ビスコの値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー | 江崎グリコ株式会社 |
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商品名 | ビスコ |
内容量 | 64.5g(21.5g×3袋) |
参考小売価格 | 120円(税別) |
原材料 | 小麦粉、砂糖、ショートニング、乳糖、植物油脂、全粉乳、イヌリン、食塩、でん粉、小麦たんぱく、乳酸菌/炭酸Ca、膨脹剤、香料、乳化剤、調味料(アミノ酸)、V.B1、V.B2、V.D、(一部に乳成分・小麦を含む) |
栄養成分 1袋当たり(21.5g) |
エネルギー 108kcal たんぱく質 1.2g 脂質 4.9g 炭水化物 14.6g 食塩相当量 0.11g |
発売日 | 1933年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1970年代後半 | 不明 | 50円 |
1980年時点 | 不明 | 60円 |
1990年代 | 不明 | 100円 |
2003年時点 | 80g(20g×4袋) | 100円 |
2005年4月~ | 82.4g(20.6g×4袋) | 105円 |
2008年2月~ | 61.8g(20.6g×3袋) | 105円 |
2020年10月~ | 64.5g(21.5g×3袋) | 108円 |
2023年2月~ | 64.5g(21.5g×3袋) | 120円 |
2024年2月~ | 3~13%値上げ |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
80g→82.4g 100円→105円 |
ビスケットを薄くしつつ、クリームを20%増量。クリームに入っている乳酸菌を1億個/1袋に増量。 |
82.4g→61.8g | なし |
61.8g→64.5g 105円→108円 |
クリームを25%増量して、ビスコ史上最大のクリーム量を実現。このクリームを、今までよりさらにサクッと香ばしく焼き上げたビスケットでサンド。 |
108円→120円 | 原材料価格ならびにエネルギーコストは上昇しており、増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。品質を維持するため、価格改定ならびに内容量変更を決定。 |
3~13%値上げ | 食品市場を取り巻く環境において、引き続き原材料費・エネルギーコスト等の価格上昇の影響を受けている状況にあり、経営の合理化や効率化だけで吸収することは非常に困難な状況に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 江崎グリコ株式会社 |
2005年 82.4g 105円 | 日本食糧新聞 |
2008年 61.8gに実質値上げ | 簡単!栄養andカロリー計算 |
2020年 64.5g 108円 | 日本食糧新聞 |
2023年 120円に値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
2024年 3~13%値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
ビスコの値上げ解説
現存するグリコの商品として、キャラメルの「グリコ」に次ぐ長い歴史を誇る「ビスコ」。発売された1933年って昭和8年だからね。きんさんぎんさんがまだ40歳くらいだった頃だよ。
発売当時のパッケージは「コスビ」だし、「ビスコ坊や」と命名された生物はおっさんだからな。「ビスコ食べたらこんな立派なおっさんになれるよ」というメッセージが込められていたのだろう。
さて、この長い歴史を持つコスビ…もといビスコ、当然(?)ながら発売時の内容量や価格は不明。当時キャラメル一箱が5~10銭程度で売られていたことを鑑みるに、ビスコもそのくらいの価格だったと推測されます。
時は流れて1970年頃には50円になっており、1980年頃は60円。ただし、この値段の頃は現在より小さい箱だったと思われます。
100円のイメージが強かったビスコとプリッツも、ビスコが50円の頃プリッツは80円、ビスコ60円の頃はプリッツ100円となっていましたし、1990年代から2000年代初頭は「小箱60円、大箱100円」というラインナップになっています。
その後大箱がいわゆるレギュラーサイズのビスコとなり、2003年頃の時点では20g×4パックの計80g入りとなっていた模様。価格は税別100円。
2005年、ビスケットを薄くしつつクリームを20%増量する大幅なリニューアルを行い、内容量は20.6g×4パックの計82.4gに。同時に価格を税別100円から105円に値上げしたと見られます。
驚きなのは2008年の大幅減量。この時期、様々な食品が値上げされたとはいえ、ビスコはそれまでの4パック入りから3パック入りにしたからね。もちろん1パック当たりの重量や価格は変えずに。
内容量を一気に25%も減らすステルス値上げって相当だぞ。
2020年に行われたリニューアルではクリームを25%増量したことにより、1パックの重量は20.6gから21.5gへと増えました。
併せて価格も3円値上げされ税別108円になったものの、内容量増加の割合の方が大きいため、実質値下げといえるのかもしれません。ほんと僅かだけどな。
しかしグリコは幅広い商品において2023年2月に7~13%の値上げを行うと発表。これによりビスコの価格は120円になっています。
本来子供向けのお菓子のはずなのに、大人しか買えない価格になっていく…初代ビスコ坊やはこの事態を予言していたのかもしれないな。
…というか、このおっさんが持っているビスコ、どう考えてもデカすぎじゃね?
この前、ビスコを頂く機会があって、実際に手に取ってみた時の印象は「ビスコってこんなに小さいんだっけ?」というものでした。「もしかしてミニ版のビスコなのかな」と感じたほど。
味に関しては優しくて素直に美味しい。そのへんの安っぽいクリームサンドビスケットよりよっぽど美味いよ。でも、食い意地が張った私のような大人にとってはあまりにも小さい。
口の中に放り投げて5回咀嚼でごっくん。1個が5秒で消え去る。ビスコを咀嚼し飲み込んだそばから口の中に放り投げる“チェーンビスコ”を行おうものなら、1パック30秒で完食ですよ。
それでもカロリーは1パック約100kcal…一瞬で食べ切ってしまうのに1個150kcalもあるチョコパイに比べりゃまだましか。