チキンラーメンどんぶりの値上げ情報
メーカー | 日清食品株式会社 |
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商品名 | チキンラーメンどんぶり |
内容量 | 85g(麺 80g) |
希望小売価格 | 236円(税別) |
原材料 | 油揚げめん(小麦粉、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、糖類、香辛料、たん白加水分解物、卵粉、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー)、かやく(卵、ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(キサンタンガム)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉を含む) |
栄養成分 1食(85g) |
エネルギー 386kcal めん・かやく:363kcal スープ:23kcal たんぱく質 9.6g 脂質 14.9g 炭水化物 53.3g 食塩相当量 5.3g めん・かやく:2.3g スープ:3.0g |
発売日 | 1991年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
2001年7月時点 | 85g | 155円 |
2008年1月~ | 85g | 170円 |
2015年1月~ | 85g | 180円 |
2019年6月~ | 85g | 193円 |
2022年6月~ | 85g | 214円 |
2023年6月~ | 85g | 236円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
155円→170円 | 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。 |
170円→180円 | 新興国の需要拡大や円安により原材料価格の上昇が続き、包装資材や物流コストも高騰しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。 |
180円→193円 | 具材、包材などの原材料や資材価格が高騰、加えて製造労務費や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。 |
193円→214円 | 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。 |
214円→236円 | 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 日清食品株式会社 |
2000年 85g 155円 | 日清食品 ニュースリリース |
2008年 170円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2015年 180円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2019年 193円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2022年 214円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2023年 236円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
チキンラーメンどんぶりの値上げ解説
日清食品が世界で初めて発売したインスタントラーメン「チキンラーメン」を、より手軽に食べられるカップ麺として登場させたのが「チキンラーメンどんぶり」。そのまんまですね。
チキンラーメンが世に登場したのが1958年、チキンラーメンどんぶりの発売は1991年ですから、カップ麺になるまでおよそ33年もの歳月を要したことに。
1989年にはカップ麺の生産量が袋麺を抜いたこともあり、それに対応する形での登場だったのでしょう。
チキンラーメンどんぶりが発売された1991年当初の規格は不明ながら、2001年時点では内容量85g、価格は税別155円となっていました。
内容量85gというのは通常のチキンラーメンと同じではあるものの、チキンラーメンどんぶりの麺は80g。残りの5gは卵などのかやくとなっています。
2008年1月に小麦など原材料価格の高騰を理由に税別170円に値上げし、2015年にも同じ理由で180円に改定。さらに2019年には具材や梱包資材の価格上昇を背景に193円に値上げ。そして2022年6月には一気に21円高くなり214円へ。
ここで値上げは止まるかと思いきや、2023年6月にチキンラーメンどんぶりは236円に値上げされている。
…あのへなへなでチープな麺と安っぽさ満載のスープに236円の価値があるのか…
一方で内容量を減らすステルス値上げは一切行われていない。袋麺のチキンラーメン同様、内容量85gに強いこだわりがあるのでしょう。
話は変わるが、このチキンラーメンどんぶりに対し、個人的にモヤモヤしたものを感じる。そもそも袋麺のチキンラーメン自体がお湯を注ぐだけで完成する代物なのに、なんでカップ麺が必要なんだよ、という疑問だ。
チキンラーメン(袋)の希望小売価格が136円なのに対し、チキンラーメンどんぶりは236円。その価格差を埋めるほどの価値をお前は提供できているのかよ、と。
実際に食べて比べてみると味は一緒。原材料を比べてみてもほとんど変わらないため、袋麺もカップ麺も味は同一と思っていいでしょう。お湯を注いでからの待ち時間も共に3分と変わらず。
となると、違いは卵とねぎのかやくが入っていることと、発泡スチロール製のカップに入っている点くらいか。ただ、かやく5gが入っている代わりに、麺は袋麺に比べ5g少ない。
それで100円の価格差か…カップやかやくに余計なコストがかかるうえ、袋麺に比べかさばることから輸送コストも上乗せするしかない…そう考えれば仕方ない面もあるのでしょうが…
はっきり言って自宅で食べるならチキンラーメンどんぶりである理由はない。袋のチキンラーメンをどんぶりに入れて、1個10~20円程度であろう卵を割り入れれば、チキンラーメンどんぶりより満足度の高いジャンクフードが完成するのだから。
それが分かっていても、あえてチキンラーメンどんぶりを選ぶ人もいるのだろう。
洗い物を出したくない、どんぶりを棚から出して、チキンラーメンの袋を開け卵を割る作業が面倒くさい、そもそもどんぶりや卵が家に存在しない、カップラーメン以外の即席めんの存在は認めない…あたりが理由だろうか。
まあ、価値観は人それぞれなのでどうでもいいんだけどね。日清食品としても割高なチキンラーメンどんぶりを買ってもらった方が売り上げに繋がるだろうし。
あえてチキンラーメンどんぶりを選ぶシチュエーションといえば、外出時にどうしてもチキンラーメンが食べたくなった時くらいか。ドケチな私の場合、紙製のどんぶりを購入してでも袋麺を買いそうな気もするが…
2001年時点で袋のチキンラーメンが90円なのに対し、どんぶりは155円と、その差は65円だった。しかしチキンラーメンは袋、ドンブリ共に5度の値上げを経て、その差は100円とどんぶりの割高感増し増し状態。
袋麺のチキンラーメンもお湯を注いで3分待つだけで出来上がる商品だけに、チキンラーメンどんぶりの割高感はハンパない気がするのだが…そんな印象とは裏腹に、どの売り場でも見かけるド定番商品のひとつ。
どこにそんな需要があるのだろう…というのが率直な感想。