バター仕立てのマーガリンの値上げ情報

バター仕立てのマーガリンの値上げ情報
メーカー 雪印メグミルク株式会社
商品名 バター仕立てのマーガリン
内容量 140g
希望小売価格 287円(税別)
原材料 食用植物油脂(国内製造)、食用精製加工油脂、バター、粉乳、食塩/乳化剤、香料、着色料(カロテン)、(一部に乳成分・大豆を含む)
栄養成分
10gあたり
エネルギー 74kcal
たんぱく質 0.1g
脂質 8.1g
炭水化物 0.1g
食塩相当量 0.15g
発売日 2003年3月

価格・内容量推移
年月日 内容量 希望小売価格(税別)
2003年3月~ 180g 200円
2008年5月~ 180g 220円
2008年8月~ 160g 260円
2011年3月~ 140g 230円
2021年10月~ 140g 245円
2022年9月~ 140g 275円
2025年3月~ 140g 287円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
2008年5月
200円→220円
世界的に乳製品需要が拡大している一方、気象要因等に伴う生乳生産量の低下から乳製品供給量が減少。また、バイオエタノール向け穀物需要の増加により原料油の価格が急騰しているため。
2008年8月
180g→160g
220円→260円
現在、原油価格は史上最高水準にあり、穀物相場も高騰、原材料価格は高値推移が継続。また、飼料価格の高騰により生乳価格の大幅な引き上げとなっていることから価格改定および規格変更。
2011年3月
160g→140g
260円→230円
リニューアル
2021年10月
230円→245円
マーガリンや植物性脂肪ホイップ等の主原料となる油脂について、原材料である大豆や菜種、パーム油等の国際価格が大幅に高騰し、コスト吸収が限界に達したため。
2022年9月
245円→275円
生乳生産量の減少、飼料・エネルギーコスト等の高騰に加え、マーガリンなどの主原料である大豆、菜種及びパーム油等の国際価格の上昇などコストアップが継続しているため。
2025年3月
275円→287円
近年、原材料価格や包装資材価格が上昇していることに加えて、最低賃金の上昇や人手不足の深刻化による人件費や物流コストの増加など、コストアップによる影響が生じているため。

参考サイト
公式サイト 雪印メグミルク株式会社
2003年 180g 200円 雪印乳業 ニュースリリース
2008年5月 220円に値上げ 雪印乳業 ニュースリリース
2008年8月 160g 260円に大幅値上げ ガベージニュース
2011年3月 140g 230円に実質値上げ 雪印メグミルク 商品のご案内
2021年 245円に値上げ 雪印メグミルク ニュースリリース
2022年 275円に値上げ 雪印メグミルク ニュースリリース
2025年3月 287円に値上げ 雪印メグミルク ニュースリリース

バター仕立てのマーガリンの値上げ解説

雪印メグミルクには、いわゆる「バターっぽいマーガリン」が複数存在する中で、唯一本物のバターを使用しているのが「バター仕立てのマーガリン」になります。

このバター仕立てのマーガリンが発売されたのは2003年。当時は内容量180gで税別200円と、ネオソフト ハーフとまったく同じ価格・内容量だったんですよね。当時からバターが15%使用されていたため、お得な商品だったといえるのではないでしょうか。

2008年2~5月にかけバターやマーガリンの値上げが行われ、バター仕立てのマーガリンは220円に値上げ。ここまではネオソフト ハーフと同じだった。

しかし2008年8月に行われた値上げでは、ネオソフト ハーフが価格据え置きで160gにステルス値上げしたのに対し、バター仕立てのマーガリンは160gに減らしたうえ260円に値上げしたのです。内容量と価格を合計した値上げ率は驚異の33%!!

お前ら(貧乏人)に食わせるバター仕立てのマーガリンはねぇ!!

2011年には現在まで続く140gに減量しつつ230円に値下げ。ただ、この変更は内容量12.5%減に対し価格は11.5%値下げということになるので、結局は実質値上げ。

2021年、油脂類の国際価格大幅上昇を理由に245円へ値上げし、2023年にも同様の理由により275円に。そして2025年には287円へ値上げ。現在ネオソフト ハーフは160g入り267円だから、バター仕立てのマーガリンは“ちょっと良いマーガリン”という位置づけになりますね。

まぁ、ネオソフト ハーフと違い高騰が続くバターを15%使用しているのだから仕方ないんでしょうけどね。

雪印メグミルクにはネオソフトブランドの4種をはじめ、「テイスティソフト」や「バターのようなマーガリン」など10種類前後のマーガリン類の商品が存在します。

しかし多くは油脂含有率が80%未満の「ファットスプレッド」であり、油脂を80%以上使用している“本物のマーガリン”はこのバター仕立てのマーガリンと、調理用の「バターのようなマーガリン」「ケーキ用マーガリン」のみ。

ネオソフトの油脂含有量は66%、ネオソフト ハーフやべに花に至っては39%。対するバター仕立てのマーガリンはバター15%を含め計81%。

各々好みはあれど、一般的に油は旨味であり、油脂含有量が多ければコクが生まれ、多くの人が「美味しい」と感じる。となると、少なくとも数字上ではネオソフトブランドの商品より美味しいと判断できる。

もちろんその分カロリーも高いけどな。

ちなみに、大人気の「ネオソフト コクのあるバター風味」は油脂含有率77%のファットスプレッドで、バターは一切使用していない“バター風マーガリン類”。通常のネオソフトより油脂含有率を高め、香料でバター感を演出しているに過ぎない。

しかし味の評判は上々だし、内容量はバター仕立てのマーガリンの2倍となる280g、一方で価格は1.32倍の380円だから、味に不満がないならネオソフト コクのあるバター風味の方がずっとお得。

マーガリン類で圧倒的シェアを誇るネオソフトブランドということも相まって、バター仕立てのマーガリンよりネオソフト コクのあるバター風味の方がはるかに売れているんだろうね。

本物のバターを15%使用した本物のマーガリンであるバター仕立てのマーガリン。

雪印メグミルクのこだわりは感じるものの、雪印メグミルクの商品に限らずバター風ファットスプレッドが幅を利かす現状において、わざわざ割高なバター仕立てのマーガリンを手に取る人はそれほど多くないのだろう。

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