どん兵衛 特盛の値上げ情報

どん兵衛 特盛の値上げ情報
メーカー 日清食品株式会社
商品名 どん兵衛 特盛(旧大盛り)
内容量 きつねうどん:131g(めん101g)
希望小売価格 271円(税別)
原材料 油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、かやく(味付油揚げ、かまぼこ)、スープ(食塩、糖類、粉末しょうゆ、魚粉(そうだかつお、にぼし、かつお)、かつおぶし調味料、デキストリン、七味唐辛子、ねぎ、植物油脂)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(アラビアガム)、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、カラメル色素、香辛料抽出物、香料、微粒二酸化ケイ素、リン酸Ca、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、クチナシ色素、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・ゼラチンを含む)
栄養成分
1食(131g)
エネルギー 565kcal
 めん:526kcal
 スープ:39kcal
たんぱく質 13.2g
脂質 22.9g
炭水化物 76.5g
食塩相当量 7.5g
 めん:2.4g
 スープ:5.1g
発売日 1989年

価格・内容量推移
年月日 内容量 希望小売価格(税別)
1989年~ 126g(めん105g) 不明
1995年9月~ 128g(めん105g) 175円
2000年2月~ 129g(めん100g) 175円
2003年8月~ 134g(めん100g) 175円
2004年8月~ 132g(めん100g) 175円
2008年1月~ 132g(めん100g) 190円
2010年11月~ 133g(めん100g) 190円
2011年11月~ 131g(めん100g) 190円
2015年1月~ 132g(めん100g) 205円
2019年6月~ 131g(めん101g) 220円
2022年6月~ 131g(めん101g) 245円
2023年6月~ 131g(めん101g) 271円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
175円→190円 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。
132g→133g 麺に新技術「三層太ストレート製法」を採用し、ぶっとく、まっすぐ、つるみと粘りが特徴のうどんに。
133g→131g こだわりのストレート麺にマッチした「国民的つゆ」でさらに進化。
190円→205円 新興国の需要拡大や円安により原材料価格の上昇が続き、包装資材や物流コストも高騰しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。
205円→220円 具材、包材などの原材料や資材価格が高騰、加えて製造労務費や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。
220円→245円 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。
245円→271円 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。

参考サイト
公式サイト 日清食品株式会社
2000年 129g 175円 日本食糧新聞
2004年 132g 175円 日清食品 製品情報
2008年 190円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2010年 133gに増量 食@新製品
2011年 131gに減量 食@新製品
2015年 205円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2019年 220円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2022年 245円に値上げ 日清食品 ニュースリリース
2023年 271円に値上げ 日清食品 ニュースリリース

どん兵衛 特盛の値上げ解説

日清食品の人気カップうどん「どん兵衛」シリーズの中において、レギュラーサイズでは物足りない人に向けた大容量の商品が「どん兵衛 特盛」です。

「特盛」の名の通り、きつねうどんはレギュラーサイズの96g(めん74g)に対し特盛は131g(めん101g)、天ぷらそばはレギュラー100g(めん72g)に対し特盛は143g(めん100g)と明らかに多くなっています。(いずれも[東])

そんなどん兵衛 特盛が登場したのは1989年。当時は「特盛」ではなく「大盛り めん1.5倍」という商品名でした。内容量は126g(めん105g)、希望小売価格は…たぶん175円。

1989年発売当時のどん兵衛 大盛り

当時のレギュラーサイズのどん兵衛 きつねうどんは麺が70g(現在は74g)だったため、麺を105gにした大盛りの「めん1.5倍」に嘘偽りはないが…1.5倍のカップ麺…なにやら既視感がありますよね。

どん兵衛 大盛りが発売される前年1988年にエースコックから「スーパーカップ 1.5倍」が発売され、瞬く間に大人気商品になったことから、そのコンセプトをパク…もとい、二匹目のどじょうを狙ったのは明白。

2000年に行ったリニューアルでは、レギュラーサイズの油揚げ比で表面積を15%ボリュームアップすると共に、麺を5g減らして100gに。麺は1.5倍未満になってしまいましたが、1995年時点ですでに「1.5倍」の文字は消えていた。

2008年、小麦価格の高騰などを理由に、それまでの希望小売価格175円(税別)から190円に値上げ。2015年に205円、2019年220円、2022年245円、2023年6月には271円への値上げに踏み切り、せっかくの割安感もずいぶん薄れてしまった印象。

さて、レギュラーサイズのどん兵衛の値上げを記したページにおいて、永遠のライバルともいえる「赤いきつね」との比較を行い、「ほとんど変わらん」という身も蓋もない結論に至りましたが、特盛に関しては大きな違いがある。

それは…赤いきつね でか盛には揚げが2枚入っているということ。

どん兵衛 特盛と赤いきつねうどん でか盛

レギュラーサイズのどん兵衛 きつねうどんと、赤いきつねうどんは内容量96g(めん74g)で一致しており、大きめの揚げ1枚という点も同様であるため、「安い方買えばいいじゃん」って感じでした。

しかし特盛(でか盛)は違う。どん兵衛 きつねうどんが揚げ1枚なのに対し、赤いきつねうどんは2枚入っているのだから見逃せないのだ。

それは内容量にも現れています。

内容量 価格(税別)
どん兵衛 特盛きつねうどん 131g(めん101g) 271円
赤いきつねうどん でか盛 136g(めん100g) 271円

レギュラーサイズは内容量・価格ともに完全に同一である両商品も、大容量版では揚げが2枚入っている赤いきつねの方が5g多くなっています。揚げが命のきつねうどんだけに、このアドバンテージはかなり大きい。

し・か・し、内容量的にはたった5gの差ではあるものの、油がっつりの揚げだけに赤いきつねのカロリーは跳ね上がり、どん兵衛 特盛きつねうどんの565kcalに対し、赤いきつねうどん でか盛は635kcal。

…まあ、大盛りを食べる人間はそんな小さなことは気にしないか。

また、希望小売価格こそどん兵衛も赤いきつねも同じながら、スーパーなどでの実売価格で見ると、赤いきつねの方が安く売られていることが多い。このあたりにどん兵衛が赤いきつねの後塵を拝している背景が垣間見える。

どん兵衛の特盛はレギュラーサイズに比べコストパフォーマンスに優れるものの、相次ぐ値上げと値引きの渋さで割安感はない。

「どん兵衛じゃなきゃ嫌だ」というこだわりがある人ならまだしも、「とりあえずカップうどんやカップそばが食べたい」という人が赤いきつねや緑のたぬきを手に取ってしまうのは致し方ないところでしょう。

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