ポスカの値上げ・ステルス値上げ情報

ポスカの値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー 江崎グリコ株式会社
商品名 POs-Ca(ポスカ)(旧ポスカム)
内容量 75g
参考小売価格 508円(税別)
原材料
(クリアミント)
マルチトール、リン酸化オリゴ糖カルシウム、でん粉、ゼラチン/甘味料(キシリトール、アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK)、ガムベース、香料、増粘剤(アラビアガム)、加工デンプン、光沢剤、クチナシ青色素、(一部にゼラチンを含む)
栄養成分
6粒当たり(7.8g)
エネルギー 14kcal
たんぱく質 0.1g
脂質 0g
炭水化物 5.3g
食塩相当量 0.005g
発売日 2003年5月

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
ポスカム
2003年10月~ 81g・145g 81g:450円
145g:800円
2005年5月~ 58g・145g 58g:350円
145g:800円
2005年10月~ 58g・116g・145g 58g:350円
116g:548円
145g:800円
2006年3月~ 116g・145g 116g:520円
145g:800円
2007年3月時点 145g 750円
ポスカ
2009年3月~ 92g 619円
2009年9月~ 75g・92g 75g:477円
92g:619円
2014年4月~ 75g 461円
2023年2月~ 75g 508円
2024年2月~ 3~13%値上げ

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
81g→116g
450円→548円
「ボトルに入ったガムを食べ終わった後の詰め替え用があれば、お得で環境にもやさしいのに」との意見に応え「ポスカム パウチタイプ」を発売。
548円→520円 ポスカムに配合しているPOs-Caの水に溶けやすい特徴を表す“水滴”をイメージしたパッケージデザインを採用。
800円→750円 なし
116g→92g
520円→619円
“歯のためのガム”ポスカシリーズにボトルタイプが登場。ボディラインを絞り、捨て紙も取り出しやすいよう上蓋の上部に“捨て紙収納ポケット”を設けた。
477円→461円 なし
461円→508円 原材料価格ならびにエネルギーコストは上昇しており、増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。品質を維持するため、価格改定ならびに内容量変更を決定。
3~13%値上げ 食品市場を取り巻く環境において、引き続き原材料費・エネルギーコスト等の価格上昇の影響を受けている状況にあり、経営の合理化や効率化だけで吸収することは非常に困難な状況に。

参考サイト
公式サイト 江崎グリコ株式会社
2003年 81g 450円 江崎グリコ ニュースリリース
2005年 116g 548円 江崎グリコ ニュースリリース
2006年 520円に値下げ 江崎グリコ ニュースリリース
2009年 92g 619円 日本食糧新聞
2009年9月 75g 477円 日本食糧新聞
2020年 75g 461円 江崎グリコ ニュースリリース
2023年 508円に値上げ 江崎グリコ ニュースリリース
2024年 3~13%値上げ 江崎グリコ ニュースリリース

ポスカの値上げ解説

ガムのイメージが薄いグリコにおいて、現在唯一販売されているブランドが「POs-Ca」シリーズになります。以前は12~13粒入りで100~120円ほどの手軽なサイズが存在していたものの、現在は大容量のパウチのみを販売。

そのため、ここでは現在販売していない小サイズの商品は割愛し、ポスカのボトルやパウチなど大容量の商品の内容量や価格のみを掲載しています。

ポスカは2008年まで「POsCAM(ポスカム)」という商品名で販売していました。「POs-Ca(ポスカ)」は歯の再石灰化を促す江崎グリコ独自の成分の名称であり、そのポスカを配合したガムを「POsCAM(ポスカム)」という商品名で販売していたのです。

そんなPOsCAM(ポスカム)が発売されたのは2003年5月。当初は14粒及び9枚入り120円の小型サイズしか存在しませんでしたが、同年10月に81g・450円、145g・800円のボトルを発売。

グリコ ポスカの前身「ポスカム」

その後145g入り以外は何度か内容量と価格を変えつつ2007年頃には消滅。

145g入りは2006年頃まで800円、2007年時点で750円となっていましたが、2004年4月から総額表示が義務化されたこともあり、税別価格なのか税込価格なのかまでは不明。2003年の発売時は間違いなく税別800円だったんだけどね。

2008年から江崎グリコの独自成分そのまんまの名称「POs-Ca(ポスカ)」に移行。当初は小サイズのみの展開で、ポスカムも併売されていました。2009年3月にはポスカブランドから92g入りのボトルタイプを税込650円で発売しています。

2006年時点で116g・520円(税込546円?)だったポスカムが、3年後には92g・650円って、どう考えてもおかしくね? 2008年に様々な商品が値上げされましたが、これだけ豪快に内容量を減らし価格を引き上げた商品も珍しい。

グリコ的には「値上げではなく新ブランドの立ち上げ」という体だったのか? 独自成分の名称をそのまま商品名にした事でブランド価値が上昇したとでも?

それから半年後となる2009年9月には75g入り税込500円(税別477円)のパウチを発売。

2009年発売当時のグリコ ポスカ

パッケージデザインこそ違えど、パウチの形状は現在に通ずるものがありますし、内容量も同じ。商品名が変わったり内容量がコロコロ変更になったりしたポスカも、この段階でやっと安定した感が。

消費税が5%から8%に増税された2014年には税別461円に値下げ。税込価格においても500円が497円になる良心的な対応。

しかし2023年になり約11%に及ぶ大幅な値上げを行い、ポスカの参考小売価格は一気に税別508円へ。2022年にグリコが行った値上げの際にポスカは対象に入っていなかったため、ここで一気に値上げしたといったところか。

前述したとおりポスカには以前まで12粒入り120円の商品がラインナップされていましたし、有名どころでは「キスミント」も製造販売していた。

しかしキスミントは2018年に販売終了が発表され、ポスカも大容量のパウチのみ外部委託という形で別会社が製造しグリコが販売。様々な人気菓子を擁するグリコも、ガムの分野では成功を収められなかったらしい。

とはいえ、ポスカは歯医者でも取り扱っているように、歯に対する健康意識が高い人には根強い人気があるため、今後も細々と販売を続けていくのだろう。

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