日清ラ王の値上げ・値下げ情報

日清ラ王の値上げ・値下げ情報
メーカー 日清食品株式会社
商品名 日清ラ王
内容量 背脂醤油:112g(めん75g)
希望小売価格 285円(税別)
原材料 めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、チキン調味料、大豆食物繊維、卵粉)、スープ(しょうゆ、豚脂、チキンエキス、鶏脂、オニオン調味油、食塩、たん白加水分解物、にぼし調味料、さば調味油、香味油、糖類、魚粉、チキン調味料、香味調味料、香辛料)、かやく(チャーシュー、のり、ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、リン酸Ca、カラメル色素、酒精、香料、カロチノイド色素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(キサンタンガム)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
栄養成分
1食(112g)
エネルギー 412kcal
 めん・かやく:325kcal
 スープ:87kcal
たんぱく質 11.5g
脂質 13.4g
炭水化物 61.4g
食塩相当量 6.3g
 めん・かやく:2.2g
 スープ:4.1g
発売日 1992年9月

価格・内容量推移
年月日 内容量 希望小売価格(税別)
1992年9月~ 218g(めん180g) 250円
1998年4月~ 不明 200円
2000年8月~ 214g(めん165g) 200円
2002年11月~ 197g(めん155g) 200円
2004年9月~ 266g(めん180g) 250円
2006年1月~ 257g(めん155g) 250円
2006年9月~ 226g(めん155g) 250円
2007年9月~ 198g(めん155g) 200円
2008年1月~ 198g(めん155g) 215円
2008年9月~ 204g(めん155g) 215円
2010年9月~ 114g(めん65g) 237円
2011年9月~ 123g(めん75g) 237円
2014年4月~ 113g(めん75g) 198円
2016年9月~ 115g(めん75g) 220円
2019年6月~ 115g(めん75g) 230円
2020年3月~ 112g(めん75g) 230円
2022年6月~ 112g(めん75g) 254円
2023年6月~ 112g(めん75g) 285円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
250円→200円
めん180g→165g
麺の風味とスープとの絡みを進化させながらも50円値下げ。
めん165g→155g 被せ蓋からアルミキャップのジェット湯切りに変更。これにより湯切り時間は10秒に短縮。
200円→250円
214g→266g
麺を25g増量し180gへ。スープは味わい深いスープに仕上げ、厚さ13mmの極厚チャーシューを入れ食べ応えアップ。
めん180g→155g 生にこだわったうまさを追求し、生タイプの麺にジャストフィットする具材とスープをセレクトすることで、おいしさを最大限に引き出した。
257g→226g 本物へのこだわりをさらに追求し、めん表面のつるみと、シコシコとした歯応えある食感を強化。しょうゆととんこつはのど越しよいストレート麺、みそはちぢれ麺に。
250円→200円
226g→198g
麺の風味を最大限に引き出すために、麺と相性のよいあっさりスープに変更。
200円→215円 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。
198g→204g 麺とスープの風味を改良。
215円→237円
204g→114g
生タイプ麺より生麺に近い次世代ノンフライめんに変更。また、飽きのこないコク深い新王道スープ、こだわりを追求したボリューム具材に。ラーメン専門店に負けない「日清史上、最高傑作」。
めん65g→75g 価格据え置きで麺15%増量。
237円→198円
123g→113g
原材料費や諸経費など関連コストを全面的に見直すことで、希望小売価格を税別237円から198円へと大幅値下げしてリニューアル。
198円→220円 麺、スープ、具材全てにおいてこだわり抜いた商品に仕上げました。また、個性的でありながら親しみのあるポップなパッケージデザインを採用。
220円→230円 具材、包材などの原材料や資材価格が高騰、加えて製造労務費や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。
115g→112g 「日清ラ王 背脂醤油」「日清ラ王 濃厚味噌」の麺を「新・まるで、生めん」へとリニューアルし、小麦の風味とのど越しがこれまで以上に生麺へと近づいた。
230円→254円 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。
254円→285円 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。

参考サイト
公式サイト 日清食品株式会社
1992年 218g 250円 日本食糧新聞
2000年 214g 200円 日清食品 ニュースリリース
2002年 めん155gに実質値上げ 日清食品 ニュースリリース
2004年 266g 250円 日清食品 ニュースリリース
2006年 めん155gに実質値上げ 日清食品 ニュースリリース
2006年 226gに実質値上げ 日清食品 ニュースリリース
2007年 200円に値下げ 日清食品 ニュースリリース
2008年 215円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2008年 204gに増量 日清食品 ニュースリリース
2010年 ノンフライ麺に変更 日清食品 ニュースリリース
2011年 麺75gに実質値下げ 日清食品 ニュースリリース
2014年 198円に値下げ 日清食品 ニュースリリース
2016年 220円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2019年 230円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2020年 112gに減量 日清食品 ニュースリリース
2022年 254円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2023年 285円に値上げ 日清食品 ニュースリリース

日清ラ王の値上げ解説

生麺に限りなく近づけた質の高いノンフライめんに、ラーメン専門店に肉薄する濃厚なスープが売りの「日清ラ王」。数ある日清食品の即席カップめんにおいて、ここまで迷走した商品というのも珍しいのではないでしょうか。

1992年、文字通りの「生麺」に、他のカップ麺とは一線を画す濃厚かつ本格的なスープを組み合わせて登場した日清ラ王は、まさに衝撃でした。

1992年発売当初の日清ラ王

内容量は218g(めん180g)で、希望小売価格は税別250円。当時の一般的なカップ麺は150円ほどだったため、明らかに高額商品ながら、その価格を納得させるだけの味を伴った意欲作。実際に当時の人気は凄まじかった。

しかし、ライバル他社の技術や品質の向上が進むにつれ日清ラ王の優位性は徐々に薄れていき、それと共にシェアや売上も減少。そういった背景から1998年に、それまでの250円から200円へと大幅な値下げを行います。

ただし、麺重量も180gから165gに減らしていますけどね。

2004年9月、値下げによって訴求せざるを得ない状況を打破するためか、厚さ13mmのチャーシューを追加しつつ麺を発売当初の180gへと増量。内容量は266gとラ王史上最大になると共に、価格も50円値上げして再び250円に。

しかしそんな状況も長くは続かず、1年半足らずとなる2006年1月には麺重量を25g減らして155gに。同年9月には麺の重量こそ変わらないものの、全体の内容量が257gから226gへと激減。極厚チャーシューどこいった?

それから1年後の2007年9月には、突如として50円値下げし200円にすると共に、内容量はさらに減って198g。麺の重量は変わっていないことから、具材が減ったか、もしくはフリーズドライなど乾燥したものに変わったか…

2008年1月、小麦の政府売渡価格の急騰を受け、日清食品含め多くのインスタント麺が値上げされ、日清ラ王も215円に。そういった背景もあってか、同年9月に内容量を204gへと微増させています。

ここまでが日清ラ王の第一章。

2010年、8月をもってラ王の生産終了がアナウンスされ、惜しまれつつ販売終了…かと思いきや、9月から新たなラ王が発売されます。ノンフライ麺をひっさげて。

2010年 ノンフライ麺になった日清ラ王

それまでの生麺からノンフライ麺になったのだから、当然内容量や麺重量は激減。初代ラ王が販売終了となった時の内容量が204g(めん155g)だったのに対し、二代目ラ王は114g(めん65g)と、もはや普通のカップ麺。

にもかかわらず「日清史上、最高傑作」と銘打つあたり、日清食品の厚顔無恥さには恐れ入る。しかも販売終了前の税別215円から、ちゃっかり237円に値上げしているからね。ケンシロウもびっくりだよ。

さすがに批判が多かったのか、1年後の2011年9月にめんを75gに増量。また、2014年には内容量(具材?)を減らしたうえで198円に値下げしています。なんかもう、ますます普通のカップ麺になりつつある展開だな。

しかし2016年になると一気に220円に値上げし、多くのインスタント麺が値上げされた2019年に230円、2022年254円、2023年6月には285円へと大幅値上げを行います。

生麺だった頃のラ王の麺が「ラーメン屋に匹敵するか?」と問われれば、答えは「NO」でしょう。長期保存前提の即席麺では食感に限界があるのは仕方ない。

それでも初代ラ王発売当初は他メーカーの商品に対し、ラ王の美味しさは別格だった。当時他メーカーの生麺タイプのカップ麺をいくつか食べてみたが、ラ王に比べれば低レベルと言わざるを得ない代物でしたからね。

その後の技術の進歩により、「まるで生麺」的なノンフライ麺が台頭し、ラ王の強みが薄れていったのは理解できる。だからこそ日清食品は複数回の値下げを行ってきたのでしょう。

でもねぇ…発売から間もない頃のラ王を知る身としては、生麺こそがラ王のアイデンティティであり、どんなに美味しくなったとしてもノンフライ麺になった時点で、もはや「別の何か」なんだよね。

「これが時代の流れだから仕方ない」と言われればそれまでだが、中年になるとな、新しいものは受け入れられなくなるんだよ。懐古厨とでもいうべきか。

私のような新しいラ王を受け入れられない古い人間がいる一方で、新型コロナウイルスによる巣ごもり需要などの影響で、ラ王は売り上げを伸ばしているらしい。特に袋麺の5食パックが。

ノンフライ麺を採用した袋麺のラ王か…ふっ…(遠い目)

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