ピノの値上げ情報

ピノの値上げ情報
メーカー 森永乳業株式会社
商品名 PINO(ピノ)
内容量 10ml×6粒
参考小売価格 180円(税別)
原材料
(バニラ)
乳製品(国内製造、オーストラリア製造、その他)、チョコレートコーチング、砂糖、水あめ/乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、(一部に乳成分・大豆を含む)
栄養成分
1粒(10ml)
エネルギー 31kcal
たんぱく質 0.4g
脂質 2.0g
炭水化物 2.9g
食塩相当量 0.01g
発売日 1976年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
1976年~ 10ml×6粒 100円
1990年頃 10ml×6粒 120円
1996年~ 10ml×6粒 100円
2008年3月~ 10ml×6粒 120円
2015年3月~ 10ml×6粒 130円
2019年3月~ 10ml×6粒 140円
2022年6月~ 10ml×6粒 150円
2023年3月~ 10ml×6粒 160円
2024年9月~ 10ml×6粒 170円
2025年9月~ 10ml×6粒 180円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
1990年頃
100円→120円
なし
1996年
120円→100円
20周年記念として6粒入りを通常の120円から謝恩価格100円に。
2008年3月
100円→120円
乳原料の高騰や穀物類の不足、原油高等による資材価格の高騰に対し、企業努力のみのコスト吸収が限界を超えたため。
2015年3月
120円→130円
世界的な需要増加による乳原料やチョコレートの価格高騰、エネルギーコストの上昇により。
2019年3月
130円→140円
物流費や人手不足による人件費の高騰、一部原材料および包装資材価格の上昇による製造コストの上昇が自助努力で吸収可能な限界を超えたため。
2022年6月
140円→150円
原料である輸入乳原料、油脂、チョコレート、砂糖等の世界的需要増加により原料価格が高騰。包装資材も高値で推移しており、企業努力によるコスト低減が限界を超える水準に至ったため。
2023年3月
150円→160円
原材料および包装資材の価格やエネルギーコストが上昇、人手不足の深刻化による人件費や物流費も高騰しており、安全・安心な商品を供給していくため価格改定。
2024年9月
160円→170円
原材料および包装資材の価格やエネルギーコストが上昇していることに加え、人手不足の深刻化による人件費や物流費も高騰しており、これらの傾向は今後も継続することが予想されるため。
2025年9月
170円→180円
原材料および包装資材の価格やエネルギーコストが上昇していることに加え、人手不足の深刻化による人件費や物流費も高騰しており、これらの傾向は今後も継続することが予想されるため。(コピペ)

参考サイト
公式サイト 森永乳業株式会社
発売時 初代パッケージ画像
1990年頃 120円に値上げ 1990年頃のCM画像
1996年 100円に値下げ ピノヒストリー
2008年 120円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2015年 130円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2019年 140円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2022年 150円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2023年 160円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2024年 170円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2025年9月 180円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース

ピノの値上げ解説

森永乳業のアイスといえばプレミアム感のある「パルム」が存在感を増していますが、歴史や親しみやすさ、知名度などトータルでみれば「PINO(ピノ)」が看板商品である点に疑いようはありません。ちなみにかつてはエスキモーブランドだった。

「ピノ」と聞いて異常に足の速い野球選手を思い浮かべる人は、かつて野球ゲームが好きだったおっさんと推測される。ほとんどの人は意味が分からないだろうが。

現存する森永乳業のアイスとして最も古いピノが発売されたのは1976年。価格は100円と現在よりずっと安かった一方で、6粒入りという点は40年以上経った今も不変。

発売当時のピノ

でも、1976年当時の100円って今の価値に直せばそれなりに高価だったんだろう。

その後、明確な時期は分からないものの、1990年頃に120円に値上げしています。渡辺満里奈さんが出演していたCMにて120円とはっきり確認できる。

1990年頃120円に値上げされたピノ

ピノ発売から20周年という節目にあたる1996年になると、それまでの120円から謝恩価格の100円に値下げ。同時にピノ チョコアソートも24粒から28粒に増量しています。現在では考えられないステキ対応。

ま、「謝恩」と謳いつつも本当は原材料価格の下落を消費者に還元したというのが実情なのだろう。実際この頃はカカオ豆の価格がかなり安い水準にありましたからね。とはいえ十分良心的な対応。

ピノが値下げされた本当の理由

しかしその後は一貫して値上げ傾向。2008年に再び120円へ値上げされたのを皮切りに、2015年130円、2019年140円、2022年150円、2023年160円、2024年9月170円、2025年9月180円へと価格改定。

一方、内容量に関しては10ml×6粒で一貫しています。一部では「1粒1粒がもう少し小さくて8粒だった時期があった」という説があるも、出所が確かな情報や証拠は一切見つからなかった。類似品をピノと勘違いしている可能性も。

他のパーソナルアイス(単品アイス)と同じペースで値上げしてはいるものの、多くのアイスで実施されている内容量減(ステルス値上げ)は行っていない点は評価できる…のか?

だってピノの内容量は計60mlだよ? いくら無脂乳固形分10.0%、乳脂肪分8.0%の種類別アイスクリームとはいえ割高感は拭えない。

ピノと並び同社のアイスの二大巨頭といえるパルムは、同じく種類別アイスクリームで価格はピノと同じ180円、内容量は90mlなのよ。ピノは1粒1粒が小さく容器もやや特殊という点にコストがかかっているのは理解できるが…

ピノは小さい中に美味しさがギュッと詰まっている…というのは理解できる。確かに文句なく美味しい。んが、私のような目方あたりの価格ばかりに目が行く貧乏人にとってピノは雲の上の存在。後光が差して見えるほど。

値上げが行われていない100円時代ならまだしも、実勢価格でも120円前後である現状、ピノにはなかなか手が出ず、いつの間にか量が多いラクトアイスを手に取っている始末。

深く考えることなくピノを買い物かごに放り込める人間になりたいものだ。

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