パティーナの値上げ・実質値上げ情報
メーカー | 江崎グリコ株式会社 |
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商品名 | パティーナ |
内容量 | 21ml×20本 |
参考小売価格 | 550円(税別) |
原材料 (チョコ&チョコ) |
チョコレートコーチング、砂糖、植物油脂、水あめ、乳製品、植物油脂、ココア/乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、(一部に乳成分・小麦・大豆を含む) |
栄養成分 1本(21ml) |
エネルギー 64kcal たんぱく質 0.6g 脂質 3.8g 炭水化物 6.9g 食塩相当量 0.02g |
発売日 | 1980年代前半 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
1980年代前半~ | 17本 | 500円 |
1990年~ | 17本 | 600円 |
1995年頃~ | 20本 | 600円 |
1997年3月~ | 474ml | 600円 |
2000年~ | 不明 | 500円 |
不明 | 420ml | 500円 |
2019年3月~ | 420ml | 550円 |
2023年3月~ | 420ml | 4~15%値上げ |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
500円→600円 | なし |
17本→20本 | なし |
600円→500円 | 600円のパティーナが新希望小売価格500円になって登場。お求めやすくなりました。 |
474ml→420ml | なし |
500円→550円 | 原材料価格や物流コストが軒並み上昇する中、コスト吸収が極めて困難な状況に達し、今後も商品の高い品質を維持するため。 |
4~15%値上げ | 原材料価格ならびにエネルギーコストは上昇しており、増加したコストを経営の合理化や効率化で吸収するのは極めて困難な状況に。品質を維持するため、価格改定ならびに内容量変更を決定。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 江崎グリコ株式会社 |
1980年代 17本 500円 | 発売当時の商品画像 |
1990年 600円に値上げ | 日本食糧新聞 |
1995年頃 20本に増量 | 1995年頃のTVCM |
1997年 474ml 600円 | 日本食糧新聞 |
2000年 500円に値下げ | グリコ 商品紹介 |
2019年 550円に値上げ | グリコ プレスリリース |
2023年 4~15%値上げ | 江崎グリコ ニュースリリース |
パティーナの値上げ解説
グリコの「パティーナ」は発売から約40年が経っており、子供の頃に食べた記憶が残っている人もいる一方で、売れ筋アイスとは言い難く“マイナー感”が拭えない商品。それでも現在まで存続しているあたり、根強いファンがいるのだろう。
1980年代前半にパティーナが発売された当初の詳細な内容量は不明ながら、17本入り500円であったことが確認できます。17本ってまたずいぶんと半端な数だな。二桁素数のアイスってかなりレアだぞ。
その後1990年に600円に値上げし、1995年頃にはそれまでの17本入りから20本入りへと増量。本数が増えたかわりに1本1本の量が減ったかどうかは不明。そして2000年には500円に値下げしています。
よく分からないのはそれまでの具体的な内容量。
過去の日本食糧新聞の記事から1997年時点で内容量が計474mlであったことが確認できるものの、これを20本で割ると1本あたり23.7mlとかなり中途半端。現在と違い味によって内容量に若干の差があったのかもしれません。
また、売れ筋アイスでないこともあってパティーナの情報は非常に少なく、現在と同じ21ml×20本の計420mlに実質値上げされたのがいつなのかが分からない。
少なくとも2008年頃にはこの容量になっていたと思われます。もしかしたら2000年に行われた600円から500円への値下げ時に内容量が減らされた可能性もありますが…私の調査能力ではこのあたりが限界か。
江崎グリコって他のアイスメーカーと違って昔から現在に至るまで、公式サイトに商品の詳しい原材料や栄養成分、内容量を掲載していないんですよね。こういった点は時代遅れも甚だしいな。
なにはともあれ、2000年代にそれまでの474mlから21ml×20本の計420mlに実質値上げされ、2019年には原材料価格の高騰などを理由に550円に。
2023年3月に4~15%のさらなる値上げが控えており、パティーナは580~600円に値上げされることでしょう。もううんざりだよね。
パティーナは様々な味のアイス、コーティング、ソースを組み合わせた手の込んだアイスとあって、マルチパックアイスとしてはハーゲンダッツを除き最高値クラスとなる550円。
いや分かるよ、他のアイスの比べ製造にコストがかかっていることは。でも昭和の雰囲気が残っており、かつ見た目的に高級感のかけらもないパティーナが550円というのは、購入へのハードルがかなり高い。実売価格でも400円前後だからね。
加えて、色々な味が楽しめるというのは裏を返せば“積極的に食べようとは思わない味”も含まれている可能性が高い。実際私も実売価格400円を出してまでソーダやグレープを食べようとは思わない。
このあたりがパティーナが人気アイスになれなかった理由なんだろうなと。
いっそのこと、ソーダやフルーツなどの氷菓系はバッサリと切った上で種類別アイスクリーム化し、バニラとチョコ、ストロベリー、抹茶などアダルト向けの上質なアイスを少しずつ食べられるという方向を目指せばいいんじゃない?
でもそうなるともはやパティーナである理由はなくなるよね。まなじ歴史があるからこそ思い切った改革が難しくなり、徐々に時代に取り残されていく…よくある話だ。
そんな八方ふさがり感満載のアイス、それがパティーナ。