DARS(ダース)の値上げ・ステルス値上げ情報

DARS(ダース)の値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー 森永製菓株式会社
商品名 DARS(ダース)
内容量 47g(3.9g×12粒)
参考小売価格 170円(税別)※2025年9月から200円前後
原材料 砂糖(国内製造)、全粉乳、植物油脂、ココアバター、カカオマス、脱脂粉乳、クリーム、ヘーゼルナッツペースト、ホエイパウダー、バターオイル/乳化剤(大豆由来)、香料
栄養成分
1粒当たり(3.9g)
エネルギー 23kcal
たんぱく質 0.3g
脂質 1.5g
炭水化物 2.0g
食塩相当量 0.009g
発売日 1993年

DARS(ダース)ミルク・ビター
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
1993年~ 不明 100円
2004年時点 50g 100円
2007年9月~ 48g 100円
2009年~ 45g 100円
2014年7月~ 42g 100円
2015年7月~ 42g 110円
2022年9月~ 47g 120円
2023年3月~ 47g 130円
2024年9月~ 47g 140円
2025年2月~ 47g 170円
2025年9月~ 47g 200円前後

参考サイト
公式サイト 森永製菓株式会社
2004年 50g 森永商品カタログ
2007年9月 48gへステルス値上げ 森永製菓ニュースリリース
2009年、45gへ減量 森永製菓公式サイト
2014年7月 42gへステルス値上げ 森永製菓公式サイト
2015年7月、110円に値上げ 森永製菓ニュースリリース
2022年 47g 120円 森永製菓ニュースリリース
2023年 130円に値上げ 森永製菓 ニュースリリース
2024年 140円に値上げ 森永製菓 ニュースリリース
2025年2月 170円に値上げ 森永製菓 ニュースリリース
2025年9月 200円前後に値上げ 森永製菓 ニュースリリース

森永 DARS(ダース)の値上げ解説

森永製菓のチョコレート菓子の中において看板商品といえるのがDARS(ダース)。本来なら1918年発売の森永ミルクチョコレートが看板を背負うべきな気もするがいまいち影が薄く、今となっては森永の板チョコ(?)といえばダースだす。

登場は1993年と比較的新しいものの、価格をそのままに内容量を減らす“実質値上げ”はそれなりに行われています。

2004年時点で12粒50gだった内容量は、2007年に48g、2009年に45gと小刻みに減っていき、2014年には現在の42gへと減量。その間価格は据え置ているため典型的なステルス値上げですね。

しかも内容量を減らすことをニュースリリースなどで発表することなく、リニューアルに合わせてちまちま減らしているあたり、非常にせこい。まあ実質値上げの常套手段だけどね。

森永製菓の様々な商品を広く値上げした2015年、ダースは税抜100円から110円になっています。

2022年、1粒1粒の大きさを約10%大きくしたうえで120円に値上げ。ただしこれは値上げ率より増量率の方が高いことから、実質的な値下げということに。気でも触れたか森永製菓?

しかし、この良心的リニューアルから6ヶ月後となる2023年3月には再び値上げし130円。チョコレート価格の高騰などを理由に2024年9月140円、2025年2月170円、2025年9月には200円前後に値上げ。2025年の値上げは凄まじいものがあるな。

2022年の内容量増はさらなる値上げへの布石だったんじゃないかと勘ぐりたくなるレベル。47gに増やすことで値上げの正当性をアピールできると同時に、再び内容量を減らすステルス値上げをする余地を作っておいたんじゃないかと。

余談だが、DARS(ダース)は2001年に名称変更されたもので、発売時から2001年までは「DOZEN(ダース)」だった。「12個」という意味のスペルとして正しいのはDOZENの方で、DARSは造語らしい。

DOZENと表記されていた頃の森永ダース

英語の読みは字面通り「ダズン」。なぜ日本では「ダース」なんだ? そんなちょっと変な読みに合わせて森永は「DARS」という造語を当てちゃった。そこまでくると12個にこだわる意味はないんじゃ…

2000年頃まで70gほどの内容量だった各社の板チョコは今現在50g。約30%に及ぶステルス値上げっぷりに比べればダースは50gが47g…つまり6%の減少に留まる。なんだ、ダースってすごく良心的じゃ~ん♪

…とは絶対にならない。

そもそも少なすぎるんだよダース。板状ではないことから製造工程や包装に手間がかかっているのかもしれないが…私は手でバキバキ割って食べるので板チョコで十分だす。目方やコスパ重視の私はバキバキ割って3g多い方がいい。

価格も明治やロッテの50g板チョコとほぼ同じ値段。なら板チョコを買うよ、貧乏人としては。

ああ、でも意識高い女子とかは手で割って食べるなんて野蛮なことはNGなのか。一口大に成型されたチョコをスマートかつ優雅に口に運ぶ…これこそが女子力ですよ。くだらない。

まあ、板チョコをバリバリ食べてぶくぶく太っている人よか幾分ましか。

このダースについて個人的に気になったのが原材料。

食品に限らず多くの商品の原材料というのは使用した原材料に占める重量の多いものから表示するのが原則となっています。で、ダース<ミルク>の原材料の上位5つを見てみると「砂糖、全粉乳、植物油脂、ココアバター、カカオマス」の順となっている。

口どけとコストを重視する日本の板チョコ(風)ということもあり、植物油脂が使われているのはまあ仕方ないとしよう。植物油脂が使われていない純チョコレートで、かつ安価な板チョコは明治のミルクチョコレートくらいだからね。

しかしカカオマスやココアバターなどのカカオ分が4番目、5番目になってやっと出てくるというのは…試しに明治のミルクチョコレート、ロッテのガーナ、最近まで販売されていたCGCの森永ミルクチョコレートとダースの原材料を比べてみようか。

森永ダース、森永ミルクチョコ、明治ミルクチョコ、ガーナの原材料比較

私はチョコ好きとはいえ、チョコレートに強いこだわりがあるわけではなく、植物油脂が使用されていても特に気にならない人間だ。まあ、同じ値段で売られていたら純チョコレートである明治ミルクチョコ買うけどね。

でもさすがにカカオ分より先に植物油脂が記載されているってのはどうなんだ? たけのこの里やアルフォートなどのような「チョコ+何か」というチョコレート菓子ならまだしも、純粋にチョコレートを楽しむべき板チョコ系でこれは…

ご存知の方も多いと思うが、本物のチョコレートに植物油脂は使わない。にもかかわらずほとんどのメーカーで植物油脂を使用するのは高価なココアバターの使用量を減らすコストカットが主な理由で、手軽に口どけを良くできるメリットも。

安価にもかかわらず美味しい日本のチョコレートは植物油脂あってのもの…ではあるものの、さすがにココアバターやカカオマスより植物油脂の使用量が多いとなると“まがい物感”が一気に強くなる。

…まあ、一口チョコをすべて準チョコレートにしたカバヤよりはまだましなのかもしれないが…

ダースはミルク感を売りにしているため、ミルクのコクや味わいを演出することが最優先なのだろう。バニラの濃厚さを演出するためにおびただしい量の植物油脂を使っているエッセル スーパーカップみたいなものだね。

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