モナ王の値上げ・実質値上げ情報

モナ王の値上げ・実質値上げ情報
メーカー 株式会社ロッテ
商品名 モナ王
内容量 160ml
参考小売価格 160円(税別)
原材料 乳製品、砂糖、モナカ(卵・小麦を含む)、植物油脂、水あめ、デキストリン/加工でん粉、乳化剤(大豆由来)、安定剤(増粘多糖類)、膨張剤、香料、甘味料(アセスルファムK)、着色料(クチナシ、アナトー)
栄養成分
1個(160ml)
エネルギー 225kcal
たんぱく質 3.6g
脂質 10.9g
炭水化物 28.2g
食塩相当量 0.15g
発売日 1996年3月

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
2001年時点 180ml 100円
2007年3月~ 160ml 100円
2008年3月~ 160ml 120円
2015年3月~ 160ml 130円
2019年3月~ 160ml 140円
2022年7月~ 160ml 150円
2023年3月~ 160ml 160円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
180ml→160ml ラクトアイスからアイスミルクへとグレードアップ。モナカの山を3つから8つに変更し食べやすさアップ。
100円→120円 乳製品および油脂類や果汁などの原料価格の高騰や資材価格の上昇が企業努力で対応できる範囲を超えたため。
120円→130円 新興国の経済発展による食糧需要の増大やエネルギーコストの上昇により、商品の原材料及び資材の価格が高騰しているため。
130円→140円 物流費や人手不足による人件費の高騰、一部原材料および包装資材価格の上昇による製造コストの上昇が自助努力で吸収可能な限界を超えたため。
140円→150円 近年、原材料や梱包資材の価格、物流コストの上昇が続いており、企業努力によるコスト上昇の吸収が困難な状況になったため、やむを得ず価格改定を実施。
150円→160円 引き続きアイスクリーム市場を取り巻く環境は、物流費や原材料、包装資材価格の上昇が続いており、企業努力によるコスト上昇分の吸収が限界を超えたため。

参考サイト
公式サイト 株式会社ロッテ
2001年 180ml 100円 日本食糧新聞
2007年 160ml 100円 日本食糧新聞
2008年 120円へ値上げ ロッテ ニュースリリース
2015年 130円に値上げ exciteニュース
2019年 140円に値上げ ロッテ ニュースリリース
2022年 150円に値上げ ロッテ ニュースリリース
2023年 160円に値上げ ロッテ ニュースリリース

モナ王の値上げ解説

アイスモナカ界の2大巨頭の一角であるロッテのモナ王。チョコモナカジャンボに対し「チョコなど邪道だ」と言わんばかりにバニラのみを詰め込んでいる姿勢にはある種の潔さを感じる。

確認できる範囲では2001年時点でのモナ王の内容量は180mlで価格は税別100円。「王」の名に恥じないコストパフォーマンスの高さである。

しかし2007年になって180mlだった内容量は160mlへ。価格据え置きであるため単純に考えれば“実質値上げ”と判断しそうなものの、このタイミングで「ラクトアイス」から「アイスミルク」へグレードアップしているから悩ましい。

それまでの「無脂乳固形分9.0%、植物性脂肪分9.0%」から「無脂乳固形物9.0%、乳脂肪分3.0%、植物性脂肪分6.0%」へと変更しアイスミルクになったことで濃厚さやコクが増したのは間違いないでしょう。

だからこの際180mlから160mlへの内容量減には目をつぶろうではないか。(何様)

問題はその後である。160mlへと内容量を減らした翌年2008年に、それまでの税別100円から120円へと大幅に値上げしたのです。モナ王に限らず、原材料価格の高騰を理由に多くのアイスが大幅値上げされる事態に。

その後も値上げは続き、2015年には130円、2019年140円、2022年150円、2023年3月には160円へと値上げ。180ml100円とコストパフォーマンス抜群だったモナ王も、相次ぐ値上げで160ml・160円。かつてのコスパの高さは消え去ってしまった。

1mlあたりの単価で見てみると、2000年当時は1mlあたり0.555円で、現在は1円ちょうど。つまり2007年の実質値上げから12年でモナ王は約1.8倍高くなった計算。うんざりするね。

で、改めてモナ王は「アイスモナカの王様」と呼べるのか考えてみる。

前述の通りアイスモナカはロッテのモナ王と森永製菓のチョコモナカジャンボの2強状態。純粋なバニラのみのモナ王に対し、チョコモナカジャンボはモナカの内側をチョコでコーティングし、しかもバニラ内部に板チョコまで入っている。

ちなみにモナカ部分も大きく異なる。モナ王がしっとり柔らかなのに対し、チョコモナカジャンボはバニラの水気をチョコレートでガードしていることもありパリパリなのだ。このへんは好みが分かれるところ。

内容量はモナ王160mlに対しチョコモナカジャンボは150mlで価格はどちらも160円。種類別アイスミルクという点も同一。

内容量的にはモナ王の方が10ml多いものの、チョコレートをふんだんに使い、作りも凝っているチョコモナカジャンボの方が明らかにお得感がある。

バニラのみのアイスモナカが食べたい、チョコがあまり好きではないといった特段の理由がなければ、チョコモナカジャンボを手に取る人が多いかと。チョコ好きの私がチョコモナカジャンボを選ぶ確率に至っては1億万%ですよ。

ただ、モナ王の比較対象としてチョコモナカジャンボはちょっと違う気もする。なぜならチョコモナカジャンボには、姉妹品でかつバニラがメインの「バニラモナカジャンボ」があるから。モナ王バニラの純粋な対抗馬はこっちだろう。

で、モナ王とバニラモナカジャンボを比較すると、価格は同じ、内容量はモナ王160mlに対しバニラモナカジャンボは150ml。一見するとモナ王に軍配が上がりそうではある。

しかしもうちょっと詳しく見てみると、バニラモナカジャンボはチョコモナカジャンボ同様モナカの内側をチョコレートでコーティングしている。ホワイトチョコだから目立たないが、これによりパリパリのモナカを実現。

また、モナ王は乳脂肪分3.5%に植物性脂肪分6.0%の種類別アイスミルクであるのに対し、バニラモナカジャンボは乳脂肪分8.0%の種類別アイスクリーム。どう考えてもバニラモナカジャンボの方が格上。「王」が聞いて呆れる。

モナ王とバニラモナカジャンボの成分比較

とはいえ、アイスミルクの方があっさりしていて好きという人もいるだろうし、モナ王のしっとり系モナカが良いという意見もあるでしょう。客観的に質や数字だけで見れば「バニラモナカジャンボの方がお得感がある」というだけの話。

内容量減や実質値上げが相次ぎずいぶん高くなってしまったモナ王だが、大手メーカーのアイスモナカの中においては価格に対し最も量が多い点は変わらない。その点に関しては「王」と言えるだろう。

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