なのか」と感じた人も多いのではないでしょうか。
だがな、どうも様子がおかしい。私が欲している情報とは色々とずれているのだ。というか、机上の空論ばかりで現実に即していないのだ。
ずれている専門家の論調
ご飯とパンのコストを比較した、経済の専門家やファイナンシャルプランナーなどの記事。貧乏極まった私から言わせてもらえば「なんでそんなずれた比較しかできないの?」となる。
一般的にご飯と比較すべきパンは「食パン」である。もちろんご飯と食パンを比較している専門家の意見が多いのだが、問題は食パンの価格。ほとんどが1斤200円前後で計算しているのだ。
1斤200円前後とか、正気の沙汰か?
確かに大手メーカーのナショナルブランド食パン…とりわけ各社の旗艦商品である「超熟(敷島製パン)」「ロイヤルブレッド(山崎製パン)」「本仕込(フジパン)」などは実勢価格200円前後となっています。
でもね、主食の価格を気にしてご飯とパンのコストを比較してみようって人は、こんなブルジョワジーな食パンなど買わない。今日日スーパーやドラッグストアに行けば、プライベートブランドの食パンが98~118円くらいで売られているからね。
そもそも小麦の価格高騰によりパンの価格も上がり、現在の食パンの売れ筋は圧倒的にプライベートブランドです。
スーパーやドラッグストアの食パンコーナーを見ても、ナショナルブランドの高いパンの専有面積はせいぜい棚一列であるのに対し、プライベートブランドは三列…場合によっては棚一面なんてこともある。
それだけプライベートブランドの食パンが売れているのだ。
ならば当然ご飯(米)と比較するべきはプライベートブランドの安い食パンということになるはずなのだが…専門家様にはそういった視点が欠けている。金持ってる専門家はプライベートブランドなど視界に入らないのだろう。
ということで、ここでは100円前後のプライベートブランドの食パンを中心に話を進めたいと思います。もちろん併せて高価格帯、中価格帯のコストに加え「菓子パン」のコストも掲載するので参考にしてください。
1食の量の基準が曖昧
専門家などによるご飯とパンのコスト比較について、もうひとつ不思議なのは1食の量に対する基準が曖昧という点。
なんかよく分からんが、比較対象として用いられるご飯1食のグラム数は150gであることが多くなっています。これはやや小ぶりなご飯茶碗中盛りがそのくらいになるからということらしい。
150gって結構少ないぞ…1合のご飯を炊いた後の重量が330~350gとのことだから、150gというと半合にすら満たない。飲食店や弁当の一般的な普通盛りは200~250g程度だし、レンジでチンのパックご飯ですら180~200gが主流。
男性に150gのご飯を差し出そうものなら、「お前、俺を飢えさせる気か!?」となること必至だよ。
一方、比較対象とする食パンの場合、なぜか6枚切り1枚だったりする。
足りる? 6枚切り1枚で足りるの!? なんの基準をもって「ご飯150gVS6枚切り食パン1枚」なのっ!?
加えて、菓子パンに至っては計算の対象外。「食パンはあまり好きじゃないけど、菓子パンなら好き」という人も結構いるだろうに。
どうでもいい情報になるが、私はできる限り体型を維持したいと考えている人間であるため、常にざっくりとカロリー計算している。そういったことから、ご飯と食パンのコスパを比較するならカロリーを合わせたうえで行ってほしいのだ。
だってそうでしょう? ご飯の代替としてパンや麺類が比較対象になっているわけですから、同じだけのエネルギーを摂取できる量で比較しないとおかしいはず。
ちなみにご飯150gのカロリー、文部科学省の食品成分データベースによると234kcal。一方、6枚切り食パンの1枚あたりのカロリーは、ブランドによって若干異なるものの、大体は160kcal前後といったところ。
そのため、ご飯150gと比較するなら6枚切り食パン1.5枚、もしくは4枚切り1枚が妥当だと思うのですが…
というわけで、このページではカロリーを合わせたうえでご飯・パンに加え、GI値が低く、かつ麺類で最も安価だと思われる「パスタ」や「うどん」などを加え、どれが最もコスパに優れるか比較したいと思います。
比較対象とする米・パン・パスタの価格帯
一口に米や食パン・パスタと言っても、ブランドによって価格は大きく異なりますし、近年高騰が続く米に関しても2024年以前は安いものであれば5kgあたり1,500~2,000円で買えましたよね。
高騰した今となっては最低でも3,500~4,000円という状況ですけどね。
一方、食パンに関してもナショナルブランドの旗艦商品であれば200円、プライベートブランドなら100円と幅がある。もちろんパスタも激安なら1kg198円、マ・マーなどのブランドであれば300~400円ほどでしょうか。
人によって購入する価格帯は異なるでしょうし、価格の変動も考慮しなくてはいけないことから、複数の価格帯においてカロリーを揃え価格をはじき出しうえで比較を行いたいと思います。
具体的な対象価格
まず米に関しては
米のコストパフォーマンスは?
ではさっそく見ていきましょう。まずは日本人のソウルフードと行っても過言ではない「米」から。
米は1合約150g、5kg入で約33合、10kg入で約66合となります。
1合の米を炊くと330gのご飯となり、カロリーは515kcal。となると、5kgの米の総カロリーは16,995kcal…ここでは17,000kcalとし、10kgの総カロリーは34,000kcal。
ちなみにご飯100gあたりのカロリーは156kcal。100kcal分はご飯64g。このあたりを前提に計算してみましょう。かっこ内の重量は「米」ではなく、炊き上がり後の「ご飯」の重量になっています。
米5kg
100kcal (64g) |
200kcal (128g) |
300kcal (192g) |
400kcal (256g) |
500kcal (320g) |
|
---|---|---|---|---|---|
2,000円 | 11.76円 | 23.53円 | 35.29円 | 47.06円 | 58.82円 |
2,500円 | 14.71円 | 29.41円 | 44.12円 | 58.82円 | 73.53円 |
3,000円 | 17.65円 | 35.29円 | 52.94円 | 70.59円 | 88.24円 |
3,500円 | 20.59円 | 41.18円 | 61.76円 | 82.35円 | 102.94円 |
4,000円 | 23.53円 | 47.06円 | 70.59円 | 94.12円 | 117.65円 |
4,500円 | 26.47円 | 52.94円 | 79.41円 | 105.88円 | 132.35円 |
5,000円 | 29.41円 | 58.82円 | 88.24円 | 117.65円 | 147.06円 |
一人暮らしの人や、あまりご飯を食べない世帯に人気と思われる5kg。
2,000円で買えた頃は、ごく一般的な180~200g(300kcal前後)あたり約35円だったものの、2025年には4,000円前後と高騰したことから、平均的な茶碗1杯の量150~200g(234~312kcal)の価格は50~70円ほどに。
5kg2,000円時に100kcalの価格は11.76円、3,000円時は17.65円、4,000円だと23.53円。
米10kg
100kcal (64g) |
200kcal (128g) |
300kcal (192g) |
400kcal (256g) |
500kcal (320g) |
|
---|---|---|---|---|---|
3,500円 | 10.29円 | 20.59円 | 30.88円 | 41.18円 | 51.47円 |
4,000円 | 11.76円 | 23.53円 | 35.29円 | 47.06円 | 58.82円 |
4,500円 | 13.24円 | 26.47円 | 39.71円 | 52.94円 | 66.18円 |
5,000円 | 14.71円 | 29.41円 | 44.12円 | 58.82円 | 73.53円 |
5,500円 | 16.18円 | 32.35円 | 48.53円 | 64.71円 | 80.88円 |
6,000円 | 17.65円 | 35.29円 | 52.94円 | 70.59円 | 88.24円 |
6,500円 | 19.12円 | 38.24円 | 57.35円 | 76.47円 | 95.59円 |
7,000円 | 20.59円 | 41.18円 | 61.76円 | 82.35円 | 102.94円 |
7,500円 | 22.06円 | 44.12円 | 66.18円 | 88.24円 | 110.29円 |
8,000円 | 23.53円 | 47.06円 | 70.59円 | 94.12円 | 117.65円 |
8,500円 | 25.00円 | 50.00円 | 75.00円 | 100.00円 | 125.00円 |
9,000円 | 26.47円 | 52.94円 | 79.41円 | 105.88円 | 132.35円 |
9,500円 | 27.94円 | 55.88円 | 83.82円 | 111.76円 | 139.71円 |
10,000円 | 29.41円 | 58.82円 | 88.24円 | 117.65円 | 147.06円 |
複数人の世帯でも一定期間賄えるだけの量であることから、最も身近であると思われる10㎏入りの米。キロあたりで考えると5㎏に比べ計200~500円ほど安くなるというのも大きなメリットといえるでしょう。
10㎏あたり4,000円で購入できていた時は、5㎏2,000円時と同様にご飯200g(312kcal)で36.7円ほど。10㎏8,000円であれば200gで73.4円。
ご飯100kcalあたりの単価は4,000円時で11.76円、6,000円で17.65円、8,000円で23.53円、大台突破の10,000円では29.41円という結果に。
食パン・菓子パンのコストパフォーマンスは?
米に次いで取り上げるのは「食パン」と「菓子パン」です。
米の比較対象として真っ先に挙がるのがパン類ですよね。コスパ的には菓子パンより食パンの方が上回るものの、甘いパンから惣菜入りのパンまで幅広い味が楽しめる菓子パンも捨てがたいところ。
ものによっては具材としてコロッケや卵を使用しているものあるため、それを“おかず”と見立てれば思いのほかコスパも悪くない。ご飯や食パンと違い、菓子パンはそれだけで食事が完結するという強みもあるのです。
…まあ、栄養的にはアレだけどね…
食パン
一般的な食パンといえば1斤サイズの角食もしくは山食ですよね。1斤の定義は「340g以上」となっているものの、私が複数の1斤サイズ食パンの重量を量ってみた結果、ほとんどが360~380gに収まっています。
そういった背景からか、「食パン〇枚切り」の目安重量は340gではなく「1斤=360g」である模様。360g以上ある商品が多いうえ、売れ筋である8枚・6枚・4枚で割るときりが良い数字になる点も考慮されているのかもしれない。
文部科学省の食品成分データベースによると、食パン100gのカロリーは248kcal。ということは、一般的な6枚切りは149kcal、8枚切りは112kcalということに。
ロイヤルブレッドや超熟など大手ナショナルブランドの旗艦商品は6枚切り1枚160kcalを超えることが多いものの、安価なプライベートブランド食パンの場合、6枚切り155kcal前後。やはりここは米と同様に文科省データに忠実で行こう。
価格はプライベートブランドを想定した100円、中価格帯の150円、大手旗艦商品を想定した200円、レーズン入りや全粒粉入りなどを想定した250円、焼き立てパン屋の食パン300円の5価格帯で計算します。
1斤の重さは360gで統一するため、カロリーは1斤892.8kcal。ここでは893kcalで計算します。
100kcal (40g) |
200kcal (81g) |
300kcal (121g) |
400kcal (161g) |
500kcal (202g) |
|
---|---|---|---|---|---|
100円 | 11.20円 | 22.40円 | 33.59円 | 44.79円 | 55.99円 |
150円 | 16.80円 | 33.59円 | 50.39円 | 67.19円 | 83.99円 |
200円 | 22.40円 | 44.79円 | 67.19円 | 89.59円 | 111.98円 |
250円 | 28.00円 | 55.99円 | 83.99円 | 111.98円 | 139.98円 |
300円 | 33.59円 | 67.19円 | 100.78円 | 134.38円 | 167.97円 |
小麦粉の値上げを理由にパンの価格がずいぶんと上がってしまい、かつ他の食品も軒並み激しい値上げが行われていることから、スーパーやディスカウントストアの売れ筋となっている100円程度のプライベートブランドの食パン。
やはり1斤100円の威力は絶大であり、100kcalあたりの価格は11.20円。これと同水準の米となると、5kg2,000円、10kg4,000円が求められる。
米の高騰が続き5kg4,000円という状況では、プライベートブランドの100円食パンは半分のコストで同じカロリーを摂取できることに。
一方、超熟やロイヤルブレッドなど200円前後の大手ナショナルブランド食パンで米と同じカロリーを摂ろうとした場合、米5kg4,000円、10kg8,000円とほぼ同水準のコストに。
さらに割高なレーズン入り食パンや全粒粉使用の食パン、焼き立てパンを提供するベーカリーの食パンに至っては、5kg5,000円の米より割高になるケースも。
プライベートブランドの100円食パン…最強だわ。
カロリーだけでは分かりづらいと感じる人もいると思うので、4枚切り、5枚切り、6枚切り、8枚切りのコストも併せて載せておきましょう。
8枚切り (45g) (112kcal) |
6枚切り (60g) (149kcal) |
5枚切り (72g) (179kcal) |
4枚切り (90g) (223kcal) |
|
---|---|---|---|---|
100円 | 12.50円 | 16.67円 | 20.00円 | 25.00円 |
150円 | 18.75円 | 25.00円 | 30.00円 | 37.50円 |
200円 | 25.00円 | 33.33円 | 40.00円 | 50.00円 |
250円 | 31.25円 | 41.67円 | 50.00円 | 62.50円 |
300円 | 37.50円 | 50.00円 | 60.00円 | 75.00円 |
菓子パン
次は菓子パンを見てみましょう。
菓子パンは価格もカロリーも千差万別。実勢価格的にはコッペパンやクリームパンなど最も安価な菓子パンで、かつ特売レベルになると70~80円、通常は100円ほど。
山崎製パンやフジパンといったナショナルブランドの菓子パンの場合、高くてもせいぜい200円どまり。一方で街のベーカリーのパンともなると、300円、400円も珍しくない。
ただ、米など他の主食とコスパを比較する場合「日常的に食べるもの」が前提であるため、ベーカリーで提供される価格帯のパンは除外し、最安の80円から100円、スーパーなどでよく見かける128円を想定した130円、150円、170円、200円を使用。
カロリーに関しては…これは菓子パンの内容によって様々。
あんぱんやレーズンパン、クリームパンなどであれば100gあたり250~280kcalである一方、クロワッサンやデニッシュなど油脂を多く使用しているパンは100gあたり350kcalを超えることも。クッキー生地を使用しているメロンパンは100gあたり350kcalほど。
とはいえ、多くの菓子パンは100gあたり300kcal前後、内容量も100g前後が多くなっているため、ここでは「菓子パン=100g300kcal」として計算します。
ちなみに500kcalクラスの菓子パンは、ヤマザキの「大きなメロンパン」「大きなメンチカツパン」、第一パンの「大きなデニッシュ」あたり。薄皮シリーズは4個計で400~500kcalほど。
100kcal (33g) |
200kcal (67g) |
300kcal (100g) |
400kcal (133g) |
500kcal (167g) |
|
---|---|---|---|---|---|
80円 | 26.67円 | 83.33円 | 80.00円 | 106.67円 | 133.33円 |
100円 | 33.33円 | 66.67円 | 100.00円 | 133.33円 | 166.67円 |
130円 | 43.33円 | 86.67円 | 130.00円 | 173.33円 | 216.67円 |
150円 | 50.00円 | 100.00円 | 150.00円 | 200.00円 | 250.00円 |
170円 | 56.67円 | 113.33円 | 170.00円 | 226.67円 | 283.33円 |
200円 | 66.67円 | 133.33円 | 200.00円 | 266.67円 | 333.33円 |
言うまでもないことですが、食パンに比べ菓子パンはかなり割高。
300kcalの菓子パンを80円で購入できたとしても100kcalあたりの価格は26.67円と、米5㎏4,500~5,000円時のコストに相当。
菓子パンとしてはかなり安い部類である100円でも100kcalあたりの価格は33.33円とかなり割高。少しでもコスパを良くしたいのであれば、できるだけ安く、かつ高カロリーなものをチョイスするべきでしょう。
具体例を挙げるなら、通常時でも98円程度で購入できる5~7本入りのチョコチップスナックやヤマザキのコッペパン(400~450kcal)、場合によっては78円程度で売られている2色パン(約380kcal)や、第一パンのデニッシュシリーズなど。
それでも十分割高だけどね。
ただ、前述したように菓子パンの場合「おかずがいらない」という強みがある点は留意しておく必要があるかと。とはいえ、これだけで食事を完結するとなると栄養面では最悪に近いのも確かですけどね。
個人的な意見としては、明らかに割高で、かつ体に悪いであろう菓子パンは選択肢に入らない。しかし、見切り品で半額シールが貼られているようなケースでは一考する価値があるかと。菓子パン、美味しいからね。
麺類のコストパフォーマンスは?
ご飯、パンに次ぐ主食といえば麺類ですよね、そうですね。
コロナ禍以前は1kg入りのうどん、ひやむぎ、そうめんの乾麺が198円で買えるケースもあったものの、小麦粉の高騰を受け現在198円程度で買えるのはせいぜい600~800gほど。高価なそば粉を使用しているそばの乾麺はもうちょっと高い。
これはあくまでも「最安」での話であり、平均的な商品となれば300g前後で150~200円ほど。1kg換算で最安300円、ボリュームゾーンは500円前後といったところでしょう。
一方、ディスカウントストアなどを中心に現在も1kg入り198円で買うことができるのが「パスタ」。しかもパスタはうどんやひやむぎに比べGI値が低く血糖値が上がりにくいという大きなメリットも。
そう、パスタは最安の麺類であるうえに健康面でも優れているのです。
そういった背景から、下表の基準となる重量は1kg、価格は最安の1kg200円から、ほどほどのそばやうどんを想定した500円まで50円刻み。
カロリーについては、パスタ、うどん、そばで微妙に異なるものの、食品成分データベースによると、100gあたりのうどん・ひやむぎ・そうめんのカロリーは333kcal、そばは344kcal、パスタは347kcalと、総じて330~350kcalに収まっていることから、ここでは間をとって340kcalとして計算します。
100kcal (29.4g) |
200kcal (58.8g) |
300kcal (88.2g) |
400kcal (117.6g) |
500kcal (147.1g) |
|
---|---|---|---|---|---|
200円 | 5.88円 | 11.76円 | 17.65円 | 23.53円 | 29.41円 |
250円 | 7.35円 | 14.71円 | 22.06円 | 29.41円 | 36.76円 |
300円 | 8.82円 | 17.65円 | 26.47円 | 35.29円 | 44.12円 |
350円 | 10.29円 | 20.59円 | 30.88円 | 41.18円 | 51.47円 |
400円 | 11.76円 | 23.53円 | 35.29円 | 47.06円 | 58.82円 |
450円 | 13.24円 | 26.47円 | 39.71円 | 52.94円 | 66.18円 |
500円 | 14.71円 | 29.41円 | 44.12円 | 58.82円 | 73.53円 |
…「あれっ? 計算間違えた?」と感じるほど安い。
1kg200円のパスタのコスパが相当良いことは分かっていたものの、100kcalあたり6円弱とは…予想のはるか上を行く安さ。
「いくらなんでも、ここまで安くはないだろう」と思って計算法を再確認してみたが、多分間違っていない。「1kg=200円」ということは「100g=20円」であり、100gの麺類は340kcalだから…どう計算しても100kcalあたり5.88円よね。
100kcalあたり5.88円というのは、ご飯5kg2,000円(11.76円)、食パン1斤100円(11.20円)のおよそ半額ということに。
1kgあたり400円ほどのうどんやそばの乾麺でも米5kg2,000円、食パン1斤100円レベルに安いのは意外だった。
ただし、その安さも「味付け」次第ではぶち壊しになる可能性も。
1kg198円のパスタなら1人前(100g)たった20円。しかし市販のパスタソースでも使おうものなら、どんなに安いものでも1人分50円以上はかかる。激安パスタで食費を浮かすはずが、逆に高くつきかねないのです。
大谷翔平さんのように「塩だけでパスタを食え」とまでは言わないものの、家にある顆粒の和風だしやケチャップ、マヨネーズ、塩コショウなどの調味料をうまく活用するようにしましょう。
ご飯・パン・麺類のコスト比較表
さて、ここまでカロリーベースでご飯とパン、麺類のコストパフォーマンスを比較してきましたが、いかがだったでしょうか?
これら主食それぞれを個別に計算し掲載したため「比較しづらい」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。ということで、最後に米5kg、食パン、麺類に絞った比較表をまとめて載せておきます。
米5kg(かっこ内は炊き上がり後重量) | |||||
---|---|---|---|---|---|
100kcal (64g) |
200kcal (128g) |
300kcal (192g) |
400kcal (256g) |
500kcal (320g) |
|
2,000円 | 11.76円 | 23.53円 | 35.29円 | 47.06円 | 58.82円 |
2,500円 | 14.71円 | 29.41円 | 44.12円 | 58.82円 | 73.53円 |
3,000円 | 17.65円 | 35.29円 | 52.94円 | 70.59円 | 88.24円 |
3,500円 | 20.59円 | 41.18円 | 61.76円 | 82.35円 | 102.94円 |
4,000円 | 23.53円 | 47.06円 | 70.59円 | 94.12円 | 117.65円 |
4,500円 | 26.47円 | 52.94円 | 79.41円 | 105.88円 | 132.35円 |
5,000円 | 29.41円 | 58.82円 | 88.24円 | 117.65円 | 147.06円 |
食パン1斤 | |||||
---|---|---|---|---|---|
100kcal (40g) |
200kcal (81g) |
300kcal (121g) |
400kcal (161g) |
500kcal (202g) |
|
100円 | 11.20円 | 22.40円 | 33.59円 | 44.79円 | 55.99円 |
150円 | 16.80円 | 33.59円 | 50.39円 | 67.19円 | 83.99円 |
200円 | 22.40円 | 44.79円 | 67.19円 | 89.59円 | 111.98円 |
250円 | 28.00円 | 55.99円 | 83.99円 | 111.98円 | 139.98円 |
300円 | 33.59円 | 67.19円 | 100.78円 | 134.38円 | 167.97円 |
乾麺1kg | |||||
---|---|---|---|---|---|
100kcal (29.4g) |
200kcal (58.8g) |
300kcal (88.2g) |
400kcal (117.6g) |
500kcal (147.1g) |
|
200円 | 5.88円 | 11.76円 | 17.65円 | 23.53円 | 29.41円 |
250円 | 7.35円 | 14.71円 | 22.06円 | 29.41円 | 36.76円 |
300円 | 8.82円 | 17.65円 | 26.47円 | 35.29円 | 44.12円 |
350円 | 10.29円 | 20.59円 | 30.88円 | 41.18円 | 51.47円 |
400円 | 11.76円 | 23.53円 | 35.29円 | 47.06円 | 58.82円 |
450円 | 13.24円 | 26.47円 | 39.71円 | 52.94円 | 66.18円 |
500円 | 14.71円 | 29.41円 | 44.12円 | 58.82円 | 73.53円 |
ご飯・パン・麺類、最も安いのはこれだ!
ご飯・パン・麺類という、日本における三大主食に焦点を当て、カロリーベースでコストを比較してみた今回の企画、いかがだったでしょうか。
私自身、専門家などが口を揃えて訴える「主食のコスパは米最強説」を長年疑うことなく、米の高騰を受けてもなお「なんだかんだ言ってやっぱり米が一番コスパに優れるのだろう」と考えておりました。
しかし、重い腰を上げ実際に調べてみると…専門家の意見がいかに的外れだったのかが分かる結果に。
結論としては、米のコスパは最悪。
その最大の要因は2024年から始まった米の高騰なのは言うまでもない。ただ、急激な値上げに見舞われる前…5kg2,000円ほどで買うことができた時期においても、プライベートブランドの安いパンやパスタと同水準くらいだったというのが実情。
ご飯・パン・麺類をカロリーベースでだいたい同じくらいのコスパ水準になるように並べると…
米5kg2,000円=食パン1斤100円=乾麺1kg400円
パンやパスタはプライベートブランドや怪しい?ブランドの商品が激安で売られていることも多い一方、お米の激安商品ってほとんど見ないですよね。
ディスカウントスーパーなどでは白濁したものや大きさが不揃いの米を詰め込んだ安価なブレンド米を見かけることがあるものの、言うほど激安ではないうえ、とにかく不味い。ビックリするほど不味いのだ。
それに対し、100円のプライベートブランド食パンや激安パスタは、これといった特徴はなく「美味しい」とまでは言えないものの、十分常食に足る素朴な味わいって感じ。そもそもPBパンの多くは山崎製パンやフジパン製ですからね。
そして、今回の検証で最大の収穫といえるのが乾麺の超絶コスパ。値上げ激しい米はおろか、98円のプライベートブランド食パンすら置き去りにする1kg198円パスタの凄まじさよ。
今日日パスタはレンチンで手軽に茹でる時代。鍋と大量のお湯を用意しかき混ぜながら茹でなくても、適当な容器に半分に折ったパスタと水、塩を入れ10分ほどチンすりゃOKですよ。アルデンテ? そんなもの金持ちの道楽だ。
後は味付けの選択を間違えなければ最強コスパ主食の出来上がり。納豆パスタなら栄養十分で朝食にもぴったりだし、味付けもめんつゆや顆粒だしなど安価に済む。肉・卵、魚介類・野菜…どんな食材に対しても相性が良いのも大きなメリット。
パスタに比べればコスパという点で若干劣るが、1kg300~400円ほどで買えるそばやうどんでも、現在の米に比べればはるかに安い。
どうしても白米が良いというのであれば仕方ありませんが、ご飯に強いこだわりがないようであれば、手軽で安価なPB食パンやパスタをはじめとした乾麺の頻度を増やしてみてはいかがでしょうか。