sof'(ソフ)の値上げ情報
メーカー | 赤城乳業株式会社 |
---|---|
商品名 | sof'(ソフ) |
内容量 | 150ml |
参考小売価格 | 160円(税別) |
原材料 (ミルクバニラ) |
乳製品、砂糖、水あめ、加糖卵黄/乳化剤、香料、安定剤(増粘多糖類)、(一部に卵・乳成分を含む) |
栄養成分 1個(150ml) |
エネルギー 181kcal たんぱく質 3.9g 脂質 9.1g 炭水化物 21.1g 食塩相当量 0.134g |
発売日 | 2017年3月 |
価格・内容量推移 | ||
---|---|---|
年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
2017年3月~ | 150ml | 130円 |
2019年3月~ | 150ml | 140円 |
2022年9月~ | 150ml | 150円 |
2023年9月~ | 150ml | 160円 |
値上げ理由・建前 | |
---|---|
タイミング | 公表内容 |
130円→140円 | 物流費や人手不足による人件費の高騰、原材料および包装資材価格の上昇による製造コストの上昇が続き、自社努力でのコストアップ吸収が極めて困難になったため。 |
140円→150円 | 急激な円安から、原材料価格、容器包装価格、物流費、人件費、エネルギ―コストなどあらゆるコスト上昇が進み、経営の合理化・効率化で吸収することが極めて困難になったため。 |
150円→160円 | 原材料価格、容器包装価格の上昇、物流費の上昇、加えて人件費、エネルギーコストなどあらゆるコストの上昇が続いているため、やむを得ず一部商品の価格改定実施を決定。 |
参考サイト | |
---|---|
公式サイト | 赤城乳業株式会社 |
2017年 150ml 130円 | 赤城乳業 ニュース |
2019年 140円に値上げ | 赤城乳業 ニュース |
2022年 150円に値上げ | 赤城乳業 ニュース |
2023年 160円に値上げ | 赤城乳業 ニュース |
sof'(ソフ)の値上げ解説
ガリガリ君やガツン、とみかんで知られる赤城乳業のアイスの中で、比較的新しいながらもすでに多くの支持を得ている商品があります。アイス好きであれば売り場で一度は目にした事があるであろう「sof'(ソフ)」です。
「アイスクリームの上だけ」というコンセプトで生まれたとのことで、商品名の「ソフ」にも「下部分を取っ払う」という意味が込められているのかもしれません。知らんけど。
CMに使われているキャラもこんなだしな。これ、もしチョコレートバージョンがあったら軽い放送事故ですよ。アラレちゃんの「うんちくん」ですよ。あ、あれはピンク色だったか。
前置きはこれくらいにして、ソフは2017年発売とかなり新しい商品ながら、すでに値上げは3回を数える。2017年の発売時は内容量150ml、税抜130円だったものが、2019年に140円、2022年150円、2023年9月には160円へ値上げ。
また、2021年に行われたリニューアルで容器が大きく変わっており…
恐ろしく安っぽくなった。ここまで分かりやすいコストダウンになると、ある意味気持ちいい…が、ソフの特徴でもあった可愛らしさや“ちょっと良い物感”は見事に消え去った。内容量は変わっていないので実質値上げとは言えないが…
企業である以上、値上げやコストダウンにより利益を追求するのは珍しくありません。しかしこのパッケージ変更で“ちょっと良さそうなアイス感”はなくなり、“ただの安物アイス”という印象になってしまった。ソフトクリーム感もゼロ。
赤城乳業といえば、消費者がくどいと感じるほど「遊び心」を押し付けてくる企業という印象で、ソフもそういった流れのから生まれたという認識だったのだが…思いのほかつまらない企業だな。
ちょっと気になったのは、ソフの規格やミルク感を前面に出したコンセプトですよね。内容量150mlで希望小売価格税別160円、そしてミルク感が強いバニラが売りの種類別アイスクリーム…これ、森永乳業のMOW(モウ)と重なる部分が多いよね。
まあ、MOWは2015年に内容量を150mlから140mlへと実質値上げしているから、厳密にはソフの方が若干安い(量が多い)ということになるが…
せっかくだからちょっと比較してみようか。
sof' | MOW | |
---|---|---|
原材料 | 乳製品、砂糖、水あめ、加糖卵黄/乳化剤、香料、安定剤(増粘多糖類)、(一部に卵・乳成分を含む) | 乳製品、水あめ、砂糖、卵黄、カラメルシロップ(砂糖、水あめ)/香料 |
無脂乳固形分 | 9.1% | 9.0% |
乳脂肪分 | 8.7% | 8.0% |
カロリー | 181kcal | 225kcal |
たんぱく質 | 3.9g | 4.3g |
脂質 | 9.1g | 10.2g |
炭水化物 | 21.1g | 28.9g |
食塩相当量 | 0.134g | 0.12g |
内容量 | 150ml | 140ml |
価格(税別) | 160円 | 160円 |
乳脂肪分はどちらも8.0%で、無脂乳固形分はsof(ソフ)が9.1%、MOW(モウ)が9.0%と、一見するとソフの方が濃厚そうに感じます。もちろんどちらも種類別アイスクリーム。
しかし、モウの方が10ml内容量が少ないにもかかわらず、食塩相当量以外の栄養成分すべてでソフを大きく上回っています。
それは実際に食べ比べてみると実感できる。
ソフはソフトクリームを意識しているからか、ふわっとした軽い食感で、良くも悪くもエアリー。内容量が多いにもかかわらず栄養成分的にMOWを大きく下回っているのは空気含有量が多いからなのかもしれない。
乳脂肪分8.7%のわりに濃厚さも希薄で、種類別アイスクリームという点に期待すると肩透かしを食らう。一方、モウは期待を裏切らない濃厚でミルク感が強いバニラを堪能することができます。
軽いくちどけと程よい濃厚さを求めるならsof'(ソフ)を、王道の濃厚なバニラミルクを味わいたいならMOW(モウ)を…といったところ。
原材料を見ても、モウはハーゲンダッツやレディーボーデンのような高級アイスを思わせる単純かつ無駄がない、素材の味を可能な限り引き出す構成なのに対し、ソフは余計なものが散見される。
ソフ発売時には「乳業とまったく関係がない赤城乳業が初めて乳業らしいアイスを発売した」なんて話題になったが、そんな大したものじゃないよ。個人的には明治のファミリアに毛が生えたレベルの普通のアイス。
森永乳業の本気が垣間見えるモウと、悪ノリ・悪ふざけが目立つ赤城乳業のソフ…この2つを比べることは、森永乳業に対しあまりに失礼だったと痛感した。
くだらないCMを製作したり、奇をてらった薄っぺらい商品を開発したり、その原資を稼ぐためか容赦なく値上げ・ステルス値上げしたり…そんなことをする前にもっとやるべきことがあるんじゃないかな?