昔ながらの中華そばの値上げ情報
メーカー | 東洋水産株式会社 |
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商品名 | 昔ながらの中華そば |
内容量 | 108g(めん80g) |
希望小売価格 | 136円(税別) 5食パック:680円(税別) |
原材料 | めん(小麦粉、でん粉、食塩、卵白、粉末野菜、香辛料)、添付調味料(しょうゆ、ポークエキス、植物油、食塩、香味油脂、チキンエキス、砂糖、野菜エキス、香辛料、酵母エキス、魚介エキス、鶏脂、ミート風味パウダー)/調味料(アミノ酸等)、酒精、卵殻カルシウム、かんすい、レシチン、カラメル色素、クチナシ色素、増粘多糖類、甘味料(カンゾウ)、香料、(一部に小麦・卵・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
栄養成分 1食(108g) |
エネルギー 319kcal めん:285kcal スープ:34kcal たんぱく質 9.4g 脂質 4.5g 炭水化物 60.1g 食塩相当量 6.6g めん:2.5g スープ:4.1g |
発売日 | 1997年8月 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
1997年8月~ | 103g(めん80g) | 90円 |
2007年8月~ | 108g(めん80g) | 90円 |
2008年1月~ | 108g(めん80g) | 100円 |
2015年1月~ | 108g(めん80g) | 105円 |
2019年6月~ | 108g(めん80g) | 111円 |
2022年6月~ | 108g(めん80g) | 123円 |
2023年6月~ | 108g(めん80g) | 136円 |
昔ながらの中華そば 5食パック | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1997年8月~ | 103g×5食 | 450円 |
2007年8月~ | 108g×5食 | 450円 |
2008年1月~ | 108g×5食 | 500円 |
2015年1月~ | 108g×5食 | 525円 |
2019年6月~ | 108g×5食 | 555円 |
2022年6月~ | 108g×5食 | 615円 |
2023年6月~ | 108g×5食 | 680円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
103g→108g | スープのベースに無濃縮のだしを使用し、自然な旨みを強調する液体スープに変更。 |
90円→100円 | 小麦価格の値上げをはじめ、パーム油などの農産物原材料、石油化学製品を原料とするフィルムや段ボールなどの梱包資材の大幅高騰により、価格設定及び規格を変更。 |
100円→105円 | 海外の原料の高騰及び円安の影響を受け、原料費、包装費が近年上昇を続けており、物流費や動力費も高騰。今後も高い品質の商品を安定的に提供するために価格を見直さざるを得ない状況に。 |
105円→111円 | 即席麺商品の製造に係る原材料の上昇に加え、包材費、物流費、人件費等も高騰しており、今後とも安全・安心で満足いただける品質の商品を安定的に届けるために価格を見直さざるを得ない状況に。 |
111円→123円 | 原材料費や包材費、物流費、燃料費等が高騰する状況が続くと予想され、今後も安全・安心で高品質な商品を提供するために、商品価格の見直しをせざるを得ない状況になった。 |
123円→136円 | 原材料費の上昇に加え、包材費・物流費・燃料費等も高騰しており今後もこうした状況が続くと予想される。今後も安全・安心で高品質な商品を安定的に供給するため商品価格の見直し。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 東洋水産株式会社 |
1997年 103g 90円 | 日本食糧新聞 |
2007年 108gに増量 | 東洋水産 ニュースリリース |
2008年 100円に値上げ | 東洋水産 ニュースリリース |
2015年 105円に値上げ | 東洋水産 ニュースリリース |
2019年 111円に値上げ | 東洋水産 ニュースリリース |
2022年 123円に値上げ | 東洋水産 ニュースリリース |
2023年 136円に値上げ | 東洋水産 ニュースリリース |
昔ながらの中華そばの値上げ解説
東洋水産(マルちゃん)の人気即席麺シリーズ「昔ながらの中華そば」。同名のチルド麺も存在することから、人気商品であることは間違いない。「昔ながら」と言いながら1997年発売と、比較的新しいのはご愛敬。
1997年登場時の昔ながらの中華そばの内容量は103gで、麺重量は80g。希望小売価格は90円という規格になっていました。
2007年に行われたリニューアルでは液体スープに変更され、内容量は103gから108gに増えていますが、麺重量は80gのままなので“実質値下げ”とは言えない。ただ、スープの進化で美味しくなっているなら事実上の実質値下げと言えなくもない。
その後は大きな変更もなく、内容量を減らすようなステルス値上げも行われていません。一方で、2007年頃から激しさを増した原材料や原油価格の高騰などを背景に、値上げは複数回行われています。
具体的には、2008年に90円から100円に、2015年105円、2019年111円、2022年123円、2023年6月には136円へ。5食パックは「大袋だから安い」ということもなく、単純に単品の5倍となる680円。ただ、実勢価格では5食パックの方が明らかに割引率が高い。
この昔ながらの中華そばの「ノンフライ麺採用」「麺重量80g」という点は、同じく東洋水産の「マルちゃん正麺」と同じなんですよね。価格も完全に同一であるため、「需要を食い合ってしまうんじゃないの?」という懸念が。
しかし、実際に食べ比べてみると性格は明らかに異なる。東洋水産のマルちゃん正麺と、日清食品のラ王 袋麺は同じ方向を目指した商品だが、昔ながらの中華そばは生麺感があるノンフライ麺ながら、方向性が違う。
具体的には、マルちゃん正麺はラーメン店の味や食感に近づけようとしているのに対し、昔ながらの中華そばはノンフライ麺らしいコシやのどごしがありつつも、サッポロ一番に代表される“いかにもインスタントラーメン感”も残しているのだ。
決して“本格派”ではないが、昔ながらのジャンクフード感溢れるインスタントラーメンほど安っぽくもない。よく言えば絶妙なバランス感、悪く言えば中途半端。
とはいえ、「昔ながらの―」シリーズの袋麺数種に加えチルド麺も複数展開するなど、多くの支持を集めているあたり、その中途半端さに心地良さを感じる人も多いのでしょう。
ところでこの昔ながらの中華そば、以前はカップ麺も存在していたのをご存知ですか?少なくとも2000年には存在し、 2011~2012年くらいまで売られていたらしい。
しかしこの昔ながらの中華そばのカップ麺、内容量106g(めん70g)と平凡な内容量ながら、価格は2008年以降190円と他のカップ麺の大盛りサイズと同じだったんですよね。ちょい高級路線のカップ麺だったのでしょう。
昔ながらの中華そばのくせに何様のつもりだ!…という話である。
少なくとも2011年くらいまで存在していたはずなのに、ネットで調べてみてもこの商品に関するレビューを書いたブログやサイトは見当たらない。人気商品は毎年のようにリニューアルする東洋水産も2006年以降リニューアルしていない。
…なにこのオカルト感。
袋麺やチルド麺で数種展開する人気シリーズのはずなのに、カップ麺に関しては消費者からもメーカーからも放置プレイ…そしてひっそりと消えていく。何とも切ない話である。
そういえば、袋麺の昔ながらの中華そばも、2011年11月に発売された「マルちゃん正麺」によって「東洋水産の代表的なノンフライ麺」の座を奪われている。カップ麺が販売終了になったのもおそらくこの時期。
…夜道には気を付けろよ、マルちゃん正麺…