ロイヤルブレッドの値上げ情報

ロイヤルブレッドの値上げ情報
メーカー 山崎製パン株式会社
商品名 ロイヤルブレッド
内容量 1斤(4枚・5枚・6枚・8枚・10枚)
半斤(2枚・3枚)
参考小売価格 220円(税別)
原材料 小麦粉(国内製造)、糖類、バター入り小麦粉調製品、マーガリン、パン酵母、食塩、発酵種、脱脂粉乳/乳化剤、イーストフード、V.C、(一部に乳成分・小麦・大豆を含む)
栄養成分
1枚(6枚切り)
エネルギー 164kcal
たんぱく質 6.2g
脂質 2.7g
炭水化物 28.7g
食塩相当量 0.7g
発売日 2012年2月(前身サンロイヤルは1972年)

価格・内容量推移
年月日 参考小売価格(税別)
サンロイヤル
1999年時点 170円
2007年12月~ 190円
2008年5月~ 210円
2009年~ 値下げ
2011年7月~ 出荷価格
約7%値上げ
ロイヤルブレッド
2012年7月~ 値下げ?
2013年7月~ 出荷価格
3~6%値上げ
2015年7月~ 出荷価格
1~4%値上げ
2018年7月~ 出荷価格
2~5%値上げ
2022年1月~ 出荷価格
平均9%値上げ
2022年7月~ 出荷価格
平均8.7%値上げ
2023年7月~ 出荷価格
平均7.6%値上げ
(220円)
2025年1月~ 出荷価格
平均5.0%値上げ
(約230円)

値上げ理由・建前
タイミング 公表内容
170円→190円 小麦の政府売渡価格は2007年4月に1.3%、10月からさらに10%値上げされ、また油脂類や乳製品、包装資材など原材料価格の上昇も続き、企業努力の範囲内ではもはや吸収できない状況に。
190円→210円 2007年12月に値上げしたが、小麦の国際価格はその後も急騰を続け、2008年4月に小麦の政府売渡価格は30%の値上げに。引き続き高品質で安全・安心の製品を提供するため価格改定。
2011年
約7%値上げ
小麦の国際価格は、世界的な異常気象による生産量減少や新興国の需要拡大などにより、輸入小麦の政府売渡価格は昨年10月対比18%上昇。その他原材料価格の上昇も続き価格改定を実施。
2013年
3~6%値上げ
本年4月から輸入小麦の政府売渡価格が平均9.7%引き上げられ、加えて円安の進行もあり油脂類、乳製品、包装材料などの価格も上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2015年
1~4%値上げ
世界的な食糧需要の増加や急激な円安の影響等により、パン製品の主要原料である小麦粉や油脂類、乳製品、砂糖類などの価格が上昇。引き続き安全・安心な製品を提供するため価格改定。
2018年
2~5%値上げ
輸入小麦価格は昨年4月と10月に続いて3期連続の値上げとなり、また乳製品や油脂などの原材料、電気、ガス、軽油なども上昇、さらに物流費、人件費も増加しているため価格改定を実施。
2022年1月
平均9%値上げ
2021年10月から輸入小麦の政府売渡価格が19%引き上げられ、また油脂類、糖類などの原材料価格も高騰。エネルギーや物流費、人件費も上昇しており、コスト吸収の限界を超えたため。
2022年7月
平均8.7%値上げ
本年1月に製品価格を改定したものの、その後も小麦の国際価格は急騰。本年4月から小麦の政府売渡価格が17.3%引き上げられ、油脂類や糖類などの原材料価格も高騰が続いているため。
2023年
平均7.6%値上げ
2023年4月からパン製品の主要原料である小麦粉が値上げされ、また、油脂類、糖類、卵、乳製品、包装資材などの原材料価格、エネルギーコストや物流費も上昇しているため。
2025年
平均5.0%値上げ
包装材料やカカオ豆等の価格が高騰しており、また油脂、砂糖、乳製品等の価格も高止まりの状態が継続。さらに人件費、物流費、エネルギーコストが上昇しているため価格改定を実施

参考サイト
公式サイト 山崎製パン株式会社
1999年 170円 日本食糧新聞
2007年 190円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2008年 210円に値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2009年 値下げ 日本食糧新聞
2011年 約7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2013年 3~6%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2015年 1~4%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2018年 2~5%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年1月 平均9%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2022年7月 平均8.7%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2023年 平均7.6%値上げ 山崎製パン ニュースリリース
2025年 平均5.0%値上げ 山崎製パン ニュースリリース

ロイヤルブレッドの値上げ解説

パン業界の絶対的王者である山崎製パンは様々な食パンを販売しています。その中でも最も売れ筋の旗艦商品が「ロイヤルブレッド」です。テレビCMもよく目にしますよね。

そんなロイヤルブレッド発売されたのは2012年と、比較的新しい商品…ではあるものの、その前身は1972年に発売された「サンロイヤル」。サンロイヤルからバトンを受け継ぐ形での登場となります。

サンロイヤルからロイヤルブレッドへリニューアル

1990年代から2000年代半ばまでサンロイヤルの希望小売価格は170円でした。サンロイヤル時代は廉価版の赤い150円商品もありましたが、ロイヤルブレッドは通常のサンロイヤルを引き継いだと思われますから、ここでは割愛。

2007年になると輸入小麦の政府売渡価格の上昇を理由に190円へ値上げし、翌2008年にも同様の理由により210円に値上げ。

ニュースリリースにその名はないものの、超芳醇と同じ価格設定だったことからサンロイヤルも同様の値上げが行われていたはず。リーマンショック前で穀物や原油などの商品価格が高騰していた時期ですね。

しかし2008年9月にリーマンショックが起き、原油や穀物といった商品価格が暴落。

2009年には輸入小麦の政府売渡価格が約37%値下がりしたことや、消費者の節約志向の高まりを受け、山崎製パンは2009年に一部商品を値下げしたとあります。

ここにサンロイヤルが入っていたかどうかは不明ながら、現在の価格に照らし合わせるに、20円前後の値下げをしたのではないかと思われます。

このあたりの時期から山崎製パンは商品に希望小売価格を設けないオープン価格に移行しており、しかも菓子類のオープン価格と違い参考小売価格すら見当たらないほど徹底している。

そのため、ここから記載する価格は私の推測によるおおまかな価格ということになります

2011年、輸入小麦の政府売渡価格が再び上昇に転じたことから約7%の値上げを行うも、2012年には再び下落したこともあり、若干の値下げが行ったと山崎製パンの有価証券報告書に記載してある。

2012年にサンロイヤルからリニューアルし生まれ変わったロイヤルブレッドも値下げの対象だったのかは分からない。ただ、この頃のロイヤルブレッドの参考小売価格は税別190~200円くらいだったと思われます。

その後はひたすら値上げ、値上げ、値上げ。

2013年に3~6%の値上げを行ったのを皮切りに、2015年1~4%、2018年2~5%、2022年1月平均9%、2022年7月平均8.7%、2023年平均7.6%、2025年1月平均5.0%と容赦ない値上げを繰り返し、参考小売価格は230円程度に。

価格の判断が難しい理由は、値上げはあくまでも出荷価格である点。ロイヤルブレッドの出荷価格はせいぜい110~130円くらいか。となると、数円~10円くらいの小刻みな値上げを繰り返したことになるでしょう。

私が複数のスーパーなどでロイヤルブレッドの現在の実勢価格を見た限りでは、特売で税別138円、最も高い店舗で218円、平均的には168~178円ほどで売られている。確かに新型コロナ以前より20~30円ほど高くなった気がする。

だからといって、その間輸入小麦の政府売渡価格が値上げ一辺倒だったかといえば、そんなことはない。

新型コロナが落ち着き需要が急増した2021年後半から急激に上昇しているものの、リーマンショック以後2021年まで輸入小麦の政府売渡価格は、波を繰り返しながらも48,000~60,000円で落ち着いていた。

小麦の政府売渡価格の推移

つまりね、価格の波の上昇期には「小麦粉の値上がり」を理由に値上げし、下降期は知らんぷりということ。営利を目的とした企業である以上、値上げした価格でも売れるんだったら、そりゃ値下げする理由なんかないわな。

…腹立たしい…

2021年後半から2023年前半にかけ小麦価格が急騰したことからロイヤルブレッドも3回値上げしたわけだ。しかし2023年10月に11.1%値下がりし、今後以前の水準に落ち着いてきた時山崎製パンがどう動くのか注目ですね。

ま、山崎製パンが2023年12月期の決算で最高益を記録していることから考えても、値下げなんか絶対しないよね。値上げを繰り返した結果の最高益なんだろうから。

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