ホイップ 植物性脂肪40%の値上げ情報
メーカー | 雪印メグミルク株式会社 |
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商品名 | ホイップ 植物性脂肪40% |
内容量 | 200ml |
希望小売価格 | 220円(税別) |
原材料 | 植物油脂、乳製品/乳化剤、メタリン酸Na、香料、安定剤(増粘多糖類)、カロチン色素、(一部に乳成分・大豆を含む) |
栄養成分 1本(200ml) |
エネルギー 785kcal たんぱく質 3.0g 脂質 83.2g 炭水化物 0~12.0g 食塩相当量 0.21g |
発売日 | 不明 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
1999年9月時点 | 200ml | 170円 |
2001年10月時点 | 200ml | 150円 |
2003年10月時点 | 200ml | 170円 |
2008年4月~ | 200ml | 180円 |
2020年3月~ | 200ml | 190円 |
2021年10月~ | 200ml | 200円 |
2023年4月~ | 200ml | 220円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
170円→150円 | 不明 |
150円→170円 | 不明 |
170円→180円 | 乳製品や農産物等の原材料価格、資材価格、エネルギーコスト等が大幅に上昇、今後もこの状況は継続すると見込まれ、これ以上のコスト吸収は不可能との判断から価格改定。 |
180円→190円 | パッケージのシズルをホイップしたクリームからクリームを使用したケーキやお菓子に変更し、また分かりやすいように開封方法や脂肪率をパッケージに記載。 |
190円→200円 | マーガリンや植物性脂肪ホイップ等の主原料となる油脂について、原材料である大豆や菜種、パーム油等の国際価格が大幅に高騰し、コスト吸収が限界に達したため。 |
200円→220円 | 2023年4月より加工用生乳取引価格の引き上げで合意。また生乳生産量はオセアニアを中心に低調に推移し国際乳製品相場が高騰、コスト上昇は企業努力による吸収の範囲を超えた。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 雪印メグミルク株式会社 |
1999年 200ml 170円 | 日本食糧新聞 |
2001年 200ml 150円 | 雪印乳業 主要商品のご紹介 |
2003年 200ml 170円 | 日本ミルクコミュニティ 商品案内 |
2008年 180円に値上げ | 日本ミルクコミュニティ ニュースリリース |
2020年 190円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
2021年 200円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
2023年 220円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
ホイップ 植物性脂肪40%の値上げ解説
乳脂肪を使用することで濃厚なコクや風味を味わうことができる、いわゆる“生クリーム”とは対極をなす存在と言えるのが植物性脂肪を使った「ホイップクリーム」。その雪印メグミルク版が「ホイップ 植物性脂肪40%」です。
世間一般のイメージは「安物クリーム」で間違いないはず。
1999年にパッケージを刷新するリニューアルが行われた際のホイップの内容量は200ml、価格は税別170円でした。ちなみに低脂肪のホイップは200ml入り150円と20円安い価格設定。
しかし2001年の雪印乳業のホームページを見ると、通常のホイップ(当時の商品名は「ホイップ 純植物性脂肪」)が150円になっています。
170円から150円に値下げした可能性も考えられるものの、当時も販売していたであろう低脂肪ホイップの記載がないこと、そして2003年には通常のホイップの掲載価格が170円に戻っていることから、2001年付近の「150円」は誤って低脂肪の価格を掲載していたのではないかと推測します。
なにはともあれ2003年時点でも170円だったホイップは2008年に180円に値上げ。その後12年間はこの税別180円という価格を維持するも、2020年になると、主原料である油脂類の国際価格高騰を理由に200円に値上げします。
翌2021年にも油脂類の価格高騰を理由に200円に値上げし、2023年には乳価の価格上昇を背景に220円へ。
いや、ホイップに乳使ってないじゃん。
冒頭でも触れたように、皆さんが抱いているであろうホイップクリームに対するイメージは「安物クリーム」だと思われます。
実際雪印メグミルクを例にとっても、動物性脂肪の「フレッシュ 北海道産生クリーム使用」の430円に比べ、ホイップ 植物性脂肪40%は220円とほぼ半額だからね。
一般的に動物性脂肪を使用したクリームを「生クリーム」、植物性脂肪のものを「ホイップクリーム」と呼ぶことが多いものの、お菓子やケーキに使用される“生クリーム”と称するものが動物性脂肪とは限らない。
クリームにこだわりがあるケーキ店などでは動物性脂肪の純生クリームしか使わないこともあるでしょう。
しかし、ホイップクリームは型崩れしにくいうえ真っ白で見た目に美しく、そして何よりそのコストの低さもあって、ホイップクリームを多用しているケーキやお菓子も多い。もちろん“生クリーム”を謳ってな。
そもそも「生クリーム」という言葉に明確な基準がないのが問題。純動物性脂肪の純生クリームも、純植物性脂肪のホイップクリームも「生クリーム」を謳っていいのだ。
生クリームを謳い、「北海道産クリーム使用」などと書いていたとしても、それは“一部”であって、植物性脂肪のホイップクリームに北海道産クリームを少し混ぜただけの商品も散見される。
お菓子によってはあっさりしたホイップクリームの方が合う場合もあるでしょうし、なによりコストや保存性などを考えれば仕方ないのでしょうけどね。
ただ、市販のケーキやお菓子はふんだんに使用した添加物により美味しくなっている側面もあり、本当の意味で“良いもの”を食べたいなら、自分で作るのがベストなのは間違いない。
いい卵、いい牛乳、いい小麦粉に原材料が生乳のみの純生クリームを使えば、最高のケーキができますよ。手間はかかるが材料費も安くあがるしね。
…味に関してはスキルに大きく左右されるがな。
でもね、私は安価なホイップクリームでいいや。どうせ私には違いが分からないし、そもそも素材にこだわりもないからな。
だったら安いほうがいいよねぇ。