新食感宣言 ルヴァンの値上げ情報

新食感宣言 ルヴァンの値上げ情報
メーカー 山崎製パン株式会社
商品名 新食感宣言 ルヴァン
内容量 1斤(4枚・5枚・6枚)
半斤(3枚)
参考小売価格 220円(税別)
原材料 小麦粉(国内製造)、糖類、ファットスプレッド、米粉、パン酵母、脱脂粉乳、食塩、発酵種、ライ麦粉、麦芽エキス、麦芽粉末/加工デンプン、乳化剤、酢酸Na、糊料(増粘多糖類)、イーストフード、V.C、(一部に乳成分・小麦・大豆を含む)
栄養成分
1枚(6枚切り)
エネルギー 158kcal
たんぱく質 5.0g
脂質 2.2g
炭水化物 29.6g
食塩相当量 0.7g
発売日 1997年

価格・内容量推移
年月日 参考小売価格(税別)
1997年~ 160円
2007年12月~ 170円
2008年5月~ 185円
2009年~ 値下げ
2011年7月~ 出荷価格
約7%値上げ
2012年7月~ 値下げ?
2013年7月~ 出荷価格
3~6%値上げ
2015年7月~ 出荷価格
1~4%値上げ
2018年7月~ 出荷価格
2~5%値上げ
2022年1月~ 出荷価格
平均9%値上げ
2022年7月~ 出荷価格
平均8.7%値上げ
2023年7月~ 出荷価格
平均7.6%値上げ
(220円)
2025年1月~ 出荷価格
平均5.0%値上げ
(約230円)

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
160円→170円 小麦の政府売渡価格は2007年4月に1.3%、10月からさらに10%値上げされ、また油脂類や乳製品、包装資材など原材料価格の上昇も続き、企業努力の範囲内ではもはや吸収できない状況に。
170円→185円 2007年12月に値上げしたが、小麦の国際価格はその後も急騰を続け、2008年4月に小麦の政府売渡価格は30%の値上げに。引き続き高品質で安全・安心の製品を提供するため価格改定。
2011年
約7%値上げ
小麦の国際価格は、世界的な異常気象による生産量減少や新興国の需要拡大などにより、輸入小麦の政府売渡価格は昨年10月対比18%上昇。その他原材料価格の上昇も続き価格改定を実施。
2013年
3~6%値上げ
本年4月から輸入小麦の政府売渡価格が平均9.7%引き上げられ、加えて円安の進行もあり油脂類、乳製品、包装材料などの価格も上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2015年
1~4%値上げ
世界的な食糧需要の増加や急激な円安の影響等により、パン製品の主要原料である小麦粉や油脂類、乳製品、砂糖類などの価格が上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2018年
2~5%値上げ
輸入小麦価格は昨年4月と10月に続いて3期連続の値上げとなり、また乳製品や油脂などの原材料、電気、ガス、軽油なども上昇、さらに物流費、人件費も増加しているため価格改定を実施。
2022年1月
平均9%値上げ
2021年10月から輸入小麦の政府売渡価格が19%引き上げられ、また油脂類、糖類などの原材料価格も高騰。エネルギーや物流費、人件費も上昇しており、コスト吸収の限界を超えたため。
2022年7月
平均8.7%値上げ
本年1月に製品価格を改定したものの、その後も小麦の国際価格は急騰。本年4月から小麦の政府売渡価格が17.3%引き上げられ、油脂類や糖類などの原材料価格も高騰が続いているため。
2023年
平均7.6%値上げ
2023年4月からパン製品の主要原料である小麦粉が値上げされ、また、油脂類、糖類、卵、乳製品、包装資材などの原材料価格、エネルギーコストや物流費も上昇しているため。
2025年
平均5.0%値上げ
包装材料やカカオ豆等の価格が高騰しており、また油脂、砂糖、乳製品等の価格も高止まりの状態が継続。さらに人件費、物流費、エネルギーコストが上昇しているため価格改定を実施

参考サイト
公式サイト 山崎製パン株式会社
1998年 160円 日本食糧新聞
2007年 170円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2008年 185円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2009年 値下げ 日本食糧新聞
2011年 約7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2013年 3~6%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2015年 1~4%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2018年 2~5%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年1月 平均9%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年7月 平均8.7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2023年 平均7.6%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2025年 平均5.0%値上げ 山崎製パン ニュースリリース

新食感宣言 ルヴァンの値上げ解説

近年ヤマザキがやたらと推している自家製発酵種「ルヴァン」を用いることで、旨味ともちもち食感を実現している…らしい「新食感宣言 ルヴァン」。そういや子会社であるヤマザキビスケットのクラッカーも同じ名前だったな。

新食感宣言が発売された1997年当時の価格は160円。

2000年頃の新食感宣言(160円)

2008~2009年頃にパン類はオープン価格に移行したため、現在ははっきりした定価(希望小売価格)は定められていないが、当時はパッケージに明記する親切仕様。過去の価格を調べている私としては非常に助かるわ。

2007年、輸入小麦の政府売渡価格が大幅に上昇したことを受け、それまでの160円から10円値上げして170円に。また翌2008年にも同様の理由により185円に値上げしています。

ただ、同時期にサンロイヤルや超芳醇が170円→190円→210円と20円ずつ値上げされたのに比べると、新食感宣言の値上げ幅は10円・15円と良心的。当時の新食感宣言は“サンロイヤルや超芳醇より下”という位置付けだったのだろう。

その後はオープン価格化により明確な希望小売価格は分からなくなってしまいます。ただ、山崎製パンの食パン全般で2009年に若干の値下げが行われ、2011年に約7%値上げ、そして2012年に再び値下げに踏み切ったのは間違いなさそう。

2012年の値下げ時点でロイヤルブレッド(旧サンロイヤル)や超芳醇の参考小売価格は190~200円程度だったと見られますので、新食感宣言は170~180円ほどだったと推測されます。

翌2013年からは値上げ一辺倒。

2013年に3~6%、2015年1~4%、2018年2~5%と値上げを繰り返し、世界的な物価の急騰に見舞われた2022年1月は平均9%、2022年7月に平均8.7%、2023年7月平均7.6%、2025年1月平均5.0%と、3年で大幅に値上げされています。

仮に2012年時点での新食感宣言の出荷価格が100円だったとして、値上げ幅の平均付近から大雑把に出荷価格の推移を考えてみよう。

2013年3~6%の値上げとのことだから、5%として105円、2015年に108円、2018年110円、2022年1月120円、2022年7月130円、2023年140円といったところか。

小売店が乗せる利益を変えないという想定ならば、2012年時点での想定小売価格が180円ならば、2025年1月には230円という計算が成り立つかと。完全にオープン価格であるため、あくまでも推定だけどね。

ただ、新食感宣言は2018年に自家製発酵種である「ルヴァン」を使用するリニューアルを行い、商品名も「新食感宣言 ルヴァン」に改めているんですよね。ルヴァンを使用するという付加価値により値上げしている可能性も。

それを見極めようと、自宅周辺にあるスーパーやドラッグストアなどのパン売り場をはしごしてみたんだけど…新食感宣言 ルヴァン全然売ってねぇ…あっても3枚入り(半斤)とか。

やっと見つけたスーパーでは税別248円だった…もしや現在の新食感宣言って、ロイヤルブレッドや超芳醇より高級という位置付けなのか? いやしかし…このあたりはもう少し調査が必要そうですね。

1997年に新食感宣言を発売してしばらくはヤマザキの主力食パンだったことは間違いない。当時は山型と角型をラインナップしていたくらいだしね。

ただ、2017年頃に角型が姿を消し、翌2018年に「新食感宣言 ルヴァン」へとリニューアル、そして今日のあまり見かけない状況を鑑みるに、現在の山崎製パンにとって新食感宣言は主力食パンとは言い難いのかと。

実際、売り場に並んでいるそこそこの価格帯のヤマザキ食パンはロイヤルブレッドとダブルソフト、超芳醇ばかり。

新食感宣言 ルヴァンがややレア物になってしまった結果、売られていても値引きは渋く、特売に並ぶことが多いロイヤルブレッドより高いケースが多い。きっとメーカー側も新食感宣言に販促費は出していないのだろう。

新食感宣言 ルヴァンの想定小売価格はロイヤルブレッドや超芳醇と同じ220~230円ほど。しかし良くも悪くも“主力ではない商品”になってしまったため、スーパーなどでの実勢価格はロイヤルブレッドや超芳醇より割高。

なんじゃそりゃ。

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