日清麺職人の値上げ・値下げ情報

日清麺職人の値上げ・値下げ情報
メーカー 日清食品株式会社
商品名 日清麺職人(旧小麦麺職人)
内容量 醤油:88g(めん65g)
希望小売価格 172円(税別)
原材料 めん(小麦粉)、小麦全粒粉、食塩、小麦胚芽、しょうゆ、卵粉、大豆食物繊維、植物油脂、チキン調味料)、スープ(しょうゆ、チキンエキス、鶏脂、植物油脂、たん白加水分解物、食塩、チキン調味料、香辛料、糖類、香味油、メンマ調味油、メンマパウダー)、かやく(味付メンマ、のり、魚肉練り製品、ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、カラメル色素、リン酸Ca、酒精、増粘多糖類、香料、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
栄養成分
1食(88g)
エネルギー 290kcal
 めん・かやく:253kcal
 スープ:37kcal
たんぱく質 8.3g
脂質 5.2g
炭水化物 52.4g
食塩相当量 5.8g
 めん・かやく:1.9g
 スープ:3.9g
発売日 2001年10月(小麦麺職人は2000年9月)

価格・内容量推移
年月日 内容量(中辛) 希望小売価格(税別)
2000年9月~ 89g(めん65g) 155円
2008年1月~ 94g(めん65g) 170円
2015年1月~ 90g(めん65g) 180円
2019年6月~ 89g(めん65g) 193円
2020年8月~ 88g(めん65g) 140円
2022年6月~ 88g(めん65g) 155円
2023年6月~ 88g(めん65g) 172円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
155円→170円 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。
170円→180円 新興国の需要拡大や円安により原材料価格の上昇が続き、包装資材や物流コストも高騰しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。
180円→193円 具材、包材などの原材料や資材価格が高騰、加えて製造労務費や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。
193円→140円 しなやかな食感にリニューアル。
140円→155円 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。
155円→172円 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。

参考サイト
公式サイト 日清食品株式会社
2000年 89g 155円 日清食品 ニュースリリース
2008年 170円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2015年 180円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2019年 193円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2020年 140円に大幅値下げ 日清食品 ニュースリリース
2022年 155円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2023年 172円に値上げ 日清食品 ニュースリリース

日清麺職人の値上げ解説

ノンフライ麺を用いたカップ麺としてはトップクラスの売り上げを誇る日清食品の「日清麺職人」。「ラーメン専門店のラーメンとは別物」というカップ麺のイメージ改善に真っ向から挑んだ商品のひとつといえるでしょう。

日清麺職人が登場したのは2001年10月ではあるものの、2000年9月にその前身となる商品が発売されています。その名も「小麦麺職人」。

2000年発売 日清の小麦麺職人

ネーミングセンス皆無。

麺をとことん追求するという姿勢を表すため、原料である「小麦」を前面に押し出したのだろうが…パンやお菓子ならまだしも、カップ麺で小麦をプッシュされてもピンとこないよね。だからたった1年で商品名を変更したんだろう。

2001年に日清麺職人に改名された時点での希望小売価格は税別155円、内容量89g(めん65g)となっていました。しかし2008年、原材料価格や梱包資材価格の高騰を理由に170円に値上げします。

その後も2015年に180円、2019年には193円に値上げ。

ここまでは日清食品含め大手の即席麺と同じ推移を辿っていた日清麺職人。しかし2020年8月のリニューアルで突如税別140円へと大幅値下げを行います。しかも内容量はほとんど変更せずに。日清御乱心?

東洋水産の「マルちゃん 麺づくり」を強く意識して発売されたであろう日清麺職人ですが、麺づくりの牙城を崩すことができなかったことから、思い切った値下げに踏み切ったのかもしれません。

日清麺職人とマルちゃん 麺づくり

2022年6月に155円、2023年6月には172円へ値上げするも、200円を軽く超えてしまった一般的なカップ麺に比べれば十分安いかと。

そもそもさぁ、日清食品の袋麺やカップ麺って値下げが渋いんだよね。基本的にマルちゃんと同じ希望小売価格ながら、小売店で売られている価格は日清食品の商品の方が高いことがほとんど。

単に日清食品の即席麺がよく売れるから小売店が率先して値下げを渋るのか、日清食品側から「ブランドイメージ維持のためにも、あまり値下げをするな」という圧があるのかは分からないが…

となると、スーパーなどでの実売価格は日清麺職人よりマルちゃん麺づくりの方が安いことが多くなる。似たようなコンセプトの商品であれば、価格が安い麺づくりを手に取る人が多くなるのは必然と言える。

そういった背景も見越して、麺職人は大幅値下げを行ったのかもしれませんね。「ここまで大胆に値下げすれば、実売価格も麺づくりより安くなる」と。

希望小売価格236円のマルちゃん 麺づくりと、172円の日清麺職人。希望小売価格ベースで64円もの差があるわけですから、常識的に考えれば店頭価格も30~40円くらいの差があってもおかしくない。

しかし実際にスーパーなどで価格をチェックしてみるとほとんど一緒なんですよね。日清食品が設定する希望小売価格は値下げしても、小売店への卸売価格は変わっていないんじゃないかと疑いたくなるくらい。

味に関しては、日清麺職人とマルちゃん 麺づくりは甲乙つけがたく、同価格帯で売られるのは自然といえるのですが…140円への値下げはなんの意味があったんだったんだよという疑問は残る。

そうはいっても、これだけのクオリティのカップ麺が、チープ感満載の“ザ・ジャンクフード”カップヌードルやチキンラーメンどんぶり(いずれも236円)より安い価格で売られているという事実は素直に喜ぶべきか。

裏を返せば、日清食品が想定する麺職人のポジションってそんなもんなんだなと。

カップヌードルやチキンラーメンどんぶりより安い価格で叩き売りされる麺職人…上っ面の営業職がもてはやされ、屋台骨を支える技術職が不遇な扱いを受ける日本の現状にアンチテーゼを投げかけるあたり、さすがは天下の日清食品

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