シャビィの値上げ・ステルス値上げ情報

シャビィの値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー 赤城乳業株式会社
商品名 シャビィ
内容量 180ml
参考小売価格 150円(税別)
原材料
(オレンジ)
オレンジ果汁、砂糖、みかんシラップづけ、みかん果汁、リキュール、食塩/安定剤(増粘多糖類)、酸味料、香料、甘味料(ステビア、スクラロース、アセスルファムK)、野菜色素
栄養成分
1個(180ml)
エネルギー 91kcal
たんぱく質 0.5g
脂質 0g
炭水化物 23.1g
食塩相当量 0.04g
発売日 1986年頃?

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
2000年時点 220ml 100円
2008年3月~ 185ml 100円
2011年3月~ 200ml 100円
2016年4月~ 200ml 120円
2017年4月~ 180ml 120円
2019年3月~ 180ml 130円
2022年10月~ 180ml 140円
2023年10月~ 180ml 150円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
220ml→185ml 復刻風デザインでリニューアル。
185ml→200ml より大容量に、よりジューシーにリニューアル。
100円→120円 世界的な食品需要の変化や物流費・原材料などの需要逼迫と価格高騰に加え、人手不足による人件費高騰が顕著で、自社企業努力でのコスト削減が限界を超えたため。
200ml→180ml 果汁量がアップしてより濃く、食感はよりやわらかに。オレンジ果汁を50%使用し、ジューシーなオレンジの味わいが楽しめる。
120円→130円 物流費や人手不足による人件費の高騰、原材料および包装資材価格の上昇による製造コストの上昇が続き、自社努力でのコストアップ吸収が極めて困難になったため。
130円→140円 急激な円安から、原材料価格、容器包装価格、物流費、人件費、エネルギ―コストなどあらゆるコスト上昇が進み、経営の合理化・効率化で吸収することが極めて困難になったため。
140円→150円 原材料価格、容器包装価格の上昇、物流費の上昇、加えて人件費、エネルギーコストなどあらゆるコストの上昇が続いているため、やむを得ず一部商品の価格改定実施を決定。

参考サイト
公式サイト 赤城乳業株式会社
2000年 220ml 100円 赤城乳業 商品リスト
2008年 185mlに実質値上げ 食@新製品
2011年 200mlに実質値下げ 日本食糧新聞
2016年 120円に値上げ 赤城乳業 商品一覧
2017年 180mlに実質値上げ アイスクリームファン
2019年 130円に値上げ 赤城乳業 ニュース
2022年 140円に値上げ 赤城乳業 ニュース
2023年 150円に値上げ 赤城乳業 ニュース

シャビィの値上げ解説

レモン味のかき氷の上にスライスしたレモンが乗ったアイスといえば…そう、フタバ食品の「サクレ」ですよね。そんなサクレのパク…もとい、非常によく似た商品として君臨するのが赤城乳業の「シャビィ」です。

サクレ同様レモン味にはスライスしたレモンを乗せたシャビィ、もうもろパクリですね。しかし、レモンが特徴的なサクレに対し、シャビィは元々オレンジに特化したかき氷だったんですよね。もちろんオレンジスライスは…乗ってない。

シャビィが発売されたのは1980年代で、1985年に発売されたサクレと同時期、もしくは若干遅れて発売されたと思われます。

確認できるかぎり、2000年時点でのシャビィにはオレンジしか存在せず、内容量は220mlで価格は税別100円となっていました。

しかし2008年に行われたリニューアルにより内容量は一気に185mlに激減。この時期は赤城乳業に限らずアイスや菓子など様々な商品が値上げ・ステルス値上げされたため、シャビィもその波に飲まれたといったところか。

とはいえ、本家サクレが200mlを維持する中、“類似品”のイメージが強いシャビィが185mlでは売れるはずないよねぇ。赤城乳業もそれを痛感したのか、2011年には内容量を200mlに増やす実質値下げを行っています。

しかも、それまでのシャビィはサクレに比べやや平べったいカップだったのに、このリニューアルでサクレそっくりの形状に。

ほとんど同じシャビィとサクレのパッケージ

「プライドなどクソくらえ、勝てば官軍じゃあー!」…という赤城乳業の心の声が聞こえてきそうだ。ただ、知名度で劣るのにサクレより大容量にせず横並びにしたあたりに、くだらないプライドの残滓が見え隠れする。

2016年4月には原材料価格の高騰などにより20%の値上げとなる120円に。サクレも2016年4月1日に120円に値上げしているから、相変わらずの横並び状態。

しかし赤城乳業は2017年に大きな決断をします。内容量を200mlから180mlに減らし、以前の平べったいカップに戻したうえで、果汁・果肉の割合を大幅に増やしたのです。ご丁寧に「濃厚」と謳い果物感をアピール。

具体的にはサクレレモンの「果汁・果肉5%」に対しシャビィレモンは11%、サクレオレンジの「オレンジ果汁13%・みかん果肉5%」に対し、シャビィオレンジは「オレンジ果汁50%・みかん果汁・果肉5%」といった具合。

ガチンコ勝負じゃサクレに勝てないから差別化を図ったのでしょう。オレンジは果汁濃度勝負、レモンは相変わらずレモンスライス入りという点は変わらず、明確な差別化…とまでは言えないものの、味で勝負しようという姿勢は評価できる。(偉そう)

しかし2019年に130円、2022年140円、2023年10月には150円に値上げ。現在サクレの希望小売価格は140円と10円安く、果汁や果肉も大差ないとなれば、シャビィのアドバンテージはないに等しい。

知名度・内容量に加え価格も劣るとなっては、もはやシャビィに存在理由はない。

この2つの商品を比較した場合、世間的にはフタバ食品のサクレが第一選択肢であり、シャビィは「サクレがなかった場合の代替品」「なんとなく似た商品」という認識の人が多いというのが実情。

そもそもシャビィは見た目で損していると思うんですよね。

200mlに増量した際にサクレとほとんど同じ容器とした点については「赤城乳業はプライドがないんだなぁ」と感じつつも、ある意味では正解だった気がする。「ま、ほとんど同じだし、こっちでもいいか」という消費者も多いだろうからね。

しかし現在のシャビィは180mlとサクレより20ml少ないうえに、それを視覚的にもはっきりと認識できる低めの容器。

サクレよりシャビィの容器の方が低い

そりゃサクレ買うよ。サクレの方がいかにも大容量だし、昔から一貫している形状の容器には安心感がある。一応シャビィの方が果汁や果肉の割合が多いものの、はっきり言って味に大差ないしね。

元々シャビィが力を入れていたオレンジであれば、果汁の多さからシャビィを選ぶ…かどうかも微妙なところ。それだけサクレの壁は厚い。

暑い時期にガーッと食べたい安価な市販のかき氷に果汁や果肉の割合など求めないよ…というのが消費者の最大公約数的な思考なんじゃないかな?

シャビィは果汁や果肉にこだわるのをやめ、明らかに大きいと分かる容器に「果汁1%未満」で内容量250mlくらいにすればサクレに対抗できるんじゃない?(適当)

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