セブーレのステルス値上げ情報
メーカー | 株式会社ブルボン |
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商品名 | セブーレ |
内容量 | 8.0g×14枚(112g) |
参考小売価格 | 160円(税別) |
原材料 | 小麦粉、砂糖、ショートニング、バター、液全卵、植物油脂、食塩/膨脹剤、香料(乳由来)、乳化剤(大豆由来)、着色料(カロテン) |
栄養成分 2枚1袋(16g) |
エネルギー 84kcal たんぱく質 0.9g 脂質 4.3g 炭水化物 10.4g 食塩相当量 0.09g |
発売日 | 2007年2月 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
2007年2月~ | 9.8g×14枚(137.2g) | 200円 |
2008年9月~ | 9.2g×12枚(110.4g) | 200円 |
2010年8月~ | 8.7g×14枚(121.8g) | 200円 |
2011年8月~ | 8.5g×16枚(136g) | 200円 |
2013年1月~ | 8.4g×16枚(134.4g) | 200円 |
2014年頃~ | 7.7g×16枚(123.2g) | 200円 |
2015年8月~ | 8.2g×14枚(114.8g) | 160円 |
2017年8月~ | 8.0g×14枚(112g) | 160円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
9.8g→9.2g 14枚→12枚 |
リニューアル |
9.2g→8.7g 12枚→14枚 |
10%増量してリニューアル。 |
8.7g→8.5g 14枚→16枚 |
リニューアル |
8.5g→8.4g | リニューアル |
8.4g→7.7g | なし |
7.7g→8.2g 16枚→14枚 |
リニューアル |
8.2g→8.0g | リニューアル |
参考サイト | |
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公式サイト | 株式会社ブルボン |
2007年 9.8g 14枚 | 菓子日和 |
2008年 9.2g 12枚に実質値上げ | パッケージ画像 |
2010年 8.7g 14枚に実質値下げ | ぱーこのくいしんぼう日記 |
2011年 8.5g 16枚 200円 | トラベルランナーの一人旅ランニング日記 |
2013年 8.4gに実質値上げ | おやつとぱんと本と愚痴 |
2014年頃 7.7gに実質値上げ | ブルボン 商品情報 |
2015年 8.2g 14枚に実質値上げ | ブルボン 商品情報 |
2017年 8.0gに実質値上げ | ブルボン 商品情報 |
セブーレの値上げ解説
様々な人気のお菓子を抱えるブルボンにあって、若干マイナーな商品のひとつ「セブーレ」。同じくちょっと影が薄い「ショコラセーヌ」の姉妹品になっています。
このセブーレ、発売されたのは2007年と比較的新しい商品ながら、内容量はかなり激しく変わっており、ブルボンの迷走感が見て取れる。思いのほか売れていないことから、ブルボンでもどう扱っていいのか分からないって感じ…なのか?
2007年にセブーレが発売された当初の内容量は1枚9.8gの14枚入、計137.2gでした。NPP(ノープリントプライス)であったため詳細な価格は不明ながら、参考小売価格は200円ほどだったと思われます。
翌2008年は様々なお菓子の値上げや実質値上げが行われた魔の年であり、セブーレも例に漏れず内容量が減らされ、9.2g×12枚の計110.4gに。約20%にも及ぶ容赦ないステルス値上げですね。
しかし2010年には一転して10%増量を打ち出しリニューアル。これにより1枚8.7g×14枚の計121.8gになっています。悪いもんでも食ったかブルボン?
また、2011年には1枚の大きさは8.5gへと若干小さくなるも、枚数は16枚になり、発売当初に迫る136g入に。時期的にこれだけ大幅な実質値下げが行われたとは考えにくいため、価格面での値上げがあったのではないかと推測されます。
世の菓子メーカーの動向に反し増量という形をとってきたセブーレでしたが、この後は細かい実質値上げを繰り返すことに。
2013年頃のリニューアルでは1枚8.4gへと微減し、2014年頃には7.7gにまで縮小。
そして2015年8月になると、1枚当たりの重量は8.2gに増えるも、枚数は2枚減って14枚に。全体の重量的には8.4g減となりますから、完全な実質値上げになりますね。
2017年にも1枚を8.0gに減らす実質値上げを行い、現在は8g×14枚の計112gとなっています。一方、価格に関しては14枚に減らした時点で、それまでのNPPから希望小売価格160円と明記するように。
若干の値下げが行われた可能性があるものの、NPPの時の卸売価格や想定価格がはっきりしないため、何とも言えないところ。常識的に考えれば2011年に136gだった時点で160円という安さはありえず、200円くらいと考えるのが妥当。
…なんだけど、ブルボンの幅広いお菓子が値上げされた2022年、2023年を経てもセブーレの希望小売価格は160円のままっぽいんですよね。
希望小売価格は安めだけど、高めの出荷価格により小売店での値引きを抑制する方向の商品なのかもしれない。
また、価格や内容量以外にもひっそりこっそりと実質値上げしている点も。
2007年にセブーレが発売された当初、バターの使用率は現在と同じ6%だったのですが、2010年前後に8%へとグレードアップしているんですよね。ブルボンの新商品案内やパッケージにもはっきりと明記されている。
しかしいつの間にか6%に逆戻り。内容量減だけでは飽き足らず、こういったところでもちまちまとコスト削減を行っているんだね。営利企業の鑑だわ。
ところでこのセブーレ、味や食感に関してはかなり高レベルでまとまっており、同社の「バタークッキー」と比べてもその差は歴然。
バタークッキーは、その名に反してバターよりマーガリンを多く使用している、事実上の「マーガリンクッキー」。明らかな“安物感”が漂うバタークッキーに比べ、香りはもちろん、食感においてもセブーレの方がはるかに上質。
しかもバタークッキーは内容量90.9gで希望小売価格190円、実勢価格は140円前後。一方のセブーレは112gで160円、実売価格は130円前後。セブーレの方が約21g多いことから、実売価格20円程度の差であればセブーレを買った方が満足度は高いかと。
比較的低価格で美味しいクッキーを食べたいのであればセブーレは有力な選択肢になり得る一方、悩ましいのは森永製菓の「ムーンライト」の存在か。というのも、セブーレは明らかにムーンライトを意識したと思われる商品だから。
枚数は同じ14枚、1枚当たりの重量はセブーレが8.0gなのに対し、ムーンライトは8.1gで、こちらもほぼ同じ。実勢価格は歴史やブランド力があるムーンライトの方が高い。
味は卵の風味が強めなムーンライトに対し、セブーレはバター感と甘さが強く、食感はサックリほろっとどちらも品が良い。どちらが良いかは…各々の好みによって評価は2分している印象。
度重なる実質値上げによりセブーレはずいぶんと量は減ってしまったものの、ムーンライトに匹敵する味と、上質なわりに低価格である点は十分評価できる。
バタークッキーが好きな人であれば、特売などでセブーレが120円を切っているのを見かけたら買い溜めしておいてもいいかもしれない。
…マイナーだから、そもそも売っている店自体が少ないんだけどね。