プリッツ<ロースト>の値上げ・実質値上げ情報
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メーカー | 江崎グリコ株式会社 |
商品名 | PRETZ(プリッツ)<ロースト 塩バター> |
内容量 | 57g(28.5g×2袋) |
参考小売価格 | 124円(税別) |
原材料 | 小麦粉、植物油脂、砂糖、加糖練乳、小麦全粒粉、ショートニング、でん粉、発酵バター、イースト、食塩、バター加工品、乾燥卵黄/加工デンプン、調味料(無機塩)、香料、乳化剤、(一部に卵・乳成分・小麦を含む) |
栄養成分 1袋当たり(28.5g) |
エネルギー 141kcal たんぱく質 2.3g 脂質 6.5g 炭水化物 18.9g 食塩相当量 0.36g |
発売日 | 1973年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1973年~ | 不明 | 50円 |
1974年~ | 不明 | 70円 |
1980年頃? | 不明 | 80円 |
1980年代後半 | 不明 | 100円 |
2000年時点 | 80g | 100円 |
~2008年3月 | 70g | 100円 |
2008年3月~ | 70g | 113円 |
2009年~ | 65g | 113円 |
2014年3月~ | 62g | 113円 |
2023年2月~ | 62g | 124円 |
2024年2月~ | 57g | 124円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
2008年3月 100円→113円 |
練乳を練り込み、ほんのり香るミルク風味で、さらに後引くおいしさに。 |
2008年3月 80g→70g |
不明 |
2009年 70g→65g |
なし |
2014年3月 65g→62g |
パッケージサイズや味、製法を見直しリニューアル発売。 |
2023年2月 113円→124円 |
原材料価格ならびにエネルギーコストは上昇しており、増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。品質を維持するため、価格改定ならびに内容量変更を決定。 |
2024年2月 62g→57g |
食品市場を取り巻く環境において、引き続き原材料費・エネルギーコスト等の価格上昇の影響を受けている状況にあり、経営の合理化や効率化だけで吸収することは非常に困難な状況に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 江崎グリコ株式会社 |
2000年 80g 100円 | 2000年当時の陳列提案書 |
2007年 70g 100円 | + dietary life + |
2008年 113円に値上げ | 日本食糧新聞 |
2009年 65gに実質値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2014年 62gに実質値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2023年 124円に値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2024年 57gに実質値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
プリッツ<ロースト>の値上げ解説
グリコ「プリッツ」の代表的なフレーバーといえば…そう、塩味が特徴的な「サラダ」ですよね。しかしプリッツの歴史は“甘いフレーバー”から始まっており、現在主流のサラダやトマトは後発フレーバー。
そんな歴史ある甘いプリッツの流れを受け継いでいるのが「プリッツ<ロースト>」。現在は「ロースト塩バター」がそれにあたります。
プリッツ<ロースト>が発売されたのは1973年。1963年にプリッツが全国展開してから10年が経っていました。甘い「バター」、しょっぱい「サラダ」に対し、ローストは香ばしさを強調した商品というコンセプトだったらしい。
ローストプリッツの1973年発売当初の価格は50円で、内容量は不明。翌1974年には70円に値上げされた模様。
その後1980年頃に80円、1980年代後半には100円に値上げされていたと見られます。
内容量がはっきり確認できるのは2000年時点で80g、2007年時点では70g(35g×2袋)に。同時期のサラダプリッツは78gだったため、ローストプリッツはサラダに比べ8g少なかったことになる。ローストの方が製造コストが高いということなのか?
ただ、2000年時点ではサラダもローストも80gだったんですよね。なんでこんなに差が開いたんだ?
リーマンショックが起きる少し前となる2008年3月、それまでの税別100円から113円に値上げし、翌2009年には65g(32.5g×2袋)にステルス値上げ。そして2014年のリニューアルで現在の62gになります。
さらに2023年には124円に値上げし、2024年2月には57gへとステルス値上げ。
「ローストはサラダより内容量が少ない」というのは不文律らしく、散々ステルス値上げされた現在でもローストはサラダに比べ常に7~8g少ない状況が続いている。昔は同じ内容量だったんだけどね。
ところでこのプリッツ、1963年の発売時は甘い「バター」しか存在しなかったものの、1969年に「サラダ」、1973年に「ロースト」が登場し、1989年発売の「トマト」を加えた4つのフレーバーが定番となっていました。
しかし、時代と共に“元祖プリッツ”であるバターに異変が。「スーパーバター」「発酵バター」など、味わいや商品名に調整を加え発売するも、数年で消える…という状況を繰り返し、現在はラインナップから消滅している。
大袋のプリッツにサラダとトマトしかない点を鑑みるに、甘いプリッツの需要は限られており、ローストとバターの両方をラインナップする必要はない…という判断に至ったのかもしれない。
バタープリッツもローストプリッツもバター風味の甘いプリッツということもあり、「いまいち違いが分からない」なんて声もあるくらいだからね。
で、2022年9月に“新たなローストプリッツ”として登場したのが「プリッツ ロースト塩バター」と。
甘くて香ばしいローストプリッツに、バターの風味と塩のしょっぱさを加えた…というのがこの商品なわけだが、なんかもアレだね、「定番プリッツの特徴をすべて詰め込みました」的な感じだね。
甘さとしょっぱさ、バターの風味の絶妙なバランスにより美味しいと感じる味に仕上がってはいるものの、“シンプルな甘いプリッツ”ということで支持され定番となっていた「ロースト」を捨てるという判断は、果たして吉と出るか凶と出るか…
もともとは安価なお菓子として認知されていたプリッツも、相次ぐ値上げやステルス値上げにより安いイメージは消え去ってしまい、私自身売り場においてプリッツを手に取る機会はほとんどなくなってしまった。
なんてったって私のお菓子の購入基準は「1g=1円以下」だからな。特売時や激安ディスカウントストアなどにおいて、以前のプリッツであればこの基準をクリアする状況があったものだが…
味は確かなだけに残念至極。