おからだからの値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー | 江崎グリコ株式会社 |
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商品名 | おからだから |
内容量 | 44g(22g×2袋) |
参考小売価格 | 150円(税別) |
原材料 (チョコチップ) |
砂糖、ショートニング、小麦粉、乾燥おから、チョコチップ、イヌリン、鶏卵、食塩/加工デンプン、ソルビトール、乳酸Na、炭酸Ca、グリセリン、乳化剤、香料、膨脹剤、パプリカ色素、ピロリン酸鉄、V.E、V.B1、V.A、V.B2、V.D、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆を含む) |
栄養成分 1個当たり(22g) |
エネルギー 102kcal たんぱく質 1.2g 脂質 5.1g 炭水化物 13.2g 食塩相当量 0.22g |
発売日 | 2010年3月 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
2010年3月~ | 44g | 130円 |
2022年9月~ | 44g | 136円 |
2023年2月~ | 44g | 150円 |
2024年2月~ | 3~13%値上げ |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
130円→136円 | 原材料価格が軒並み上昇しており、それら増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。高い品質を維持するため、製品価格改定ならびに内容量変更を実施。 |
136円→150円 | 原材料価格ならびにエネルギーコストは上昇しており、増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。品質を維持するため、価格改定ならびに内容量変更を決定。 |
3~13%値上げ | 食品市場を取り巻く環境において、引き続き原材料費・エネルギーコスト等の価格上昇の影響を受けている状況にあり、経営の合理化や効率化だけで吸収することは非常に困難な状況に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 江崎グリコ株式会社 |
2010年 44g 130円 | 日本食糧新聞 |
2022年9月 136円に値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2023年 150円に値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2024年 3~13%値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
おからだからの値上げ解説
「毎日果実」「バランスオン」に続き、第3の“バランス栄養食”として2010年に発売されたグリコの「おからだから」。中途半端な韻の踏み方に得も言われぬ腹立たしさを感じますね。ジョイマン見習え。
2010年発売時の内容量は22g×2袋の計44gで、価格は税別130円。
現在まで内容量はまったく変わっていない一方、2022年から始まったロシアによるウクライナ侵攻の影響による原材料や物価高の影響で同年に税別136円に値上げし、2023年2月には150円へと大幅値上げ。
高たんぱくで低糖質低カロリー、食物繊維たっぷりで適度にビタミンやミネラルを含み、女性に優しい大豆イソフラボン満載…おからだからはそんなおからを30%以上配合しているのだから、よほど体に良いのだろう。
というわけで栄養成分を見てみる。
1枚当たり(22g) | |
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エネルギー | 102kcal |
たんぱく質 | 1.2g |
脂質 | 5.1g |
炭水化物 | 13.2g (糖質:10.9g) (食物繊維:2.3g) |
…高たんぱく低糖質の片鱗すら伺えねぇ…
え? これおから入ってるの? おからって脂質や糖質の約2倍のたんぱく質量だし、炭水化物の7~8割は食物繊維のはずだぞ。
そんな疑問を抱きつつパッケージを改めてよく見てみると、「おから31%(生換算)」って書いてあった。小さく「生換算」って書いてあったよ。
生おからって70%以上が水。そのため、乾燥させたおからパウダーをおからに戻す際は、おからパウダー1gに対し、水を4gほど加える。
つまり、おからだからのおから使用量は、パウダー換算だと6~7%程度ということになる。原材料を見てみても…
最も使用量が多いのは「砂糖」、次に多いのはトランス脂肪酸たっぷりの「ショートニング」。3番目に多いのが「小麦粉」で、4番目になってやっと「乾燥おから」が出てくる始末。
「おからだからはおからがメインの健康的なお菓子」…とミスリードしている、砂糖とショートニングと小麦粉がメインの平凡なお菓子ということになる。
おからだから同様バランス栄養食に位置付けられている「毎日果実 フルーツたっぷりのケーキバー」もそうだけど、印象操作が酷いよね。ボソボソで豆臭いおからの比率を高めれば美味しいお菓子はできないという事情もあるんだろうけど…
そもそもこういった商品は“お菓子を食べる罪悪感”を軽減させたい人に対し、「体に良さそうだから」という購入動機を与えるのが主な目的なんだろう。
お菓子を食べることを正当化する理由や動機が欲しい客と、「おから」という付加価値を付けることでそのニーズに応えつつ、割高価格で売りつけることができるメーカー…利害関係が一致したWIN-WINの関係なのかもしれない。