ガトーレーズンのステルス値上げ情報
メーカー | 株式会社ブルボン |
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商品名 | ガトーレーズン |
内容量 | 17g×5個(85g) |
参考小売価格 | 220円(税別) |
原材料 | 小麦粉、ショートニング、レーズン、マルトース、バター、マーガリン、砂糖、液全卵、水飴、異性化液糖、洋酒(オレンジを含む)、加糖脱脂練乳、脱脂粉乳、液卵黄(卵を含む)、植物油脂、クリーム(乳成分を含む)、全粉乳、還元水飴、バターミルクパウダー、食塩、ココアバター、発酵調味料、香辛料、乳糖/ソルビトール、トレハロース、酒精、乳化剤(大豆由来)、香料(乳由来)、膨脹剤 |
栄養成分 1個(17g) |
エネルギー 81kcal たんぱく質 0.8g 脂質 4.1g 炭水化物 10.2g 食塩相当量 0.04g |
発売日 | 1998年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
~2008年頃 | 19g×6個 (114g) |
200円 |
2008年頃~ | 17g×6個 (102g) |
200円 |
2018年9月~ | 17g×5個 (85g) |
200円 |
2022年5月~ | 17g×5個 (85g) |
210円 |
2023年4月~ | 17g×5個 (85g) |
220円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
19g→17g | 原油価格の高騰や国際的需給バランスの変化などによる諸原材料価格の高騰に対処するため。 |
6個→5個 | リニューアル |
200円→210円 | 世界的な需要拡大や天候不順等により、穀物価格や油脂類の急激な価格高騰、ならびに資材関係費やエネルギーコストが上昇。今後も継続的にコスト上昇が見込まれることから価格改定。 |
210円→220円 | 世界的な需要拡大や天候不順等に加え、世界情勢の混乱や不安定化により、穀物や油脂類、資材関係費、エネルギーコストが高騰。現状の価格設定による商品提供の継続が難しい状況に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 株式会社ブルボン |
2007年 96kcal×6個 | レーズンサンドナビ |
2007年 98kcal×6個 | コンビニ菓子日記 |
2008年 1枚19g | 菓子辞典 |
2008年 17gに実質値上げ | ブルボン ニュースリリース |
2018年 5個に実質値上げ | 食@新製品 |
2022年 210円に値上げ | ブルボン ニュースリリース |
2023年 220円に値上げ | ブルボン ニュースリリース |
ガトーレーズンの値上げ解説
ホイップクリームにラム酒漬けレーズンを混ぜ込みクッキーでサンドしたブルボンの「ガトーレーズン」。好き嫌いはっきり分かれる商品だけに、好きな人にとってはこの上ない魅惑のお菓子といえるのではないでしょうか。
このガトーレーズン、長いこと「1個=17g」をあるため、1998年の発売当初からこの大きさなのかと思いきや、2008年頃までは1個19gだったことが伺えます。
上で参考サイトとして掲載している記事の情報が古いうえに限定的、しかも根拠となりそうなサイトが誤植&時期不明であるため、若干の推測を含めている…と前置き。
レーズンサンドナビ様では現在17gで81kcalのガトーレーズンが96kcalであったことが記載されるも、これを書いた時期は不明。ただ注意書きにおいて「現在81kcalになっている」とあるので、2008年以前の記事ということになるか。
コンビニ菓子日記様の2007年当時の記事が最も核心をついているのだが、「1個装15g当たりの栄養価」という痛恨の誤植が。1個98kcalというカロリーから15gはありえないんですけどね。
重ねて100g当たり514kcalと記載されており、1個98kcalが19gとして計算すると、100gで515kcalとつじつまが合う。
菓子辞典には2008年当時19gとはっきり書いているものの、写真では6個入なのに5個入と書いているなど、過去に書いた記事と最近になって加筆した際の情報がごっちゃになっている。とりあえず2008年まで19g×6個だったのは間違いない。
2008年以降は現在と同じ17gに実質値上げされ、その後10年間は17g×6個体制が続くも、2018年には1個減らして5個入に。17gのお菓子が1個減るって結構なインパクトだぞ。
ただ、5個入に減ったタイミングで、バターの割合を従来の4%から5.5%に増やしている。一応「質を高めた」という体なのだろう。
価格に関しては、スイートセレクション仲間であるアルフォートやブランチュール同様、長きにわたり200円を維持していたものの、2022年5月になって原材料価格や資源価格の高騰を理由に210円に値上げしています。
追い打ちをかけるように2023年4月には220円に値上げ。1個44円を安いとみるか、高いとみるか…
にしてもこのガトーレーズン、おみやげなどで定番のあの有名なお菓子を思い起こさせるよね。そう、北海道「六花亭」のマルセイ バターサンド。
マルセイ バターサンドは1個あたり35g、価格は税込み140~150円で実売価格も同様。一方のブルボン ガトーレーズンは1個17g、希望小売価格ベースで1個44円、実売価格は30~35円ほど。
内容量と価格をすり合わせると、バターサンドはガトーレーズンの約2倍の価格となるため、この2つの比較はフェアとはいえないが、実際に食べ比べてみると、ガトーレーズンの健闘ぶりが光る。
クリームのボリュームに関してはマルセイ バターサンドが圧倒しているため、バターとホワイトチョコレートが利いたクリームをたっぷり堪能したいのであればマルセイ バターサンドの圧勝と言えるでしょう。
しかし、サンドしているクッキーを主役と考えるのであれば、ガトーレーズンはいい勝負をする。
パッケージはもちろん、クッキーの食感、クリームやレーズンの風味など全体的な上質感はバターサンドには敵わないものの、ガトーレーズン単体で食べれば上品さをしっかりと感じることができる。このあたりはさすがブルボン。
ちなみにブルボンにはガトーレーズンの“類似品”である「レザンヌ」なる商品も存在します。
レザンヌは希望小売価格325円、1個20.9gで6個入と、より高級感を追求したガトーレーズン的な位置付け。
…というか、ツルっとしたクッキーといい、ホワイトチョコレート入りバタークリームといい、レザンヌはマルセイ バターサンドの完全なるパクリ。それだけにガトーレーズンより上質に仕上がってはいるが…
ルマンドやホワイトロリータなどオリジナリティ溢れる商品がある一方で、レザンヌやルーベラのような厚顔無恥感満載のパクリ商品もちらほら…このさじ加減がこそが大企業として膨大な利益を上げ続ける秘訣か。
そこへいくとガトーレーズンはほどよいチープさが逆に個性となっている。以前に比べれば量は減ったし、価格も若干上がってしまったものの、レーズンサンド好きからすれば十分許容範囲なのではないでしょうか。