ランチパックの値上げ情報

ランチパックの値上げ情報
メーカー 山崎製パン株式会社
商品名 ランチパック
内容量 2個
参考小売価格 150~200円(税別)
原材料
(ピーナッツ)
小麦粉(国内製造)、ピーナッツフラワーペースト、砂糖混合異性化液糖、マーガリン、パン酵母、食塩、脱脂粉乳/乳化剤、酢酸Na、増粘多糖類、香料、酸味料、イーストフード、V.C、(一部に乳成分・小麦・落花生・アーモンド・大豆を含む)
栄養成分
1個当たり
エネルギー 173kcal
たんぱく質 4.2g
脂質 7.6g
炭水化物 21.9g
食塩相当量 0.4g
発売日 1984年

ランチパック ピーナッツ
年月日 内容量&カロリー 参考小売価格(税別)
1984年~ 2個 120円
2004年10月時点~ 2個
(1個 177kcal)
120円
2007年12月~ 2個
(1個 177kcal)
130円
2008年5月~ 2個
(1個 177kcal)
135円
2009年2月~ 2個
(1個 182kcal)
120円
2011年7月~ 2個
(1個 163kcal)
120円
2013年7月時点 2個
(1個 180kcal)
130円
2015年7月~ 2個
(1個 180kcal)
130円
2018年7月~ 2個
(1個 180kcal)
135円
2022年1月~ 2個
(1個 180kcal)
140円
2022年7月~ 2個
(1個 180kcal)
145円
2023年2月~ 2個
(1個 180kcal)
150円
2025年1月~ 2個
(1個 180kcal)
約160円

ランチパック たまご
年月日 内容量&カロリー 参考小売価格(税別)
1985年~ 2個 130円
2004年10月時点~ 2個
(1個 108kcal)
130円
2007年12月~ 2個
(1個 108kcal)
140円
2008年5月~ 2個
(1個 108kcal)
145円
2009年2月~ 2個
(1個 115kcal)
140円
2011年1月~ 2個
(1個 137kcal)
150円
2011年7月時点 2個
(1個 137kcal)
150円
2013年7月時点 2個
(1個 146kcal)
150円
2015年7月~ 2個
(1個 146kcal)
150円
2018年7月~ 2個
(1個 146kcal)
155円
2022年1月~ 2個
(1個 146kcal)
160円
2022年7月~ 2個
(1個 146kcal)
165円
2023年2月~ 2個
(1個 151kcal)
170円
2025年1月~ 2個
(1個 151kcal)
約180円

ランチパック ツナマヨネーズ
年月日 内容量&カロリー 参考小売価格(税別)
1985年~ 2個 140円
2004年10月時点~ 2個
(1個 144kcal)
140円
2007年12月~ 2個
(1個 144kcal)
150円
2008年5月~ 2個
(1個 144kcal)
155円
2009年2月~ 2個
(1個 162kcal)
150円
2011年7月~ 2個
(1個 147kcal)
150円
2013年7月時点 2個
(1個 156kcal)
150円
2015年7月~ 2個
(1個 156kcal)
150円
2018年7月~ 2個
(1個 156kcal)
155円
2022年1月~ 2個
(1個 156kcal)
160円
2022年7月~ 2個
(1個 156kcal)
165円
2023年2月~ 2個
(1個 154kcal)
170円
2025年1月~ 2個
(1個 154kcal)
約180円

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
120円→130円 小麦の政府売渡価格は2007年4月に1.3%、10月からさらに10%値上げされ、また油脂類や乳製品、包装資材など原材料価格の上昇も続き、企業努力の範囲内ではもはや吸収できない状況に。
130円→135円 2007年12月に値上げしたが、小麦の国際価格はその後も急騰を続け、2008年4月に小麦の政府売渡価格は30%の値上げに。引き続き高品質で安全・安心の製品を提供するため価格改定。
135円→120円
具材大幅増量
具の量を15~30%アップしつつ価格を値頃感ある新価格に変更。パン生地と具の量とのベストバランスを実現して、総合的な満足感を高めた。
2011年
約5%値上げ
小麦の国際価格は、世界的な異常気象による生産量減少や新興国の需要拡大などにより、輸入小麦の政府売渡価格は昨年10月対比18%上昇。その他原材料価格の上昇も続き価格改定を実施。
2013年
3~6%値上げ
本年4月から輸入小麦の政府売渡価格が平均9.7%引き上げられ、加えて円安の進行もあり油脂類、乳製品、包装材料などの価格も上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2015年
2~7%値上げ
世界的な食糧需要の増加や急激な円安の影響等により、パン製品の主要原料である小麦粉や油脂類、乳製品、砂糖類などの価格が上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2018年
2~7%値上げ
輸入小麦価格は昨年4月と10月に続いて3期連続の値上げとなり、また乳製品や油脂などの原材料、電気、ガス、軽油なども上昇、さらに物流費、人件費も増加しているため価格改定を実施。
2022年1月
平均6.8%値上げ
2021年10月から輸入小麦の政府売渡価格が19%引き上げられ、また油脂類、糖類などの原材料価格も高騰。エネルギーや物流費、人件費も上昇しており、コスト吸収の限界を超えたため。
2022年7月
平均4.3%値上げ
本年1月に製品価格を改定したものの、その後も小麦の国際価格は急騰。本年4月から小麦の政府売渡価格が17.3%引き上げられ、油脂類や糖類などの原材料価格も高騰が続いているため。
2023年
平均4.7%値上げ
小麦粉を中心とする原材料価格の高騰に対応するため、2022年1月と7月に値上げしたものの、その後も油脂類、糖類などの原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇が続いているため。
2025年
平均5.3%値上げ
包装材料やカカオ豆等の価格が高騰しており、また油脂、砂糖、乳製品等の価格も高止まりの状態が継続。さらに人件費、物流費、エネルギーコストが上昇しているため価格改定を実施

参考サイト
公式サイト 山崎製パン株式会社
2001年 ピーナッツ 120円 山崎製パン 製品情報
2004年時点の栄養成分 山崎製パン 栄養成分表
2007年 130円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2008年 135円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2009年 値下げ&増量 山崎製パン ニュースリリース
2011年 約5%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2013年 2~6%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2015年 2~7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2018年 2~7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年1月 平均6.8%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年7月 平均4.3%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2023年 平均4.7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2025年 平均5.3%値上げ 山崎製パン ニュースリリース

ランチパックの値上げ解説

山崎製パンの菓子パン部門において1割ほどの売上を叩き出すという、みんなの人気者「ランチパック」。一時は剛力彩芽さん出演のCMがバンバン流れていて、「またお前か…」と食傷気味だった人も多いことだろう。

ランチパックは1984年発売と比較的歴史は長く、同商品の下でも屈指の人気を誇る「ピーナッツ」など“甘い系”の価格は120円。ほどなくして登場する「たまご」や「ツナ」などの“惣菜系”は130~140円ほどと少し高めの設定でした。

1984年発売時のランチパック

…お姉さん、首がありえない方向に曲がってますよ。

内容量の変化を計るための一つの指標となる、1個あたりのエネルギー(カロリー)が公式サイト上で確認できるのは2004年以降。当時はピーナッツ177kcal、たまご(旧タマゴサラダ)108kcal、ツナマヨ144kcalと、たまごが妙に少なかった。

2007年、原材料価格などの上昇を受け「ランチパック ピーナッツ」をそれまでの120円から130円に値上げ。「たまご」は130円から140円、「ツナマヨネーズ」は140円から150円に値上げされたとみられます。

その半年後となる2008年5月にも5円の値上げが行われました。

しかし2008年9月にリーマンショックが起きたことで原材料や原油などの商品価格が暴落、景気も大きく落ち込むことに。そういった背景から2009年2月になるとフィリング(具材)の量を15~30%増量しつつ値下げするという手に打って出ます。

ピーナッツは具材を15%増量して15%値下げし120円、たまごとツナマヨネーズは30%増量&5円値下げで140~150円。この頃の山崎製パンにはまだ良心があったんだね。

その後は値上げ一辺倒だけどな。

山崎製パンは値上げに際しニュースリリースにて公表するものの、値上げ対象商品のほんの一部しか明記せず、特にランチパックは2011年以降一度も掲載されていないため、値上げ時にランチパックが対象になっていたかどうかは分からない。

しかし価格は確実に上昇していることから、きっちりこっそり値上げしているのは間違いない。

値上げのニュースリリースにランチパックを明記してしまうと、大々的に「ランチパック値上げ」と報道されてしまう。屈指の人気を誇るランチパックのイメージや売上を維持するためあえてランチパックを表記しないのだろう。

誠実な企業であれば値上げ対象商品はすべて掲載するものだが…一貫してそれを避けているあたりに山崎製パンの企業姿勢が見て取れるな。

2009年の増量&値下げ以降、山崎製パンは2011年、2013年、2015年、2018年、2022年1月、2022年7月、2023年2月、2023年7月、2025年1月に値上げを行い、参考小売価はピーナッツが160円、たまごやツナマヨネーズは180円ほど。

しかしランチパックの値上げに言及しているのは、薄皮シリーズの減量と同時に発表された2023年2月のみであり、それ以外は厳密にどのタイミングで値上げされたのかは不明。そのため、上記価格推移は目安と考えてください。

話は変わるが、ネット上では「ランチパック小さくなった」という意見が散見されます。昔はもっと大きかったと。

でもね、ランチパックの大きさは10~10.5cm×9cmほど。ランチパックは専用の食パンを使用しているとはいえ、サイズ自体はヤマザキの普通の食パンである11~12cm×10~11cmほど。

そこから耳を切り落として圧着するわけだ。となると、現在の10~10.5cm×9cmという大きさは元となる食パンの大きさから限界のサイズと考えられ、過去にこれ以上大きかったというのは若干無理がある。

具材が減ったり厚みが薄くなったりしている可能性は捨てきれないものの、2009年の15~30%増量した後もエネルギー(カロリー)が横ばい~微増している点も鑑みるに、少なくとも直近20年においては、小さくなったどころかむしろ大きくなっている。

とはいえ…ランチパック高いよね?

いわゆる「携帯サンドイッチ」と呼ばれるジャンルにおいてランチパックは圧倒的なシェアを誇る。でも携帯サンドイッチの元祖は1975年発売のフジパン「スナックサンド」であり、1984年発売のランチパックはもろパクリと言っても過言ではない。

しかし商品展開などによりスナックサンドは後発のランチパックにボロ負け。圧倒的シェアを誇ることもあってか、ランチパックはまあ安くない。

ランチパックとスナックサンド両方を売っている店舗などで価格を比較すると、概ね20~40円くらいスナックサンドの方が安いからね。特売時とはいえ、近くのスーパーでスナックサンドが77円で売られていてビビったよ。

スナックサンドの方が安いから大きさが小さかったり量が少ないかったりするかといえばそんなことはない。ド定番であるピーナッツ、たまご、ツナマヨネーズの栄養成分と実勢価格を比較してみると…

ランチパック ピーナッツ スナックサンド ピーナツ
エネルギー 173kcal 215kcal
たんぱく質 4.2g 3.1g
脂質 7.6g 13.1g
炭水化物 21.9g 21.1g
食塩相当量 0.4g 0.39g
実勢価格 108~128円 98~118円

ランチパック たまご スナックサンド タマゴ
エネルギー 151kcal 137kcal
たんぱく質 4.3g 3.8g
脂質 8.2g 6.6g
炭水化物 14.9g 15.5g
食塩相当量 0.8g 0.73g
実勢価格 128~148円 98~118円

ランチパック ツナマヨネーズ スナックサンド ツナ&マヨ
エネルギー 154kcal 154kcal
たんぱく質 4.9g 4.1g
脂質 8.5g 7.9g
炭水化物 14.5g 16.5g
食塩相当量 0.7g 0.7g
実勢価格 128~148円 98~118円

基本的に大きさも重量もほぼ同じ、ピーナツは粒が入っているうえフィリングの量が多いスナックサンドのほうがボリュームを感じるほど。

また、ランチパックはピーナッツなどシンプルな“甘い系”に比べ、たまごやツナマヨなど“惣菜系”のほうが高いのに対し、スナックサンドはピーナツもタマゴも同価格。

そういった背景から、「たまごやツナマヨはスナックサンドの方が30~50円安い」という状況が生まれがち。味や食感に関しても好みの問題を除外すれば同じレベルで仕上がっている。

だから貧乏な私はランチパックは絶対に買わない。買うならスナックサンド。頑張れスナックサンド、頑張れフジパン。…でもスナックサンドのシェアが増えたらフジパンも調子に乗って値段を高くしてくるんだろうな。

そう考えるとランチパックの存在は偉大だな。安くて美味しいスナックサンドの存在を作り出してくれているのだから。

スナックサンドが売れだして値上げされないために、これからもランチパックには頑張って圧倒的シェアを維持し続けてほしいですね。もちろん私は絶対買わんけど。

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