カントリーマアムの実質値上げ情報
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メーカー | 株式会社不二家 |
商品名 | カントリーマアム |
内容量 | 10.6g×12枚 |
参考小売価格 | 330円(税別) |
原材料 (贅沢バニラ) |
小麦粉、砂糖、植物油脂、チョコレートチップ(乳成分を含む)、還元水あめ、卵、白ねりあん(乳成分を含む)、全脂大豆粉、水あめ、脱脂粉乳、食塩、卵黄(卵を含む)、全粉乳、乳等を主原料とする食品、バニラビーンズ/加工デンプン、乳化剤(乳・小麦・大豆由来)、香料(乳・大豆由来)、安定剤(加工デンプン、キサンタン)、カラメル色素、膨脹剤 |
栄養成分 1枚(10.6g) |
エネルギー 51kcal たんぱく質 0.5g 脂質 2.4g 炭水化物 6.8g 食塩相当量 0.046g |
発売日 | 1984年 |
価格・内容量推移 | ||
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年月日 | 内容量 | 参考小売価格(税別) |
2002年10月時点 | 10g×16枚 | 300円 |
2002年11月~ | 10.5g×16枚 | 300円 |
2015年8月~ | 11.6g×16枚 | 300円 |
2019年2月~ | 10.6g×16枚 | 300円 |
2023年3月~ | 10.6g×16枚 | 330円 |
2024年9月~ | 10.6g×14枚 | 330円 |
2025年2月~ | 10.6g×12枚 | 330円 |
値上げ理由・建前 | |
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タイミング | 公表内容 |
2002年11月 10g→10.5g |
リニューアル |
2015年8月 10.5g→11.6g |
国産小麦を100%使用し、チョコチップにはエクアドル産カカオを使用。素材にこだわり上品に仕上げた大人向けのバニラ味。 |
2019年2月 11.6g→10.6g |
風味豊かな国産小麦と、国産小麦の全粒粉を使用。華やかに香るエクアドル産カカオを使用したこだわりチョコチップ。甘さ控えた大人の味わい。 |
2023年3月 300円→330円 |
世界的な原材料価格の高騰や物流費の上昇に加え、原油価格高騰による包装資材価格の上昇が続き、コスト吸収が企業努力で対応できる範囲を超える状況になったため。 |
2024年9月 16枚→14枚 |
チョコレートの原材料や包装資材価格の高騰に加え、輸送コストの上昇が続いており、これらの価格上昇傾向は長期化することが予想されるため、やむを得ず価格改定及び内容量変更。 |
2025年2月 14枚→12枚 |
世界的な原材料価格の高騰や包装資材価格の高騰に加え、輸送コストの上昇が続いている中、コストを吸収すべく務めてきたが、企業努力で対応できる範囲を超える状況になったため。 |
参考サイト | |
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公式サイト | 株式会社不二家 |
2002年10月 10g×16枚 | 不二家 おかしカタログ |
2002年11月 10.5gに実質値下げ | 不二家 おかしカタログ |
2015年 11.6gに実質値下げ | 不二家 商品のご紹介 |
2019年 10.6gに実質値上げ | 不二家 商品のご紹介 |
2023年 330円に値上げ | 不二家 ニュースリリース |
2024年9月 14枚に実質値上げ | 不二家 ニュースリリース |
2025年2月 12枚に実質値上げ | 不二家 ニュースリリース |
カントリーマアムの値上げ解説
ネット上で「昔に比べ小さくなった!」「少なくなった!」と揶揄されることが多い不二家の「カントリーマアム」。しかしそれは大袋(バニラ&ココア)の話であり、通常の16枚入りカントリーマアムに関しては決してそんなことはない。
確認できる限り最古のものでは2002年10月時点で1枚10gの16枚入り、価格は税別300円となっていました。また、その翌月にあたる2002年11月にはリニューアルにより1枚10.5gに増やされています。いわゆる「実質値下げ」になりますね。
その後、カントリーマアムの大袋(バニラ&ココア)が1枚10gに減らされ、枚数もガンガン減っていく中にあって、通常のカントリーマアムは10.5g×16枚を10年以上維持。
そして2014年、「大人のチョコチップバニラ」「大人のココア」へのリニューアル。当初はこれまで同様1枚10.5gだったものの、2015年8月から10%増量となる11.6gへ。
その頃はパッケージに「大きさ10%増量」と書かれていたため、期間限定の増量か…と思いきや、1枚11.6gは「大人のバニラ」へのリニューアル後も継続。10%増量の文字もなくなっていたことから、完全に定番化したのでしょう。
しかし2019年のリニューアルで「香ばしバニラ」「濃いココア」になった際に、それまでの1枚11.6gから10.6gに減量。小さくしたことに言及することもなかったため、完全なる「ステルス値上げ」といっていいかと。
しかし、2015年に11.6gになるまでは10.5gだったわけで、2019年に小さくなったとはいえ責められるほどのものではない。価格も2023年まで20年以上にわたり税別300円を維持していたし、枚数も常に16枚なのですから。
2022年からの急激な物価高騰により16枚入りの「カントリーマアム 贅沢バニラ」と「カントリーマアム 贅沢チョコ」を330円に値上げしていますが、これまで価格や枚数を維持してきた点を鑑みるに、この値上げは仕方ないレベルといえるでしょう。
とにかく極悪なステルス値上げを行ってきた印象が先走っているカントリーマアム。しかし通常の16枚入りパックに関しては全くそんなことはないのです。値上げもステルス値上げも最小限に抑えた良心的な商品といえる…いや、いえたのです。
状況が大きく変わったのは2024年。9月に2枚減らし14枚入りとするステルス値上げを行い、それから半年も経たない2025年2月にはさらに2枚減らして12枚入りに。
ああ、これでこそ不二家だわ。16枚入りカントリーマアムは不二家の良心を感じる数少ない商品だったのに、結局はカントリーマアムに植え付けられた“負のイメージ”に寄せていく形に。
一方、カントリーマアムの大袋(バニラ&ココア)に関してはなかなかにえげつない。これがカントリーマアムが叩かれる大きな理由なんだろうね。
ただ、上の記事を見てもらえば分かるように、大袋も大きさ自体はほとんど変わっていない事実が。ネット上に拡散された間違った情報などで過度に叩かれている。
ちなみに、不二家の洋菓子店で売られているケーキ類も値上げが激しく、個人的に不二家に良い印象はないと付け加えておく。だからこそ16枚入りカントリーマアムの過去を調べていて拍子抜けしたわ。
ある記事で「昔は機械の精度がいまいちだったこともあり、大きさにばらつきがある中規格重量以上のものを出荷していたが、現在はカントリーマアムを製造する機械の精度向上により大きさや重量のばらつきなくなり、結果として小さくなった印象を与えている」という担当者の話も見られた。
あくまでも不二家側の言い分だから真相は分からないけどね。
なお、あれだけ激しいステルス値上げを繰り返してきたカントリーマアムの大袋ですが、カントリーマアム16枚入りが14枚入りになった2024年9月、12枚入りになった2025年2月ともに値上げや減量を見送っている。
これにより「値上げの激しい大袋」「値上げをほとんどしない16枚入り」という不均衡を是正した形か。一応幾ばくかのバランス感覚は持ち合わせているらしい。
ま、次の値上げでは大袋を一気に4~6枚減らすとかやりそうだけどな。だって不二家ですもの。