出前一丁どんぶりの値上げ情報
メーカー | 日清食品株式会社 |
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商品名 | 出前一丁どんぶり |
内容量 | 86g(めん70g) |
希望小売価格 | 236円(税別) |
原材料 | 油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物)、スープ(食塩、ごま、糖類、植物油脂、粉末しょうゆ、小麦粉、香味調味料、香辛料、たん白加水分解物、乳化油脂、ポークエキス、香味油)、かやく(ワンタン、卵、ねぎ)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、かんすい、炭酸Ca、香料、カロチノイド色素、増粘剤(キサンタンガム)、pH調整剤、セルロース、ソルビトール、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
栄養成分 1食(86g) |
エネルギー 382kcal めん・かやく:361kcal スープ:21kcal たんぱく質 7.3g 脂質 14.8g 炭水化物 54.8g 食塩相当量 5.9g めん・かやく:2.1g スープ:3.8g |
発売日 | 1991年10月 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 希望小売価格(税別) |
1991年10月~ | 88g(めん70g) | 155円 |
2001年10月~ | 88g(めん70g) | 155円 |
2004年8月~ | 83g(めん70g) | 155円 |
2008年1月~ | 83g(めん70g) | 170円 |
2015年1月~ | 83g(めん70g) | 180円 |
2015年6月~ | 86g(めん70g) | 180円 |
2019年6月~ | 86g(めん70g) | 193円 |
2022年6月~ | 86g(めん70g) | 214円 |
2023年6月~ | 86g(めん70g) | 236円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
88g→83g | 袋麺「出前一丁」のスープの味を再現し、具材構成をこれまでの野菜中心から、オーソドックスな焼豚、ネギ、なると、たまごに変更。 |
155円→170円 | 小麦の政府売渡価格の大幅引き上げに加え、パーム油や包装資材、具材、スープ原料など原材料価格の高騰により、コストアップを抑える企業努力が限界に近づいたため。 |
170円→180円 | 新興国の需要拡大や円安により原材料価格の上昇が続き、包装資材や物流コストも高騰しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。 |
83g→86g | 食欲をそそるごまラー油はそのままに、香りや食感にアクセントを加える炒りごまを加え、1食あたりごま約1,000粒分のセサミンが入った。また、従来の具材をワンタンに変更。 |
180円→193円 | 具材、包材などの原材料や資材価格が高騰、加えて製造労務費や物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となったため。 |
193円→214円 | 小麦の価格が大幅に高騰していることに加え、包材をはじめ資材価格やエネルギー費、物流費も上昇しており、自助努力だけではコスト増を吸収できない状況となり、やむを得ず価格改定。 |
214円→236円 | 原材料や包装資材の価格高騰に加え、エネルギーコストも大幅な上昇が続いており、全社を挙げ効率化・合理化を進め価格維持に努めるも、自助努力だけではコスト吸収は困難に。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 日清食品株式会社 |
1991年 88g 155円 | 日本食糧新聞 |
2001年 88g 155円 | 日清食品 ニュースリリース |
2004年 83gに減量 | 日清食品 ニュースリリース |
2008年 170円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2015年 180円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2015年 86gに増量 | 日清食品 ニュースリリース |
2019年 193円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2022年 214円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
2023年 236円に値上げ | 日清食品 ニュースリリース |
出前一丁どんぶりの値上げ解説
1968年に発売され、日本をはじめ香港など多くに国で愛されているインスタントラーメン「出前一丁」。そんな出前一丁をより手軽に食べられるようにしたのがカップ麺の「出前一丁どんぶり」です。
出前一丁どんぶりが発売されたのは1991年。内容量・価格は88g(めん70g)で155円でした。2001年リニューアル時も88g(めん70g)、税別155円であるため、少なくとも10年以上規格が変わっていなかったことに。
価格に関しては、2008年に170円に値上げされ、2015年には180円、2019年に193円と、日清食品はじめ多くのカップ麺と同じ価格推移を辿っています。値上げ理由はいずれも原材料や梱包資材価格の高騰。
また、2022年6月に21円値上げして214円、さらに2023年6月には236円に値上げですよ。出前一丁にそこまでの価値があるのか考えさせられる価格改定ですね。
一方、内容量は麺こそ70gで一貫しているものの、全体的な重量は数g単位の変更が行われている。その大きな要因は具材が安定してないから。
1991年の発売当初、出前一丁どんぶりのパッケージには「チャーシュー、ナルト入り」と記されていました。しかし2001年のリニューアルではヘルシーさを押し出した「炒め野菜たっぷり」に。この時点の内容量88gは出前一丁どんぶり最大。
しかし2015年のリニューアルでは、それまでの野菜中心から焼豚、ネギ、ナルト、たまごに変更になり、内容量は83gに減少。そして2015年には具材がワンタンに、内容量は86gとなり現在に至ります。
これをステルス値上げ(実質値上げ)といえるかは微妙なところ。
歴史あるブランドのわりに迷走感がハンパない。オーソドックスなラーメンがいきなり醤油タンメンになり、また普通のラーメンに戻った…と思ったら、いつの間にかワンタンメンになっていたようなものだからな。
かやく(具材)の量が少なく、ある意味“おまけ”みたいなものであるカップ麺だから、同一商品においてこれだけの変更が許されるけど、普通のラーメン屋だったら完全に別の食べ物ですよ。
出前時に客から「注文間違ってね?」と言われ続けてきたであろう出前坊やの苦労が偲ばれる。出前坊やがハゲている背景にはこういった理由があるのだろう。
それにしても…出前一丁どんぶりってどういった層から需要があるのだろう?
カップ麺が大きく進化した現代において、出前一丁は特筆すべき点がない平凡なラーメンだし、量も少ない。そして実売価格150~180円と安くもない。
歴史ある「出前一丁」というブランドがもたらす安心感や安定感を求めるのかな?。「馴染みの味」の強みとでも言うか…
出前一丁に思い入れも思い出もない私からすれば、「麺やスープを売りにしている商品やコストパフォーマンスに優れるカップ麺が溢れる中、わざわざ出前一丁をカップ麺で食べなくても…」と思ってしまう。
目に見えるコスパばかりに目が行ってしまうあたり、心が貧しいんだろうなぁ…