幸楽苑の値上げ・ステルス値上げ情報
![]() |
|
---|---|
運営会社 | 株式会社幸楽苑ホールディングス |
店名 | 幸楽苑 |
創業 | 1954年 |
中華そば | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 409円 |
2006年5月~ | 不明 | 304円 |
2009年4月時点 | 691kcal | 304円 |
2014年4月~ | 550kcal | 313円 |
2015年5月~ | 550kcal | 販売終了 |
2015年8月~ | 579kcal | 421円 |
2019年4月~ | 699kcal | 440円 |
2022年9月~ | 671kcal | 490円 |
2024年9月~ | 644kcal | 490円 |
味噌らーめん | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 409円 |
2009年4月時点 | 863kcal | 409円 |
2014年4月~ | 746kcal | 421円 |
2018年~ | 862kcal | 453円 |
2019年4月~ | 862kcal | 440円 |
2022年9月~ | 828kcal | 490円 |
2024年9月~ | 806kcal | 490円 |
塩らーめん | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 409円 |
2009年4月時点 | 693kcal | 409円 |
2014年4月~ | 575kcal | 421円 |
2018年~ | 688kcal | 453円 |
2019年4月~ | 688kcal | 440円 |
2022年9月~ | 664kcal | 490円 |
2024年9月~ | 642kcal | 490円 |
味噌ねぎらーめん | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 514円 |
2009年4月時点 | 908kcal | 514円 |
2014年4月~ | 819kcal | 529円 |
2019年4月~ | 860kcal | 540円 |
2022年4月~ | 852kcal | 550円 |
2022年9月~ | 852kcal | 600円 |
2023年5月~ | 852kcal | 630円 |
2024年9月~ | 855kcal | 630円 |
味噌野菜たんめん(旧味噌野菜らーめん) | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2017年6月~ | 941kcal | 637円 |
2019年4月~ | 958kcal | 640円 |
2022年4月~ | 936kcal | 650円 |
2022年9月~ | 1,007kcal | 700円 |
2023年5月~ | 1,007kcal | 730円 |
2024年9月~ | 938kcal | 730円 |
塩野菜らーめん | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2007年1月~ | 不明 | 514円 |
2009年4月時点 | 672kcal | 514円 |
2014年4月~ | 563kcal | 529円 |
2019年4月~ | 621kcal | 540円 |
2022年4月~ | 608kcal | 550円 |
2022年9月~ | 644kcal | 600円 |
2023年5月~ | 644kcal | 630円 |
2024年10月~ | 販売終了? |
チャーシュー丼 | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 294円 |
2009年4月時点 | 450kcal | 294円 |
2014年4月~ | 462kcal | 302円 |
2018年~ | 415kcal | 313円 |
2019年4月~ | 415kcal | 320円 |
2023年10月~ | 502kcal | 370円 |
2024年9月~ | 498kcal | 370円 |
玉丼(旧半熟玉子のチャーシュー丼) | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2006年6月時点 | 不明 | 294円 |
2009年4月時点 | 487kcal | 294円 |
2014年4月~ | 496kcal | 302円 |
2018年~ | 448kcal | 313円 |
2019年4月~ | 448kcal | 320円 |
2022年~ | 販売終了 |
チャーハン(旧ミニチャーハン・半チャーハン) | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2007年1月~ | 不明 | 294円 |
2009年4月時点 | 443kcal | 294円 |
2014年4月~ | 410kcal | 302円 |
2015年2月~ | 394kcal | 334円 |
2019年4月~ | 410kcal | 340円 |
2022年4月~ | 410kcal | 360円 |
2022年9月~ | 476kcal | 370円 |
2024年9月~ | 437kcal | 370円 |
餃子 | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 189円 |
2009年4月時点 | 182kcal | 189円 |
2012年~ | 220kcal | 199円 |
2013年10月~ | 278kcal | 210円 |
2014年4月~ | 278kcal | 216円 |
2018年4月~ | 303kcal | 237円 |
2019年4月~ | 303kcal | 240円 |
2022年4月~ | 303kcal | 260円 |
2022年9月~ | 319kcal | 280円 |
2024年9月~ | 290kcal | 280円 |
餃子チャーシュー丼セット | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2007年2月~ | 不明 | 409円 |
2007年5月~ | 不明 | 420円 |
2009年4月時点 | 632kcal | 420円 |
2013年10月~ | 740kcal | 430円 |
2014年4月~ | 740kcal | 442円 |
2018年~ | 714kcal | 518円 |
2019年4月~ | 714kcal | 520円 |
2023年10月~ | 788kcal | 500円 |
生ビール(ジョッキ) | ||
---|---|---|
年月日 | カロリー | 価格(税込) |
2004年9月時点 | 不明 | 472円 |
2009年4月時点 | 151kcal | 472円 |
2014年4月~ | 151kcal | 486円 |
2018年~ | 168kcal | 496円 |
2019年4月~ | 168kcal | 500円 |
2020年~ | 販売終了 | |
2023年~ | 168kcal | 450円 |
2023年5月~ | 168kcal | 480円 |
参考サイト | |
---|---|
公式サイト | 幸楽苑 |
2004年時点のメニュー | 幸楽苑 メニューのご案内 |
2006年 中華そば290円 | 幸楽苑 キャンペーン情報 |
2007年 サイドメニュー | 幸楽苑 メニューのご案内 |
2019年 消費税増税に先立ち価格改定 | フードリンクニュース |
2022年4月 餃子などを値上げ | 幸楽苑 ニュースリリース |
2022年9月 ラーメン大幅値上げ | 幸楽苑 ニュースリリース |
2023年5月 値上げ | 幸楽苑 ニュースリリース |
2023年10月 一部値下げ | 幸楽苑 ニュースリリース |
2024年9月 盛り付け変更(減量) | 幸楽苑 ニュースリリース |
幸楽苑の値上げ解説
かつては290円(税込304円)の中華そばが大きな売りだった幸楽苑。しかし2015年にこの中華そばが廃止されたのを機に「値上げが激しいラーメンチェーン」というイメージが強くなったように感じます。
私自身、290円の中華そばを販売していた頃はたまに食べに行っていたものの、中華そばが無くなったのをきっかけに足が遠のき、以降は「高価格帯にシフトしたチェーン店」というレッテルをベタ貼り。
加えて、大好きだった「辛子にんにく」まで廃止されたという話を見聞きし、「もう二度と幸楽苑に行くことはないだろう」と感じたものです。
ただこの辛子にんにく、テーブルからは撤去されたものの、店員に言えば小袋バージョンを2、3袋提供してくれるという話も。とはいえ、かつての細かく切られたにんにくではなく、ペースト状に近い状態らしいが。
昔のように気が済むまでたっぷり入れるということはできなくなったが、無いよりはまし…と、好意的に受け取っておこう。何かのきっかけで幸楽苑に行くことになった時の知識として覚えておいて損はないだろう。
そんな幸楽苑、290円の中華そばを廃止し高価格帯のラーメンを投入したことで、私同様「値上げ」のイメージが付いている消費者も多いと思います。しかし、昔からある定番商品の価格を見るとそうでもないことに気付きます。
例えば中華そば。290円のイメージが強いものの、2006年に290円に値下げされるまでは税別390円(税込409円)だったんですよね。味噌らーめんや塩らーめんも390円。で、現在は中華そばも味噌らーめんも塩らーめんも税込490円。
当時から消費税が5%上積みされたことに加え、破格だった290円時代を除けば、中華そばは実質61円しか値上げされていない衝撃の事実が。「経営者は守銭奴なんだろうな」と勝手に決めつけてごめんよ、幸楽苑。
チャーシュー丼や玉丼(現在は販売終了)、チャーハンといった定番サイドメニューの値上げ幅も最小限ながら、カロリーを見ると確実に減っている。値上げを極力しないかわりにご飯や具の量を減らしているのだろう。
一方で餃子のように一定の値上げをしつつ大きくしたり肉を増量したりしている商品も。昔の幸楽苑の餃子って「THE・安物」って印象だったが、その頃に比べるとボリュームが増え味も良くなっている…らしい。
しかし、値上げを最小限に抑えていたのも2022年以前まで。2022年4月に若干の値上げを行い、2022年9月には一気に50円値上げ。2023円5月には中華そばなど一部のラーメンを除き30円値上げ。
とはいえしょせんは幸楽苑。>
「安かろう悪かろう」のイメージが強かった幸楽苑が値上げすりゃ客離れが起きるのは必然であり、業績は低迷。その影響もあってか2023年10月にバターコーンらーめんやプレミアム系ラーメンなどほんの一部の商品を値下げします。
しかし2022年頃から始まった物価高やエネルギーコスト上昇、人件費高騰などは想像以上に厳しく、2024年9月になって「価格を据え置いたまま盛り付けを変更」という手段に打って出た。要は“ステルス値上げ”だな。
分かりやすいのは中華そばや味噌らーめん、塩らーめんなどの基本となるメニュー。
チャーシューが3枚から2枚に減っており、それに伴ってカロリーも20~30kcal減少。…まあ各社値上げしまくっている時期において、この程度の減量で価格を据え置いたことは十分評価に値するが…
余談だが、2016年前後の幸楽苑の店舗には「黄色い看板バージョン」と「緑看板バージョン」に二通りがあり、それぞれ看板に記されている商品の名前が違っていた。ただ、現在は黄色い看板の店舗は姿を消し、緑に統一されたらしい。
野菜を使ったラーメンにも若干の違いがあり、従来の黄色い看板の店舗に存在する「味噌野菜らーめん」「塩野菜らーめん」は10年以上前から存在する定番メニューで税込630円。
一方、緑の看板の店舗に存在する「味噌野菜たんめん」「塩野菜たんめん」は野菜を350g使用していることを大きな売りにしている“野菜たっぷりバージョン”で、「味噌野菜らーめん」や「塩野菜らーめん」に比べ100円高い730円。
黄色い看板の店舗がなくなってしまったため、塩野菜らーめんや味噌野菜らーめんは姿を消し、“高い方”の野菜たんめんが残った形。当時は高価格帯の商品を積極的に増やしていたしな。
気になるのは幸楽苑の野菜たんめんが、他店の野菜たっぷり系と比べどの程度コスパに優れるのかという点。
日高屋の「野菜たっぷりタンメン」は野菜350gだし、値上げ著しいリンガーハットの「野菜たっぷりちゃんぽん」の野菜は480gと圧倒的に多い。
ならば比べてみよう、こいつらを。比較対象は幸楽苑の「塩野菜たんめん」、日高屋の「野菜たっぷりタンメン」、そしてリンガーハットの「野菜たっぷりちゃんぽん」だ。
幸楽苑 塩野菜たんめん |
日高屋 野菜たっぷりタンメン |
リンガーハット 野菜たっぷりちゃんぽん |
|
---|---|---|---|
野菜量 | 350g | 350g | 480g |
カロリー | 777kcal | 826kcal | 762kcal |
たんぱく質 | 28.0g | 31.6g | 28.3g |
脂質 | 26.7g | 35.6g | 36.0g |
炭水化物 | 101.2g | 90.0g | 92.4g |
食塩相当量 | 8.4g | 8.6g | 10.6g |
価格(税込) | 730円 | 590円 | 950円 |
圧倒的なコストパフォーマンスを誇るのは日高屋の野菜たっぷりタンメン。1日に必要とされる野菜の量を確保しつつ税込590円というのは見事の一言。
ただし、これら野菜たっぷり系は1日分の野菜摂取量をクリアしていることから「健康的」というイメージがあるものの、実際は決してそんなことはない。塩分量が凄まじいからだ。
1日の塩分摂取量の基準は男性7.5g、女性6.5gとなっているので、塩分が最も少ない幸楽苑の塩野菜たんめんですら、スープまで飲み干せば1杯で摂取量を軽くオーバーしてしまう。血圧高い人や腎臓に不安がある人は気を付けろ。
一方、単純に野菜をたくさん摂りたいという人はリンガーハットの野菜たっぷりちゃんぽんがベスト…なんだけど、それは価格を考慮しなかった場合の話。
ひたすら値上げを繰り返すリンガーハットの姿勢にはうんざり。野菜が最も多いのは間違いないものの、塩分も10g超えと最も多く、そして価格は圧倒的に高い。ほんともう「バカなんじゃないの?」というレベル。
で、本題の幸楽苑の塩野菜たんめんはというと…はっきり言って日高屋の野菜たっぷりタンメンに比べると見劣りすると言わざるを得ない。
価格的にリンガーハットの野菜たっぷりちゃんぽんより割安ではあるものの、野菜の量は明らかに少ないし、野菜の量が同等である日高屋の野菜たっぷりタンメンと比べると140円も高いうえ、ボリューム感も若干劣る。
味に関しては各々の好みがあるため、あえて味を無視して数字だけを比較すると、幸楽苑の塩野菜たんめんにメリットらしいメリットはは見当たらない。結局この割高感が幸楽苑が苦戦している大きな理由なのかなと。
幸楽苑には中華そばや味噌らーめん、塩らーめんなど、値上げを最小限に抑えつつ質を高めた良質なメニューがあるのは確かであるものの、「値上げ」「高価格帯にシフト」という負のイメージを払拭しなければ厳しい印象。
加えて“あの”いきなりステーキとフランチャイズ契約するという先見の明の無さ…ここからいかに挽回していくのか見物ではある。