チョコチップクッキーの実質値上げ情報

ブルボン チョコチップクッキーの実質値上げ情報
メーカー 株式会社ブルボン
商品名 チョコチップクッキー
内容量 10.6g×9枚(95.4g)
参考小売価格 190円(税別)
原材料 小麦粉、砂糖、ショートニング、植物油脂、カカオマス、液全卵、加糖脱脂練乳、コーンスターチ、ココアパウダー、脱脂小麦胚芽、乳糖、食塩、ぶどう糖、シナモン粉末/乳化剤(大豆由来)、膨脹剤、香料、着色料(カロテン)
栄養成分
1枚(11.1g)
エネルギー 55kcal
たんぱく質 0.8g
脂質 2.5g
炭水化物 7.4g
食塩相当量 0.05g
発売日 1975年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
~2008年3月 10.9g×15枚
(163.5g)
150円
2008年3月~ 8.5g×15枚
(127.5g)
150円
2012年頃~ 8.0g×15枚
(120g)
150円
2013年10月~ 7.6g×15枚
(114g)
150円
2018年10月~ 11.1g×9枚
(99.9g)
150円
2022年7月~ 11.1g×9枚
(99.9g)
170円
2023年7月~ 11.1g×9枚
(99.9g)
190円
2024年6月~ 10.6g×9枚
(95.4g)
190円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
10.9g→8.5g 原材料価格の高騰。
8.5g→8.0g 不明
8.0g→7.6g 円安や原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇に対応するため。
7.6g→11.1g
15枚→9枚
単身世帯や夫婦世帯の増加など、1世帯当たりの人数減少を背景とした食べきりサイズ商品や小分け商品へのニーズに対応するため、3枚ずつ3パックの分包装に。
150円→170円 世界的な需要拡大や天候不順等に加え、世界情勢の混乱や不安定化により、穀物や油脂類、資材関係費、エネルギーコストが高騰。現状の価格設定による商品提供の継続が難しい状況に。
170円→190円 世界的な需要拡大や天候不順等に加え世界情勢の不安定化により、穀物や油脂類、エネルギーなどの価格が高騰。自助努力によるコスト削減だけで現状の価格設定による提供が難しい状況に。
99.9g→95.4g 世界的な需要拡大や天候不順等に加え世界情勢の不安定化により、カカオ豆等の原料価格の上昇および資材関係費やエネルギーコストが高止まり。一部商品で価格改定ならびに内容量変更。

参考サイト
公式サイト 株式会社ブルボン
2007年 10.9g 15枚 脱過食
2007年 1枚53kcal コンビニ菓子日記
2008年 8.5gに実質値上げ PREVIEWS-X
2012年頃 8.0gに実質値上げ クリーム三昧
2013年 7.6gに実質値上げ 流通ニュース
2018年 11.1g 9枚 ブルボン ニュースリリース
2022年 170円に値上げ ブルボン ニュースリリース
2023年 190円に値上げ ブルボン ニュースリリース
2024年 1枚10.6gに実質値上げ ブルボン ニュースリリース

ブルボン チョコチップクッキーの値上げ解説

チョコチップクッキーといえばイトウ製菓(ミスターイトウ)を思い浮かべる人も多いと思いますが、実はブルボンのチョコチップクッキーの方が歴史が長いんですよね。イトウ製菓のは1981年なのに対し、ブルボンは1975年ですからね。

人気はイトウ製菓の方がありそうだが。

スーパーやコンビニなど小売店ではイトウ製菓のチョコチップクッキーの方が高いこともあり、ブルボンのチョコチップクッキーは「安物」というイメージも。

そんな安くて量が少ない印象が強いブルボンのチョコチップクッキー、確認できる限りでは2008年まで1枚10.9g×15枚の計163.5gで、価格は税別150円でした。実勢価格100円くらいと考えるとかなりリーズナブルに感じる。

しかし2008年になると、原材料価格の高騰を理由に、1枚の重量を8.5gに。15枚という枚数や希望小売価格は据え置いたため、まごうことなき実質値上げと言っていいでしょう。

その後、時期は若干不透明ながら、2012年頃にはさらに小さくなって1枚8.0gに。っそいて2013年10月には7.6gへと実質値上げしています。

チョコ&コーヒービスケットもそうだが、ブルボンって2008年頃に箱ビスケットの内容量を激減させているんですよね。

ブルボンのビスケットしか買えないお前ら貧乏人の満足度より、我が社の利益の方が100万倍大事だわ!」という声が聞こえてきそうだ。えげつないぞ、ブルボン。

その後もブルボンの暴挙は止まらない。2018年には「食べきりサイズや小分けのニーズに対応するため」と称し、従来の7.6g×15枚の計114gから、1枚11.1gと大きくしつつ枚数を9枚へと激減させ、グラム計は99.9gに。

こういうやり方ってほんと姑息ですよね。内容量をガッツリ減らして自分たちの利幅をきっちりと増やしたうえで、「ニーズに応えた」と消費者に責任転嫁している点が悪質極まりない。

「お前のためだから」とか言って暴力をふるうDV夫のようだわ。

さらに2022年7月にはロシアのウクライナ侵攻などを背景とした物価高、原材料高に見舞われ、チョコチップクッキーは150円から170円に値上げします。追い打ちをかけるように2023年7月には190円に。

2024年になるとカカオ豆の不作により価格が急騰、それを転嫁する形で2024年6月に1枚あたりの重量をそれまでの11.1gから10.6gへとステルス値上げ。

かつてのように100円以下で買うことができる機会はほぼ皆無。たまーに特売で98円くらいで売られていることもあるが、以前のように80円とかはありえない。

大手製菓メーカーが製造する人気のチョコチップクッキーといえば、すぐに思い浮かぶのは3商品。ここで取り上げているブルボンに加え、イトウ製菓と森永製菓です。

ブルボン・イトウ・森永のチョコチップクッキー

簡単に表にするとこんな感じ。

ブルボン イトウ製菓 森永製菓
発売 1975年 1981年 1994年
内容量 10.6g×9枚
(計95.4g)
11g×15枚
(計165g)
9.3g×12枚
(計111.6g)
チョコチップ量 12% 15% たっぷり
総カロリー 495kcal 864kcal 588kcal
希望小売価格 190円 230円 220円
実勢価格 140円前後 180円前後 170円前後

この3つのチョコチップクッキーの中で最も安いのがブルボンではあるものの、内容量も加味したコストパフォーマンスではイトウ製菓が圧倒。森永製菓はマリーやムーンライトと同じシリーズだけあってやや高めの価格設定となっています。

で、肝心の味はというと…ブルボンは良くも悪くも「普通」。程よくサクサクでクセのないクッキー生地に、控えめな大きさ&量のチョコチップ。普通に美味しいものの、指名買いするようなクオリティでもない。まさに普通。

一方、最も売れているチョコチップクッキーであろうイトウ製菓の商品は、シナモンっぽい風味が効いた心地良いサクサク感のクッキーに程よいチョコチップ、それらがもたらす優れたコスパと死角がなく、王者の風格さえ漂う。

そして森永製菓。クッキーに特筆すべき特徴はないものの、マリーやムーンライト同様“上質さ”を感じる。ほんのりココア風味で、サクサク感の中にしっとり感もあり、チョコチップの大きさと量はブルボンやイトウ製菓の追随を許さない。

スパイシーで安定感あるチョコチップクッキーをがっつり食べたいならイトウ製菓を、チョコチップたっぷりの上質なクッキーを求めるなら森永製菓を…といったところでしょうか。

え? ブルボン?

まあ、うん…財布に100円しか入っていない時や、あえてチープなチョコチップクッキーが食べたい時とかに手に取るといいんじゃない?

あ、参考小売価格が190円になった現在は100円じゃ買えないのか。じゃあ100均にあるようなノーブランドの安物で我慢しよう。

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