マリービスケットの実質値上げ情報
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メーカー | 森永製菓株式会社 |
商品名 | MARIE(マリー) |
内容量 | 21枚(3パック×7袋) |
参考小売価格 | 230円(税別) |
原材料 | 小麦粉、砂糖、牛乳、とうもろこしでん粉、ショートニング、バターオイル、マーガリン、全粉乳、植物油脂、ぶどう糖果糖液糖、食塩、たんぱく質濃縮ホエイパウダー/膨脹剤、香料、乳化剤(大豆由来) |
栄養成分 1枚(5.4g) |
エネルギー 24kcal たんぱく質 0.4g 脂質 0.6g 炭水化物 4.3g 食塩相当量 0.04g |
発売日 | 1923年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1972年時点 | 不明 | 120円 |
~1998年 | 28枚 | 200円 |
2003年8月時点 | 3枚×8袋(1枚5.8g) | 200円 |
2015年2月~ | 3枚×8袋(1枚5.4g) | 200円 |
2016年2月~ | 3枚×7袋(1枚5.4g) | 200円 |
2022年6月~ | 3枚×7袋(1枚5.4g) | 210円 |
2023年3月~ | 3枚×7袋(1枚5.4g) | 220円 |
2024年9月~ | 3枚×7袋(1枚5.4g) | 230円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
8袋→7袋 | マリーをイメージした素朴で親しみやすい香りの紅茶と、パッケージカラーに合わせた赤いマグカップを抽選でプレゼント。 |
2022年6月 200円→210円 |
近年、食品原料・包装資材の価格高騰や物流コストの上昇が続いており、自社企業努力だけではコストアップの吸収が困難な状況になったため。 |
2023年3月 210円→220円 |
近年、食品原料・包装資材の価格高騰や物流コストの上昇が続いており、これらコストアップ要因は中長期にわたり継続することが予想され、自社企業努力のみでの解決困難になったため。 |
2024年9月 220円→230円 |
近年、食品原料・包装資材の価格高騰や物流コストの上昇が続いており、自社企業努力だけではコストアップの吸収が困難な状況になったため。(2022年・2023年値上げ時の完全コピペ) |
参考サイト | |
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公式サイト | 森永製菓株式会社 |
2014年までは1枚5.8g×24枚 | 森永商品カタログ |
2015年 1枚5.4gに実質値上げ | 森永商品カタログ |
2016年 7袋に内容量減 | 森永商品カタログ |
2022年 210円に値上げ | 森永製菓 ニュースリリース |
2023年 220円に値上げ | 森永製菓 ニュースリリース |
2024年 230円に値上げ | 森永製菓 ニュースリリース |
森永製菓マリービスケットの値上げ解説
誕生から100年近くが経とうとしている森永製菓のハードビスケット「MARIE(マリー)」。インパクトある真っ赤なパッケージとあって、食べたことがない人でも目にした記憶は残っているのでは?
長い歴史がある商品だけに値上げや内容量変更などの規格・価格変更が幾度となく行われてきたはず。その中で確実な情報を拾っていくと、確認できる限りでは2003年時点で1袋3枚入りが8袋、計24枚入り。1枚当たり5.8gで価格は税抜200円。
いつからこの内容量になったのかは確認できなかったものの、この容量が終焉を迎えた時期は明らか。2015年2月です。枚数こそ変わらないものの、1枚の重さはこれまでの5.8gから5.4gに。
つまり約140gだった内容量は約130gに減ったということですね。減少率は約9.3%。価格は据え置きなので典型的な実質値上げということになります。
森永製菓に限らず、様々なメーカーの商品において値上げやステルス値上げが行われていたため、このくらいは致し方ないところか。
しかしそれからわずか1年でさらなるステルス値上げが行われています。2016年2月、これまで8袋入りだったものが7袋に減ったのです。もちろん1袋3枚入り、1枚5.4gは変わらずにね。これにてマリーの内容量は約113gに。
2022年、210円に値上げされ、翌2023年3月220円、2024年9月には230円に。
頑張って200円を維持してきたけど、一度値上げに踏み切ってしまえばハードルが低くなってガンガン値上げするという典型例。
まあ2022年からの世界的な物価高や円安進行は尋常じゃなかったことからある程度の値上げは仕方ないんだけど…個人的にイラっとするのは値上げ時のニュースリリース。
ニュースリリースの文言、完全に使いまわしだよ…
2022年からの原材料価格や円安を背景に複数回にわたり値上げしている企業は珍しくない。しかしその間状況は微妙ながらも変化しているわけだし、「消費者に対する印象」という点も鑑みれば常識的な企業は文言を微妙に変化させるもの。
しかし森永製菓は3回も使いまわしている。これだけ大企業にもかかわらずこういった点に手を抜くあたりに誠実さの欠如を感じるよね。消費者舐めきっている。
ま、それはそれとしてマリービスケットの実勢価格は税別170~210円ほど。どんなに安い特売品でも税込150円くらいが限界でしょうか。んで内容量は113g。う~ん…
ほどほど安いディスカウントストアやスーパーを見渡せば、100gくらい入って100円前後のビスケットは多数存在する。イトウ製菓のかーさんケットは昔に比べずいぶん内容量は減ったが、それでも134g入り120~150円程度ですよ。
まあ、マリーとかーさんケットじゃ、梱包とブランド力に明らかな差はあるが…
だからといってマリーは贈答品にするようなものではないし、自宅や仲間内で食べるならかーさんケット含め簡易包装の安いやつで十分だと思うの。ほんと安いビスケットは腐るほど存在するのよ。
そんな中においてマリービスケットを買う人というのは、おそらく指名買いなのだろう。「ビスケットが食べたい」ではなく「マリーが食べたい」なのだ。私はビスケットにこだわりはないから考えたこともないが。
マリーは他のビスケットに比べ上品な印象があるのも確か。でもね、ビスケットである以上、食した後は歯にはさまった“カス”を舌でモゴモゴしたり爪楊枝でシーシーしたりする運命。
歯茎が下がってくる年代になると顕著になってくる、ちょっと汚らしい現実がそこに。それでもビスケットは食べるけどね。でもマリーは買わないかな。
マリーには長い歴史があり、それがブランドとして定着しているのは分かる。その分高いことも理解できる。でもしょせんは原価の安いビスケット、価格が高い分マリーにはそれなりの利益が乗っているのだろう。
だからこそ内容量にもこだわりを持ち、安易なステルス値上げなどしないという選択肢は存在しないのだろうか? ま、そんな“お客様第一主義”だったら会社はこんなに大きくなっていないか。