森永れん乳氷の値上げ・ステルス値上げ情報

森永れん乳氷の値上げ・ステルス値上げ情報
メーカー 森永乳業株式会社
商品名 森永れん乳氷
内容量 160ml
参考小売価格 140円(税別)※2024年9月販売終了
原材料 乳製品、砂糖、異性化液糖、水あめ、でん粉、食塩、香料、安定剤(増粘多糖類)、乳化剤
栄養成分
1カップ(160ml)
エネルギー 172kcal
たんぱく質 3.0g
脂質 3.5g
炭水化物 32.1g
食塩相当量 0.14g
発売日 2005年

価格・内容量推移
年月日 内容量 参考小売価格(税別)
2005年~ 180ml 100円
2016年~ 180ml 120円
2018年~ 160ml 130円
2019年3月~ 160ml 140円
2024年9月~ 販売終了

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
100円→120円 なし
180ml→160ml
120円→130円
なし
130円→140円 物流費や人手不足による人件費の高騰、一部原材料および包装資材価格の上昇による製造コストの上昇が自助努力で吸収可能な限界を超えたため。

参考サイト
公式サイト 森永乳業株式会社
180ml 100円 森永乳業 商品紹介
2016年 120円に値上げ 森永乳業 商品紹介
2018年 160ml&130円に値上げ 森永乳業 商品紹介
2019年 140円に値上げ 森永乳業 ニュースリリース
2024年 販売終了 森永乳業 お客さま相談室

森永れん乳氷の値上げ解説

森永乳業のれん乳氷シリーズの1つである「れん乳氷」。その名が示す通りシリーズど真ん中のカップアイスとなっています。

内容量180ml、税別100円という価格でれん乳氷が発売されたのが2005年。昔のパックアイスのような半透明の容器ではないものの、その形は懐かしさを感じさせるものでした。しかも内容量はスーパーカップや爽に迫る180mlとたっぷり。

2005年発売時のれん乳氷のパッケージ

歴史ある森永乳業の練乳に描かれている仔牛をパッケージにそのまま使用し、内容もシャリシャリの氷に甘い練乳を組み合わせるという、昔ながらの王道の味。上手に“古さ”を取り入れた商品と言えるでしょう。

2008年に大半の単品売りアイスが120円に値上げされる中、れん乳氷は100円を堅持していたこともあり、コストパフォーマンスは非常に優れていました。

しかし2016年になり突如120円に値上げ。ただ、他のアイスは2015年に130円に値上げされていたため、それでもれん乳氷は安かった。

…が、2018年になると「リニューアル」と称して内容量をそれまでの180mlから160mlへと減らしたうえ、価格も120円から130円へ。2019年には他のアイスと同調するように140円へと値上げするなど、かつてのコスパの高さは霧散した。

しかもそのリニューアルでパッケージは昔のカップアイスっぽいものから現代的なものに。蓋の縁に山があるプラスチック製から、ペナペナの紙とビニールを組み合わせたような蓋を接着する形になっています。

改悪ここに極まれり。

味自体は変わっていないため、昔を懐かしみたいというのであれば食べる価値はあるだろう。思い出補正も加わって本来のパッケージング以上の価値が見出せる。

しかし、ただ単に美味しいアイスが食べたいのであれば、よほどの練乳好き以外は他の商品を手に取ったほうがいいかと。値上げで価格や内容量が平凡になってしまった以上、わざわざこれを選ぶ理由はない。

企業が利益を追求するのは当然なんだけど、その結果長所やアイデンティティを消してしまっては本末転倒。価格も内容量も周りの商品群に合わせて横並び…なんだろうね、このいかにも日本らしい右へ倣え根性は。

しかし、2022年かられん乳氷は他のアイスと違う道を歩み始める。他のパーソナルアイス(単品アイス)が2022年150円、2023年160円、2024年170円と値上げする中、れん乳氷は140円を貫いていたのだ。

1917年に練乳を製造・販売する会社としてスタートした森永乳業とあって、練乳に対する特別な想いがあって値段を据え置いていたのかもしれない…と考えるのは、あまりにもお人好しすぎるか。

しかし、そんなれん乳氷も2024年9月30日をもってシリーズ全体が販売終了となってしまった。あっさり切り捨てるあたり、森永乳業に練乳に対する特別な想いなど微塵も残っていなかったらしい。

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