雪印北海道100 チーズの値上げ・実質値上げ情報
メーカー | 雪印メグミルク株式会社 |
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商品名 | 雪印北海道100 チーズ(旧雪印北海道チーズ) |
内容量 | 200g |
希望小売価格 | 575円(税別) |
原材料 | ナチュラルチーズ/乳化剤 |
栄養成分 100gあたり |
エネルギー 318kcal たんぱく質 22.7g 脂質 24.7g 炭水化物 0.3~3.4g 食塩相当量 2.8g |
発売日 | 1934年(雪印北海道100 チーズは2007年) |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
1934年~ | 450g | 1円 |
2001年時点 | 225g | 350円 |
2006年3月~ | 200g | 330円 |
2008年2月~ | 200g | 360円 |
2008年8月~ | 200g | 380円 |
2009年5月~ | 200g | 400円 |
2010年2月~ | 200g | 385円 |
2014年8月~ | 200g | 415円 |
2015年4月~ | 200g | 435円 |
2018年5月~ | 200g | 500円 |
2023年4月~ | 200g | 575円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
225g→200g 350円→330円 |
リニューアル |
330円→360円 | 世界的に乳製品需要が拡大している一方、気象要因等に伴う生乳生産量の低下から、国際市場への乳製品供給量が減少。これにより輸入原料チーズの価格が高騰しているため。 |
360円→380円 | 現在、原油価格は史上最高水準にあり、穀物相場も高騰、原材料価格は高値推移が継続。また、飼料価格の高騰により生乳価格の大幅な引き上げとなっていることから価格改定および規格変更。 |
380円→400円 | 昨年から飼料価格の高騰により国内酪農家の生産費が大幅上昇。生乳価格の引き上げが決定し、自助努力によるコスト吸収は大変厳しい状況に陥ったため。 |
400円→385円 | 平成20年度のチーズ市場は、原料チーズの価格高騰に伴う市場価格の値上がりと景気後退により大きく縮小。その後、生乳生産者団体との交渉により生乳価格が引き下げられたため値下げを実施。 |
385円→415円 | 生乳生産量が減少する状況の中、平成26年4月よりチーズ向け乳価の値上げが決定。生乳価格改定によるコスト増を吸収すべく務めてきたが、家庭用チーズ商品の一部について価格改定を実施。 |
415円→435円 | 飼料価格の高騰や円安、酪農生産者戸数などによる生乳生産量は減少傾向が続く中、乳価の値上げが決定。企業努力によるコスト増吸収の範囲を超えたため価格改定および容量変更。 |
435円→500円 | 酪農経営と生乳生産基盤の強化を目的に、2018年4月取引分からチーズ向け原料乳価格が引き上げ。また、エネルギー、物流費、人件費等のコストアップ吸収が企業努力の範囲を超えたため。 |
500円→575円 | 2023年4月より加工用生乳取引価格の引き上げで合意。また生乳生産量はオセアニアを中心に低調に推移し国際乳製品相場が高騰、コスト上昇は企業努力による吸収の範囲を超えた。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 雪印メグミルク株式会社 |
1934年 450g 1円 | 日本のチーズの歴史 |
2001年 225g 350円 | 雪印乳業 主要商品のご案内 |
2006年 200g 330円 | 雪印乳業 ニュースリリース |
2008年 380円に値上げ | MDing ON |
2009年 400円に値上げ | 雪印乳業 ニュースリリース |
2010年 385円に値下げ | 雪印乳業 雪印商品のご紹介 |
2014年 415円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
2015年 435円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
2018年 500円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
2023年 575円に値上げ | 雪印メグミルク ニュースリリース |
雪印北海道100 チーズの値上げ解説
現存する雪印メグミルクのチーズ商品群の中で最も歴史が長い商品…それが「雪印北海道100 チーズ」です。1934年から2007年までは「雪印 北海道チーズ」の名で販売されており、現在のように「雪印北海道100」をブランド化したのは2007年。
1934年発売時は450gと大容量で、価格は1円だったとのこと。1gあたり0.22銭(0.0022円)とか、昔の雪印北海道チーズはタダ同然だったんだな~。(アホ)
それから内容量や価格がどういった経緯を辿ったのかは不明。少なくとも昭和中期頃には内容量は発売時の半分にあたる225gになっており、2001年時点で価格は税別350円だったことが確認できます。
内容量は半分になったのに、価格は350倍だよっ!!(アホ)
2006年に行われたリニューアルにおいて内容量をキリのいい200gに変更し、併せて価格を330円に値下げします。内容量約11%減に対し価格は約6%値下げだから、実質値上げだよね。
2008年には2度のチーズ値上げが行われ、2回目の2008年8月に380円になったのは間違いないものの、1回目の時点で雪印北海道100 チーズの価格がいくらになったのかは確認できず。他のチーズの価格推移から360円程度か。
2009年には400円に値上げされるも、2008年9月に起こったリーマンショックの影響により景気減速が顕著となり、2010年2月に385円へと値下げしています。
リーマンショックによる原油価格や穀物価格など商品価格の下落は凄まじかったことから、「値下げ幅はたった15円かよっ!」と感じてしまうものの、森永乳業などが“だんまり”だったことを考えると、雪印の対応は良心的といえるかも。
しかしここからの値上げは豪快。
2014年に415円に値上げしたのを皮切りに、翌2015年には435円、2018年になると一気に500円の大台に乗る。そして2023年には一気に575円に値上げ。
ただ、雪印メグミルクによるチーズの値上げが2度行われた2022年、雪印北海道100 チーズは500円という価格を据え置いているんですよね。
225g・350円だった2005年当時と現在の内容量・価格を比べても、トータル的な値上げ幅は85%程度に収めている。スライスチーズなど他のチーズが2倍超になっていることを考えると、雪印北海道100 チーズの値上げは緩やかと言える。
雪印北海道100 チーズのような、いわゆる“チーズの塊”。スライスチーズやベビーチーズが主流の今となっては使いづらく、売り上げ面はもちろん存在感という面でも芳しくない状況にあるでしょう。
その形状から他のチーズに比べ製造コストがかからないのは間違いないものの、これだけ値上げを抑えているのは、「雪印チーズの原点である」という自負と誇りによるものなのかもしれない。
…いや、高いけどね。200gで定価575円、スーパーなどでの実勢価格でも350~450円とか、恐ろしく高いけどね。