日清のとんがらし麺の値上げ情報
メーカー | 日清食品株式会社 |
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商品名 | 日清のとんがらし麺 |
内容量 | 63g(めん50g) |
希望小売価格 | 153円(税別) |
原材料 | 油揚げめん(小麦粉)、植物油脂、食塩、香辛料(唐辛子))、スープ(糖類、香辛料、ビーフ調味料、魚醤、豚脂、ポーク調味料、香味調味料、粉末みそ、食塩、魚介調味料、酵母エキス、はくさい調味料、いか粉末)、かやく(いか、味付卵、キャベツ、ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、炭酸Ca、カロチノイド色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、酸味料、乳化剤、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
栄養成分 1食(63g) |
エネルギー 295kcal めん・かやく:244kcal スープ:51kcal たんぱく質 7.0g 脂質 13.0g 炭水化物 37.5g 食塩相当量 4.2g めん・かやく:1.6g スープ:2.6g |
発売日 | 2000年2月 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
2000年7月~ | 78g(めん60g) | 155円 |
2008年1月~ | 76g(めん70g) | 170円 |
2014年3月~ | 63g(めん50g) | 125円 |
2022年6月~ | 63g(めん50g) | 138円 |
2023年6月~ | 63g(めん50g) | 153円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
155円→170円 | 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。 |
76g→63g 170円→125円 |
味わい豊かな海鮮具材を加えることで、辛さとうまみを存分に感じられる一品に仕上げた。 |
125円→138円 | 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。 |
138円→153円 | 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 日清食品株式会社 |
2001年 78g 155円 | 日清食品 ニュースリリース |
2008年 170円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2014年 減量+大幅値下げ | 日清食品 ニュースリリース |
2022年 138円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2023年 153円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
日清のとんがらし麺の値上げ解説
皆さん、日清食品の「とんがらし麺」をご存知ですか? チキンラーメンやカップヌードル、どん兵衛、出前一丁など、日清のそうそうたる顔ぶれに比べれば知名度は低いものの、ある程度カップ麺を食べるという人であればご存知の方も多いでしょう。
とんがらし麺が発売されたのは20世紀最後の年である2000年2月。
発売から約半年経った時点で行われたリニューアルでは、キムチを20%増量して内容量78g(めん60g)となっていたため、発売時の内容量は76~77gほどだったと思われます。希望小売価格は税別155円。
その後2008年には、小麦の価格高騰などを背景に170円に値上げします。ここまではカップヌードルやどん兵衛など、他の日清食品のカップ麺と同じ流れ。
しかし2012年頃から見かけることが減り、2012年9月に発売された「日清のとんがらし麺 旨辛牛白湯」は61g(めん45g)と内容量激減。しかも価格は170円で据え置きだったため、ここでとんがらし麺の第一章は幕を下ろしたと思っていいかもしれない。
大きく動いたのは2014年。
内容量を63g(めん50g)と、2000年の発売から2011年頃までの内容量に比べ大きく減ったものの、価格はそれまでの170円から一気に125円に値下げ。死に体のブランドを復活させるため低価格路線に舵を切ったといったところでしょうか。
日清食品は2015年、大規模な値上げに踏み切っていますが、とんがらし麺は「値上げ」という形ではなくオープン価格に移行。
2019年にも行われた広範囲の値上げ時には、オープン価格から希望小売価格125円に。オープン価格時にどの程度の小売価格を想定していたかは不明ながら、結果的にとんがらし麺は2度の値上げの波に飲まれることなく125円を堅持したことになる。
ただ、多くの即席めんが値上げされた2022年6月には138円に値上げしています。さらにその1年後となる2023年6月には153円に。さすがに我慢の限界といったところか。
内容量36g(めん30g)のカップヌードル ミニが税別142円であることを考えると、とんがらし麺の63g(めん50g)税別153円というのはバーゲンプライスに感じる。あくまでも「日清食品の看板を背負った商品の中では」の話だが。
それにしても、とんがらし麺はずいぶんと凋落してしまったなと感じる。2000年の発売時は「縦型カップ麺」「どんぶり型カップ麺」「焼そば」の3種を展開していたし、価格も他のカップ麺と同等だった。
当初は年間売上目標100億円に設定し、発売後2週間で100万ケース売り上げた爆発力も相まって、かなり期待された商品だっただろうし、当時は多くの小売店で目にした事から、それなりの支持を得ていたと思う。
しかし近年は存在感が激減。もしかしたら2010年に発売された韓国・農心の「辛ラーメン」に押されたのかもしれない。厳しい状況を打破するための起死回生の策として大幅値下げに踏み切ったと。
そもそも、それなりに売れていた頃は真っ赤の容器にでかい唐辛子のパッケージが特徴的な商品だったのに、現在は黒基調に変更。仮に棚に並んでいたとしても、昔のイメージが強い人はその存在に気付かないだろう。
どちら様ですか?
他のカップ麺が順調に値上げされていく中、内容量激減、大幅値下げにより延命措置が図られている日清のとんがらし麺。
辛いものが平気なら味は決して悪くないし、男性にとってはちょっと物足りない内容量も、税別153円という希望小売価格は日清食品とは思えない良心的プライス。でも存在感はめっきり。
「シーフード」という名の謎の塩味に定評がある日清食品だけに、「とんがらし麺が好き!」という人もいるはず。日清のとんがらし麺がかつての輝きを取り戻せるよう、頑張って買い支えるがいい。
…売り場に置いていない事も多いため、買い支えるのも一苦労だがな。