クッキー&クリームの値上げ・実質値上げ情報

クッキー&クリームの値上げ・実質値上げ情報
メーカー 森永乳業株式会社
商品名 クッキー&クリーム
内容量 45ml×5本
参考小売価格 420円(税別)
原材料 乳製品(国内製造、オーストラリア製造、その他)、砂糖、クッキー、水あめ、植物油脂、加糖卵黄(卵黄、砂糖)/香料、乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、カロテン色素、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆を含む)
栄養成分
1本(45ml)
エネルギー 73kcal
たんぱく質 1.2g
脂質 3.5g
炭水化物 9.1g
食塩相当量 0.09g
発売日 1990年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
1990年~ 6本 不明
2001年時点 60ml×7本 300円
2003年8月~ 55ml×6本 300円
2007年3月時点 50ml×6本 300円
2008年12月時点 55ml×6本 300円
2015年3月~ 55ml×6本 330円(オープン価格化)
2018年3月~ 45ml×6本 330円
2019年3月~ 45ml×6本 350円
2022年6月~ 45ml×6本 380円
2023年3月~ 45ml×6本 400円
2024年9月~ 45ml×5本 420円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
2003年8月
420ml→330ml
バニラアイスのクリーミー感がアップ。おしゃれな形状に変更。おいしくなったことが伝わりやすいパッケージデザインに変更。(種類別アイスミルクからアイスクリームにグレードアップ)
2007年時点
330ml→300ml
なし
2008年時点
300ml→330ml
なし(種類別アイスクリームからアイスミルクへ)
2015年3月
300円→330円
なし(オープン価格化)
2018年3月
330ml→270ml
なし
2019年3月
330円→350円
なし
2022年6月
350円→380円
なし
2023年3月
380円→400円
なし
2024年9月
270ml→225ml
400円→420円
なし

参考サイト
公式サイト 森永乳業株式会社
2001年 420ml 300円 森永乳業 商品紹介
2003年 330mlへ大幅実質値上げ 森永乳業 商品紹介
2007年 300mlに実質値上げ 森永乳業 商品紹介
2008年 330mlへ実質値下げ 森永乳業 商品紹介
2018年 270mlに実質値上げ 森永乳業 商品紹介
2024年 225ml&420円に大幅値上げ 森永乳業 商品紹介

クッキー&クリームの値上げ解説

人気アイスを数多く抱える森永乳業の中において、「極悪」と呼べるほどの値上げが行われているのが「クッキー&クリーム」です。もうね、本当に質が悪い。

森永乳業のクッキー&クリームが発売されたのは1990年、ブランドはエスキモー。当時の具体的な内容量は分からないものの、パッケージには「6本」の文字が見て取れます。本数こそ現在と同じだが、写真の商品を見るに1本1本はかなり大きそう。

エスキモー クッキー&クリーム発売時のパッケージ

価格はちょっと読み取れないものの、「種類別アイスクリーム」の文字が。発売時は質の高いアイスだったことが伺えます。

それからどういった経緯を辿ったかは不明ながら、2001年時点のクッキー&クリームの規格は60ml×7本の計420ml、価格は税別300円となっており、種類別はアイスミルクに。本数は増えたがアイスとしてはグレードダウンしているな。

エスキモー クッキー&クリーム7本入り300円時

とはいえ、種類別アイスミルクでクッキーが練り込まれ、420ml入り300円というのはまあまあお得感がある。少なくともこの時点でのクッキー&クリームは比較的良心的だったといえるでしょう。

しかし、2003年になるとそれまでの60ml×7本から一気に55ml×6本に減量。420mlがいきなり330mlになったのだからただ事ではない。値上げ理由も「おしゃれな形状に」とか意味わからん。

「細い=スタイリッシュ」という強引な理屈で内容量をガッツリ減らし、必死になって正当化しようとしている印象。

ただし、このリニューアルでは乳脂肪分3.0%以上の種類別アイスミルクから、乳脂肪分8.0%以上の種類別アイスクリームにグレードアップしている点に注目。

森永乳業 クッキー&クリーム 種類別アイスクリーム

内容量こそ大幅減ながら、種類別アイスクリーム化という目に見える形で質を高めた点は評価したい。…まあ、元々発売時はアイスクリームだったのだから、グレードアップというのもちょっと違う気もするが…

その後2007年頃には50ml×6本の計300mlに実質値上げ。いくらアイスクリーム化したとはいえ、ここまで露骨に減らされると不信感が出てくるな。

そして運命の2008年―

2008年といえば森永乳業に限らず多くのメーカーがアイスの値上げ、もしくは価格を据え置いたまま内容量を減らす「実質値上げ」を行った時期。しかしクッキー&クリームは逆に330mlへと“実質値下げ”に踏み切ったのです。

「やるじゃん、森永乳業(エスキモー)」と思ったあなた、ちょっと待って、これには大きな裏があるの!

そう…

森永乳業 クッキー&クリーム アイスクリームからアイスミルクへ

まさかのアイスミルク化。

いやいや、ちょっと待てよと。お前は種類別アイスクリームにグレードアップするというのを免罪符に、60ml×7本から55ml×6本への内容量大幅減に踏み切ったんじゃないのかよ。

たった5年でアイスミルクに逆戻り? しかも内容量はアイスクリーム化の時と同じ330mlのまま? なにこの消費者を舐めきったクソ対応。

そういえば森永乳業はチェリオでも同じようなことをしていたな。

100円から120円に値上げする際に、それまでの「ラクトアイス+ピーナッツ入りチョコ」から「アイスミルク+アーモンド入りチョコ」にグレードアップしたものの、たった2年ほどでラクトアイス+ピーナッツに戻し、しかも価格は120円のまま。

なんだろうね、体質なのかな? 森永乳業にはピノやパルム、MOWといった素晴らしいアイスがあるだけに、こういった対応を見るとがっかりするな。

その後もクッキー&クリームの鬼畜のような値上げは留まるところを知らない。

多くの単品売りのアイスが120円から130円へ、マルチアイスが300円から330円に値上げされた2015年になると、クッキー&クリームはそれまでの300円からオープン価格に変更。

メーカーが希望小売価格を設定しないという建前上、クッキー&クリームの値上げは行われていないことになりますが、他のマルチアイスが330円になっている状況において小売店がクッキー&クリームだけ300円という認識でいるはずがない。

他のアイスと足並みを揃え卸価格自体を引き上げているのは想像に難くないしな。オープン価格化は値上げを隠すための措置としか思えない。

さらに2018年には内容量を45ml×6本の計270mlに減らすという豪快なステルス値上げも敢行。もちろん種類別アイスミルクのままでだ。比較的歴史の長い商品をよくここまで貶めることができるなと逆に感心する。

その後も森永乳業のアイスの値上げは続くことになるが、クッキー&クリームはオープン価格であるため値上げのアナウンスは一切なし。しかし他のマルチアイス同様2019年350円、2022年380円、2023年400円と値上げされたと考えられます。

ただ、2022年中ごろから2024年までクッキー&クリームは森永乳業の公式サイトからいったん姿を消しているんですよね。その間は販売を終了していたのかもしれないが、一方でネット上にはクッキー&クリームの情報は存在する…どっちなんだろう?

で、2024年9月頃にしれっと公式サイトに復活するんだけど…内容量はさらに1本減り45ml×5本となり、さらにオープン価格から希望小売価格表示へと変更したらしく「420円(税別)」の文字が…

いやいや、ちょっと待てよと。2003年まで420ml入り300円だったアイスが、たかだか20年そこそこで225ml入り420円になるのか?

mlあたりの単価を比べてみると、420ml・300円の段階では1mlあたり0.71円、225ml・420円の現在は1.87円…つまり約2.6倍高くなった計算になる。

数ある明治乳業のアイスの中でも…というか、他メーカーのアイス含めクッキー&クリームの値上げの歴史は最悪の一言。当然ながら割高感てんこ盛りだし、何よりこの商品に対する企業姿勢には反吐が出る。

「どうしてもこのアイスじゃないといや」という人以外は別の商品を購入することを強く勧める。クッキー&クリームより美味しくてコストパフォーマンスに優れる商品はごまんと存在するのだから。

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