明治 ファミリアの値上げ情報
メーカー | 株式会社 明治 |
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商品名 | ファミリア |
内容量 | 2000ml |
参考小売価格 | オープン価格 |
原材料 (バニラ) |
水あめ、ぶどう糖果糖液糖、乳製品、植物油脂、砂糖、デキストリン/乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、着色料(V.B2、カロチノイド)、(一部に乳成分・大豆を含む) |
栄養成分 1個(2000ml) |
エネルギー 2176kcal たんぱく質 33.4g 脂質 96.7g 炭水化物 293.0g 食塩相当量 1.1g |
発売日 | 1980年代 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1980年代 | 2000ml | 1,000円 |
2015年3月~ | 2000ml | オープン価格 (値上げ) |
2019年3月~ | 2000ml | オープン価格 (値上げ) |
2022年6月~ | 2000ml | オープン価格 (値上げ) |
2023年3月~ | 2000ml | オープン価格 (値上げ) |
2024年9月~ | 2000ml | オープン価格 (値上げ) |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
2015年 値上げ | 乳原料や植物性油脂、エネルギーコストなどの価格が高騰しており、企業努力の範囲内では吸収できない状況となったため。 |
2019年 値上げ | 人件費や物流費の上昇、原材料価格の高騰により、現状の価格設定による販売の継続が難しい状況となったため。 |
2022年 値上げ | 世界的な需要拡大や生産地の天候不順などの影響により原材料価格が上昇。またエネルギーコストなど諸経費も高止まりし、現状の価格や内容量による販売の継続が難しい状況となったため。 |
2023年 値上げ | 世界的な需要拡大により海外乳原料、油脂といった原材料価格が上昇。さらに原油価格高騰の影響による物流費コストや包装材価格も上昇しており、現状の価格による販売の継続が難しい状況に。 |
2024年 値上げ | 世界的な需要拡大などの影響により多くの原材料について高止まりの状態が続き、原油価格高騰による物流コストや包装材価格も上昇。加えてエネルギーコストなども高止まりしているため。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 株式会社 明治 |
発売時 2000ml 1,000円 | 商品画像 |
2015年 値上げ | 明治 プレスリリース |
2019年 値上げ | 明治 プレスリリース |
2022年 値上げ | 明治 プレスリリース |
2023年 値上げ | 明治 プレスリリース |
2024年 値上げ | 明治 プレスリリース |
明治 ファミリアの値上げ解説
明治が誇る(?)大容量安物アイス「ファミリア」は1980年代の発売時から2000mlという容量を守り続けています。一方で価格に関しては複数回値上げされています。
いつくらいまでかは不明ではあるものの、昔のパッケージには「1,000円」の文字が見て取れる。しかし、いつの頃からかオープン価格に変更。値上げへの布石にも感じる嫌な兆候だな。
オープン価格になった際に、それまでの希望小売価格1,000円から卸価格や想定価格がどの程度変更になったのかは不明。ただ、2015年と2019年に値上げするとプレスリリースで公式に発表されています。
また、2022年6月と2023年3月、2024年9月に明治の多くのアイスが値上げされ、ファミリアも対象に含まれています。
オープン価格であるためどの程度の値上げになっているは読み取れないものの、2015年の値上げ幅は全体で8.3~10.5%、2019年が6.1%~10.0%、2022年は6.7~8.6%、2023年は4.2~9.1%、2024年5~11%となっている。
2023年と2024年の値上げは出荷価格であること、ファミリアは一応「お得な大容量アイス」である点などを鑑みるに、仮に2015年まで想定小売価格が1,000円だったとすると、現在は1,300~1,400円といったところか。
実感としては2018年あたりに比べ実勢価格が200円ほど上がっている印象。かつて安めのスーパーでは500~600円くらいで買えたファミリアが、現在は700~800円くらいになっている。それでも1mlあたりの単価は激安だから、たまに買っては貪ってるけどな。
だってさ、同じ明治のエッセルスーパーカップの実勢価格が200ml・120円だとすると、1mlあたりの単価は0.6円。一方、ファミリアは2000ml・800円と想定しても1mlあたり0.4円。圧倒的に安いからね。
ただし、味に関しては期待してはいけない。
スーパーカップの超バニラとファミリアは同じ種類別ラクトアイスながら、味はエッセルスーパーカップのほうが数段美味しいし、そもそもファミリアはやたらと空気が多い印象で妙にふわふわしている。空気でかさ増し的な?
そのあたりはカロリーなどの栄養成分にも現れており、エッセルスーパーカップ 超バニラ(200ml)とファミリアのバニラ200ml分を見比べてみると…
ファミリア | 超バニラ | |
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無脂乳固形分 | 8.0% | 8.5% |
植物性脂肪分 | 8.0% | 13.0% |
カロリー | 218kcal | 374kcal |
たんぱく質 | 3.3g | 5.6g |
脂質 | 9.7g | 23.4g |
炭水化物 | 29.3g | 35.3g |
スーパーカップは種類別ラクトアイスのわりに、ある程度の濃厚さを感じることができる味付けに仕上がっている…が、それが災いしてか植物性脂肪分が多く脂質が桁違い。もちろんカロリーも凄まじい。
一方ファミリアは妙にふわふわで柔らかいし、濃厚さのかけらもないがカロリーは低めと、ラクトアイスのお手本のような安っぽさが味わえ、人によっては「まずい」と感じるでしょう。でも安くてたっぷり食べられる。これ重要。
実際にエッセル スーパーカップの超バニラ(200ml)とファミリア200ml分の重量を量り比べてみると、スーパーカップが160g前後なのに対し、ファミリアは110~120gしかない。同じ200mlでだ。そりゃふわふわしてるはずだわ。
同じラクトアイスでもこれだけ違うわけだ。2000mlという数字だけ見ればお得に感じるかもしれないが、「ml」はあくまでも体積。スーパーカップの3分の2程度の比重しかないことを考えると決してお得ではないのかもしれない。
はっきり言ってしまえばファミリアはラクトアイスの中でも最低レベルの「THE 安物」。ファミリアを700~800円出して買うなら、スーパーカップの超バニラを10個1,000円で買った方が幸せになれるし、実質的に量も多く食べられる。
でもね、ファミリア発売時の商品画像をよく見てみると…
品名アイスクリームという文字が見える。大きく書かれている「Vanilla8%」というのは乳脂肪分のことを指しているのかもしれない。であればファミリアはかつて種類別アイスクリームだった可能性が高い。
もしそうなら、ラクトアイス化は実質値上げと言ってもいいでしょう。
また、実はイオンのプライベートブランドであるトップバリュの2Lバニラアイスも税別798円で買えるんだよね。
こちらは乳脂肪分10.0%使用した紛れもない種類別アイスクリームとあって、当然ながらエッセルスーパーカップ 超バニラより濃厚なバニラが味わえる。ファミリアの唯一のアイデンティティーである「安さ」を脅かす存在だな。
とはいえ、業務スーパーなど格安スーパーやディスカウントストアでは800円以下で買えるファミリアの安っぽい味に懐かしさや安心感を得る人もいるでしょう。何も考えずアイスを貪りたい人にはおすすめの一品。