クリープの値上げ・ステルス値上げ情報

クリープの値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー 森永乳業株式会社
商品名 クリープ
内容量 85g・265g
希望小売価格 85g 300円/265g 660円
原材料 乳製品、乳糖、(一部に乳成分を含む)
栄養成分
(1杯3g当たり)
エネルギー 15kcal
たんぱく質 0.2
脂質 0.8g
炭水化物 1.8g
食塩相当量 0.03g
発売日 1961年

クリープ 85g
年月日 内容量 希望小売価格
2001年時点 85g 245円
2015年3月~ 85g 255円
2016年3月~ 90g 270円
2018年3月~ 85g 270円
2022年10月~ 85g 300円
2023年4月~ 85g 345円

クリープ 175g
年月日 内容量 希望小売価格
2001年時点 175g 460円
2010年時点 175g 445円
2015年3月~ 175g 463円
2016年3月~ 販売終了

クリープ 265g
年月日 内容量 希望小売価格
2001年時点 280g 690円
2010年時点 280g 570円
2015年3月~ 280g 598円
2018年3月~ 265g 598円
2022年10月~ 265g 660円
2023年4月~ 265g 760円

クリープ袋(旧つめかえ用)
年月日 内容量 希望小売価格
2001年時点 250g 550円
2010年時点 220g 445円
2015年3月~ 210g 445円
2018年3月~ 200g 445円
2018年3月~ 200g 495円
2023年4月~ 200g 570円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
690円→570円 なし
570円→598円 昨今、国内酪農経営は飼料価格の高騰などにより経費が上昇、厳しい状況にあって酪農生産者戸数や生乳生産量が減少。国産の乳製品を安定的に供給していくため生乳取引価格引き上げに伴い価格改定。
85g→90g
255円→270円
55周年を機に、ガラス瓶タイプの容器をプラスチックボトルに一新。容器重量を従来比で約1/5に軽量化し、形状にくびれを付けることで、誰でも手軽に使えるユニバーサルデザインを実現。
280g→265g 国内酪農経営は厳しい状態が続いており、国産の安全で安心な乳製品を安定的に供給していくため、原料となる生乳取引価格を引き上げることで合意。これら要因により企業努力によるコスト吸収が限界に。
270円→300円
598円→660円
445円→495円
世界的な需要の増加や生産国における天候不順などの影響を受け、輸入乳原料、油脂類、野菜の価格は大幅に高騰。企業努力のみのコスト吸収では限界を超える水準になったため。
300円→345円
660円→760円
495円→570円
原材料および包装資材の価格やエネルギーコストが上昇、人手不足の深刻化による人件費や物流費も高騰しており、安全・安心な商品を供給していくため価格改定。

参考サイト
公式サイト 森永乳業株式会社
2001年 280g 690円 森永乳業 商品紹介
2010年 280g 570円 森永乳業 商品情報
2015年 598円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2016年 85g→90g、175g廃止 森永乳業 ニュースリリース
2018年 値上げ・実質値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2022年 660円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2023年 760円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース

クリープの値上げ解説

コーヒーなどにサッと入れるだけで牛乳を足したようなコクや味わいを追加できるクリーミングパウダーの中でも、圧倒的な知名度を誇るのが森永乳業の「クリープ」。常備してある家庭も多いことでしょう。

1961年に発売された歴史あるクリープ、当時は90g入りで100円だったらしい。

月日は流れ、2001年時点での内容量と価格は、85g入りが税別245円、280gが690円。現在のレギュラー品は85gと265gの2種類しか存在しませんが、当時は中間サイズとなる175g入り(460円)も売られていました。

その後、詳細な時期までは判明しなかったものの、2010年時点で280gが570円に値下げされています。少なくとも2007年までは690円だったことから、2008~2009年頃に値下げが行われたと推測されます。

ちなみに85gは価格据え置き、175gは15円値引きされ445円になっていた。

2008年頃といえば、様々な商品が値上げされた時期であり、森永乳業でもチーズやヨーグルトを豪快に値上げしている。そんな中、同じく乳製品を原材料とするクリープはなぜ値下げされたのだろう? アナウンスがなかったので謎のまま。

その後しばらくはこの価格で推移するも、ヨーグルトなどの乳製品が値上げされた2015年3月にクリープも値上げ。

85gは10円上がって255円、280gは28円値上げし598円、詰め替え用であるクリープ袋は価格据え置きで内容量を10g減らし、220gから210gになっています。

2016年3月、中間サイズだった175gが廃止され、85gは90gに増量したうえで、それまでの255円から270円に値上げ。85g255円時は1g当たり3円、90gで270円でも1g当たり3円なので、増量にかこつけた値上げというわけではないらしい。

そして2018年にも大規模な値上げが行われ、90g入りは85gにステルス値上げされ、280gは265gに。

増量と値上げを同時に行い、その後内容量だけ元に戻すという手法は、なんとも印象が悪いよね。「増量した当初から、いずれは内容量だけ元に戻す算段だったんじゃないの?」と疑ってしまう。

2022年10月には、チーズなどの大幅値上げに合わせてクリープも値上げ。85gは270円から300円になり、265gは598円から660円に。そして詰め替え用であるクリープ袋200gは445円から495円と、約10%高くなった。

その半年後となる2023年4月にも値上げが行われ、85gは345円、265g760円、袋(詰め替え用)は570円と大幅に高くなる。最もポピュラーな265gは一気に100円アップだからね。

クリーミングパウダーの雄ともいえるクリープ。類似品としてネスレの「ブライト」や、味の素AGFの「マリーム」が挙げられますよね。「こぉひぃにブライト~♪」というフレーズが脳裏にこびりついている人も多いことだろう。

クリープとブライトとマリームの比較

この3つのクリーミングパウダー、使途や見た目からどれも大して変わらない印象をお持ちの方も多いかもしれない。しかし原材料を見ると違いは歴然としています。

原材料
クリープ 乳製品、乳糖、(一部に乳成分を含む)
ブライト コーンシロップ、植物油脂、砂糖、カゼイン(乳由来)、pH調整剤、乳化剤、香料、クチナシ色素
マリーム 水あめ、植物油脂、食塩、乳等を主要原料とする食品/pH調整剤、乳たん白、乳化剤、香料(乳由来)、カラメル色素

乳製品で製造されるクリープに対し、ブライトとマリームは“乳製品っぽい何か”。植物油脂などを乳化剤によって乳製品の粉末っぽく仕上げ、香りは香料で演出、それっぽい色にするため色素も使用するなど雰囲気作りにも余念がない。

本物の蟹とカニかまくらいの差がある。

それだけに価格も大きく異なり、260g入りが200円前後で購入できるブライトやマリームに対し、265gのクリープは特売時で安くなっても400円程度。

ちなみに味の違いは…原材料や価格から「クリープが美味い」と言いたいところですが、そういった先入観を排除し客観的に味の評価をすると「大して変わらん」という結論に。少なくとも貧相な私の味覚において大きな違いは感じられない。

ただ、植物油脂と添加物で作られたブライト・マリームと乳製品のみで作られたクリープ、どっちが良いと問われれば、間髪入れず「クリープ」と答えることだろう。好きな方使えと言われたら絶対にクリープ使うわ。

でも購入するとなると価格は2倍…悩ましいな。

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