アルフォートのステルス値上げ情報
メーカー | 株式会社ブルボン |
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商品名 | アルフォート |
内容量 | 10.1g×10枚(101g) |
参考小売価格 | 230円(税別) |
原材料 | 小麦粉、砂糖、全粉乳、カカオマス、ショートニング、ココアバター、植物油脂、小麦全粒粉、小麦ふすま、食塩、小麦胚芽/膨脹剤、乳化剤(大豆由来)、香料 |
栄養成分 1枚(10.1g) |
エネルギー 52kcal たんぱく質 0.8g 脂質 2.8g 炭水化物 6.2g 食塩相当量 0.07g |
発売日 | 1994年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1994年~ | 13枚 | 200円 |
~2007年11月 | 11.3g×13枚 (146.9g) |
200円 |
2007年11月~ | 11.3g×12枚 (135.6g) |
200円 |
2008年7月~ | 10.1g×11枚 (111.1g) |
200円 |
2019年9月~ | 10.1g×10枚 (101g) |
200円 |
2022年5月~ | 10.1g×10枚 (101g) |
210円 |
2023年4月~ | 10.1g×10枚 (101g) |
230円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
13枚→12枚 | リニューアル |
11.3g→10.1g 12枚→11枚 |
原油価格の高騰や国際的需給バランスの変化などによる諸原材料価格の高騰に対処するため。 |
11枚→10枚 | 各種原材料や燃料費、運送費などの値上がりが続き、自助努力のみのコスト吸収が困難であるとの判断に至ったため。 |
200円→210円 | 世界的な需要拡大や天候不順等により、穀物価格や油脂類の急激な価格高騰、ならびに資材関係費やエネルギーコストが上昇。今後も継続的にコスト上昇が見込まれることから価格改定。 |
210円→230円 | 世界的な需要拡大や天候不順等に加え、世界情勢の混乱や不安定化により、穀物や油脂類、資材関係費、エネルギーコストが高騰。現状の価格設定による商品提供の継続が難しい状況に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 株式会社ブルボン |
~2007年 11.3g×13枚 | おやつ村工房 |
2007年 12枚に実質値上げ | 食@新製品 |
2008年 10.1g×11枚 | 日本食糧新聞 |
2019年 10枚に実質値上げ | ブルボン ニュースリリース |
2022年 210円に値上げ | ブルボン ニュースリリース |
2023年 230円に値上げ | ブルボン ニュースリリース |
アルフォートの値上げ解説
ブルボンの「アルフォート」といえば、板チョコサイズの箱に入った「アルフォート ミニチョコレート」を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、本来アルフォート200円の袋入りが元祖。
ちなみに1994年に発売されたアルフォートがこれ。
見ての通り「13枚入」の文字が確認できますよね。
そう、最もベーシックである200円の袋入りアルフォートは元々13枚入だったのです。そしてその枚数は2007年まで継続され、この時の1枚当たりの重量は11.3gだったので、計146.9gということになります。なかなかボリューミー。
しかし2007年のリニューアルにより枚数は1枚減らされ12枚へと実質値上げ。そして2008年にはさらに1枚減らして11枚に値上げしています。
明確な時期は確認できなかったものの、12枚もしくは11枚に減らされた段階で、1枚当たりの重量もそれまでの11.3gから10.1gに減らしています。枚数と1枚当たりの重量をダブルで減らすブルボンの鬼畜っぷりが見て取れる。
そして2019年にはさらに1枚減らし10枚入に。2007年まで146.9gも入っていたアルフォートは、約12年で101gにまで減ってしまい、その減少率は約31%に及ぶ。もちろん価格は据え置きの典型的なステルス値上げ。
一方、これまで内容量を減らしても頑なに維持し続けてきた「税別200円」という価格も、原材料価格や資源価格の高騰などを理由に、2022年210円、2023年には230円に値上げされています。
散々内容量を減らしておいて、結局値上げするんかい。
余談ですが、アルフォートの商品ラインナップは、ここで取り上げている参考小売価格230円の「アルフォート」、130円の「アルフォート ミニチョコレート」、400円の「アルフォートFS(ファミリーサイズ)」の3種。
で、この中でどれがコスパに優れるかというと…
230円のアルフォートの内容量は101g…1g当たりの価格は2.28円、130円で59gのアルフォート ミニチョコレートは1g当たり2.20円、400円で168gのアルフォートFSは2.38円…一見して最も割高っぽいアルフォートミニが最も安いことに。
しかもアルフォート ミニチョコレートはどの小売店でも陳列されている定番商品であり、加えて値引きも積極的に行われているため、実勢価格は80~100円ほど。78円くらいで売られていることも多く、FSにお得感は一切ない。
…箱入りエリーゼなどを見ても分かるように、普通はレギュラーサイズが最もコストパフォーマンスに優れる場合が多いんだけどね…アルフォートに関してはレギュラーサイズよりミニサイズの方が割安という謎仕様。
ま、元々はこのレギュラーサイズのアルフォートで始まった商品とはいえ、現在はミニチョコレートが主力ですし、通常サイズのアルフォートはFS(ファミリーサイズ)の方が売れ筋。元祖アルフォートはもはや象徴でしかない印象。
なので、「小さいアルフォートをちまちま食ってられるかっ!」という価値観の持ち主で、かつブルボンにお布施をしたい奇特な体質の人以外は、アルフォート ミニチョコレートかアルフォートFSをおすすめする。
ブルボンの中でも屈指の人気を誇るアルフォート。
しかしその元祖となるレギュラーサイズのアルフォートは、度重なるステルス値上げや値上げ、商品展開の仕方、消費者志向の影響でずいぶんと影が薄くなってしまった悲しい商品と言えるのかもしれません。